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「第二の頂き女子」を“井田しずく”を逮捕!「結婚したい」と下着姿のLINEを送って金を騙し取り…被害総額は数千万円超え

集英社オンライン / 2024年10月31日 11時0分

マッチングアプリなどを利用して男性に恋愛感情を抱かせ、SNS上で「頂き女子りりちゃん」を名乗り、総額1億5千万円以上を騙し取ったとして逮捕・起訴された女は、瞬く間に世間で有名になった。だが、さらに「第二の頂き女子りりちゃん」ともいえる女が警視庁に逮捕されていたことがわかった。

〈画像〉「結婚したい」…井田容疑者と思われる女性から送られてきたおねだりLINE

一度も会うことなく大金を騙し取る巧妙な手口

マッチングアプリなどを通じて出会った男性らから多額の金を騙し取ったとして詐欺の疑いで10月、警視庁に逮捕されたのは、井田しずく容疑者。

現在、警視庁の留置場に勾留されており、弁護士以外との面会ができない「接見禁止」の処分がつけられている。

これに関してSNSでは「井田しずく」を名乗る女性から金を騙し取られたとして注意喚起を促したり、金を返してもらうべく彼女の所在を探したりしている投稿が多数見受けられる。

〈大金を貸して逃げられました〉

〈私も数百万円取られました〉

〈子どもをだしにして詐欺行為をしています〉

〈詐欺は全国各地でおこなってます〉

複数の被害男性によれば、一度も会うこともないまま、さまざまな理由をつけて金を貸してほしいと言う“井田しずく”のために、銀行口座に金を振り込んだという。

千葉県市原市の男性Aさんも“井田しずく”を名乗る女の被害者の1人だ。Aさんはこう話す。

「井田とはマッチングアプリで4年ほど前に知り合いました。井田は歌舞伎町でホステスをやっていて、幼い子どもがいるシングルマザーだと…」

Aさんが“井田しずく”と出会ったというマッチングアプリのプロフィール欄には、「ゆゆゆゆ」というニックネームとともに、次のように自己紹介文が書いてあった。

「はじめまして 見てくれてありがとう。一児のママをしてます、シングルマザーです。既婚者の方はごめんなさい。水商売をしてますっ」

 年齢は27歳で身長158cm、東京23区在住であり、恋愛と結婚については「気があえば会いたい」「子どもは欲しい」「家事・育児には積極的に参加したい」「初回デート費用は相手と相談して決める」、また、自身の性格について「優しい、素直、おおらか、面白い」などとアピールしていた。

「SNSで書き込んでいるほかの被害者と同様、私も井田本人とは一度も会ったことがありません」(Aさん)

殴られた顔の写真や、リストカットの写真を送ってくることも 

男性と会うこともなく多額の金を騙し取る手口とは一体どんなものなのだろうか。

Aさんはこう続ける。

「井田との出会いはマッチングアプリですが、その後はLINEでやり取りしていました。すると、『子どもを託児所に預けている間に財布を盗まれたからお金を貸してほしい』というようなメッセージが来るんです。
私は独り身で当時46歳。寂しさも時間もあったので、恋愛感情というより、1人で子どもを育てている若い女の子を応援したいという気持ちが強く、お金を貸してしまいました」

一度金をせしめると、“井田”の要求額は50万、100万、300万…とどんどん増えていったという。

「井田は『滞納している家賃を今日中に払わないといけない』とか『働いている店に金を返さないといけない』とか、そんな理由をつけて金を貸してほしいとメッセージを送ってきました。そのたびに井田の口座に金を振り込みました。なぜかはわかりませんが、井田の元夫の口座にも振り込みをさせられたこともあります。

私は当時、現金で貯金していたというより、株などの投資で資産を持っていたため、すぐに現金化できず、自分の母親に一時的に現金を借りて井田の口座に振り込んだこともあります」(Aさん)

Aさんの優しさにつけ込むように、さまざまな理由をつけては金を借りていた“井田”。ときにはこんなこともAさんに伝えてきたという。

「誰かに追い込みをかけられたことを匂わせるためなのか、井田は殴られた顔の写真や、リストカットの写真を送ってきて精神的に病んでいるアピールもしてきたこともあります。また、返済能力を証明するために机の上に置いてある札束の写真を添付してきたこともありました。

また、あるときは海外に売り飛ばされるとかで成田空港で拉致されてホテルで監禁されているとも。こちらからも井田からも一度も会いたいと話したことはありませんでしたが、成田だったので同じ千葉県にある私の家に逃げてきてもいい、という話はしたことはあります。今思えば、馬鹿らしい話ですが…」(Aさん)

「2200万円の支払いを命じる判決が出たがまだ1円も返ってきていない」 

“井田”は、金を借りたあとの“アフターフォロー”も抜かりなかったという。Aさんはこう話す。

「金を貸した後、井田は『助けてくれてありがとう。結婚したい』などとLINEしてきたり、下着姿の写真を送ってきたりしたこともあります。でもいくら返済を迫っても一度も金が返ってきたことはありません」

LINEでの会話はほとんど金の話だったというAさん。騙されていると感じることはなかったのだろうか。

「正直、騙されていると思っていましたよ。でも自分しか助けられないような気持ちになってしまったんですよね。騙されていると思いつつも、金を貸していた部分もあります。井田に貸した金額は全部合わせて約2400万円になります。被害者のなかでも私は被害額が大きいほうだと思います。

私は弁護士を雇って、井田を相手取り、2400万円を返してもらうべく民事訴訟を起こしました。もちろん、井田は一度も出廷しませんでした。昨年、井田に約2200万円の支払いを命じる判決が出ました。ですが、まだ1円も返ってきていません」(Aさん)

Aさんが訴えた“井田”の顔や住所は今回逮捕された井田容疑者と同じであり、同一人物である可能性が高い。Aさんは、民事での裁判だけでなく、千葉県警市原警察署にも被害について相談をしているという。

「10年、20年かけてでも、毎月少しずつでいいから、井田には金を返してほしいと思っています」(Aさん)

10月下旬、井田容疑者の実家を訪ねると、親族の男性がタメ息をつきこう話した。

「もうずっと会っていないし、本当に迷惑しているんだ。縁を切りたいといえばそうだけど家族だからできない。でもずっと会っていないんだ。しずくが逮捕されたことは先日、警察から連絡があったよ。本当に申し訳ない。何してるんだかわかんないよ」

警視庁は井田容疑者には“共犯”がいるとみて慎重に捜査しているという。被害者が多くいるとみられる、第二の頂き女子・井田容疑者の犯行。全容解明が待たれる。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

〈第二の頂き女子〉“井田しずく”の素顔…シングルマザーで子どもを実家に預け“頂きざんまい”「人気ケータイ小説は私が書いた」幼少期から虚言&トラブル 〉へ続く

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