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ルー大柴「嫌いなタレントNo.1」から奇跡の再ブレイク…50代での“ニュー大柴”を“メイク”した“マインドチェンジ”「最近、朝は公園で近所の人と“トゥギャザー”してます」

集英社オンライン / 2024年11月5日 17時0分

ルー大柴「トゥギャザーしようぜ!」で一躍大ブレイク、長い下積み生活を経て迎えた35歳での転機「テレビの仕事をしながらティッシュ配りしたり、無我インドリーム(夢中)だった」〉から続く

20代の下積み期間を経て35歳直前でブレイクを果たしたルー大柴さん。しかし40代に入ると人気者から一転、あちこちで〝嫌いなタレントNo.1〟に選ばれ、仕事のない日々を送るなど再び低迷することに。50代で再ブレイクを果たすきっかけとなったマネージャーとの出会いや再生への歩み、そして70歳となった現在の活動に迫った。(前後編の後編)

【画像】50歳過ぎて〝ニュー大柴〟をメークするきっかけを作った人物

人気者から一転、35歳でブレイクも低迷した40代

――35歳で大ブレイクされてから数年後にはあちこちで“嫌いなタレントNo1”に選ばれるなど40代は一度低迷されたルーさん。その時期はどのように過ごされていたんですか。

ルー大柴(以下、同) イグザクトリー(まさしくその通り)! 40代は、旅芸人というか年何本か舞台で芝居をして地方を回ったりしてましたね。最盛期はテレビ全局でレギュラーをもってたんだけど、それが一つ減り、二つ減り…、気づいたら42歳で全部ナッシング(なくなってた)。

ルー大柴っていうアクの強いキャラクターでテレビに出て、常に「テンション上げてください!」「ルーさん!インパクトです!」って言われて。そういう自分もいるんだけど、もっと違う他の自分もいる。売れて名前覚えてもらうためにオーバーリアクションでやってたんですけど、だんだん自分自身も飽きてきて、世間も飽きてきたんでしょうね。

だから40代は役者で何とか食えればいいかなって感じで。今振り返っても、ボーン(誕生)してから頭の中に年表はあるんですけど、40代ってあんまり覚えてないんですよね。

――そんな低迷期から抜け出して50代で再ブレイクしたきっかけは?

50代で今のマネージャーと出会いまして。ひと回り年下のベリーチャイルド(若い)なマネージャーなんですけど、「ルーさん、チェンジマインドしなきゃだめですよ」って言ってきたんですよ。一度売れて二度目のブレイクって非常にリスクがあるし、難しいんですよ。

でも、そのマネージャーに「ルーさん、やる気があるんだったら賭けですけど、一緒にやりましょう」って真剣に向き合って言ってくれて。彼と意気投合して私がそれにのっかったんです。彼とは二人スリーフット(三脚)で今までやってきたんですね。

50代でチェンジマインド、〝ニュー〟大柴で再ブレイク

――新しいマネージャーとの出会いをきっかけに50代で再ブレイクを果たしたルーさん。再ブレイクに向けてどのようなことに取り組んだのですか?

今まで怠惰で、いい加減にやっていた仕事の在り方や自分の魅せ方とかを全部チェンジマインドして、新しい〝ニュー大柴〟を50歳過ぎてからメークしました。それがおかげ様でブレイクして、日本語と英語を混ぜた「ルー語」が世間に知れ渡るようになった。

マネージャーに勧められてブログを始めたのも大きかった。あれはデスティニー(運命)でしたね。ちょうどインターネットの時代に入って、女子高校生や女子大生の間で面白いと話題になって、昔のルー大柴を知らない人にもメニーメニー(たくさん)知ってもらって。そんなこんなで古希まできました(笑)。

――ルーさんはふだんも「ルー語」を使われているんですか?

ハウス(家)にいる時は使いませんよ(笑)。でもときどきファンの子が「握手してください」って来る時は「藪からスティック(棒)になんだよ!オッケー!」とか言って笑わせて接することはありますけどね。

最近はラジオ体操したり、近所の人とトゥギャザーする日々

――ルーさん、70歳ですけどとてもお元気ですよね。

ベリーオールドですが、元気ですよ。これまで「マウンテンありバレーあり(山あり谷あり)」でやってきたんですが、体の調子も別にそんな悪くない。僕入院したことこれまで一度もないんですよ。朝は毎日家の近くの公園でラジオ体操や太極拳して、近所の人たちとトゥギャザーしてます(笑)。

――今はどちらにお住まいなんですか?

もう30年以上、リバー崎(川崎)に住んでて、毎日ベリーエンジョイしてますよ。たまに出身地の新宿区にも行きますね。実は52歳からお茶を習っていて、神楽坂の茶室に月4で通ってお稽古してるんですよ。だからお茶もたてられるんです。今度、着物着て銀座の歩行者天国でお茶をたてますので、ぜひカモン(来てください)。

――最初にブレイクした年齢(35歳)の倍の年齢になったわけですが、もう一度35歳に戻れるとしたら何かやりたいことはありますか?

小さい頃から表現者になりたいって気持ちでここまできたので、表現者のままでいいんだけど、ルー大柴の35歳ではない、別の表現者になりたいね。例えば、音楽の仕事に就けるような35歳になりたいな。

――ルーさんはどんな音楽はお好きなんですか。

僕はロックンロールとかブルースが好きです。我々の時代はエルビス・プレスリーとかビートルズの時代で、「すごい人がでてきたな」と思いましたし、今でもリッスン(聞いて)してますね。ローリング・ストーンズとか今でも現役でしょ。オバケですよね。すごいですよ。

――ルーさん自身の今後の展望は。再々ブレイクを狙われているとかは?

どうなんでしょうね。もう70だから、今いただいている仕事を一所懸命やっていくしかないと思っています。「こんなことやりたい」「あんなことやりたい」っていうより、今ある仕事をちゃんとやりながら、まだまだ現役でやっていこうと思っています。

――今、長崎にいらっしゃるとのことですが、それもお仕事でですか?
『よル~じげ トゥギャザーしようぜ!』(長崎国際テレビ)の司会をやっていて、月1で長崎でロケがあって。僕の父方の祖父は長崎県の島原出身なんですよ。それでこの仕事いただいたんですが、ロング(長)崎は最高にいいところですよ。ファイブ(五)島列島も異国情緒あっていいところですよね。僕にぴったり。横浜とかロング(長)崎とか港町がやっぱり好きですね。

――最後に忙しい毎日をおくる全国の30代に向けて一言お願いします。

サーティファイブ(35)歳は自分の夢を叶える時期だから。とにかくがむしゃらに目標に向けて動いたら、先が見えてくると思いますよ。私も「これしかない」と思ってやってきて、「これでダメだったら…」っていう崖っぷちの時が34、35歳でしたから。もうなりふり構わず自分を表現してきましたね。いい悪いは別として35歳でブレイクして今があるってことですから。

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取材・文/木下未希 集英社オンライン編集部

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