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ひろゆき氏「渋谷ハロウィーン規制は若者文化を潰す」発言に“渋谷のオトナ”はどう思うか?“現場”で聞いた渋ハロ反省会

集英社オンライン / 2024年11月6日 18時59分

〈渋谷ハロウィーン〉女性警官がキレた! 大谷翔平、水原一平、フワちゃん、やす子…日本人コスプレイヤーはナンパ合戦!「ライブカメラで人が集まってたし…」〉から続く

毎年恒例となっている渋谷のハロウィーン騒動が終わった11月2日、2ちゃんねる創設者のひろゆき氏が自身のXアカウントで「楽しむ人達が居るならゴミや事故を減らして続ける方法を考える社会の方が良いかと。」と投稿し、議論を呼んでいる。この発言を、渋谷の街で働く人々はどのように受け止めたのだろうか。

〈画像〉「やっぱりいた…」大谷翔平、水原一平、フワちゃん…お尻をふる外国人女性、警察官にキレる若者…

ハロウィーンの規制のせいで売上が半分に

ハロウィーン当日である10月31日、新聞のニュース記事を引用する形で、実業家・ひろゆき(本名:西村博之)氏はX上に次のような内容を投稿した。

《ハロウィーン仮装規制。行政や警察が、路上飲酒やゴミが出ない楽しみ方を作るのではなく、若者の新しい文化を潰す事で仕事をした気になっている日本らしい仕草。》

続けて同氏は、11月2日にも自身の同ポストを引用しながら、次のように投稿した。

《花火大会は路上のゴミも増えるし、事故もあるけど楽しむ人達が居るから維持されている文化です。楽しむ人達が居るならゴミや事故を減らして続ける方法を考える社会の方が良いかと。「俺は興味ないから潰せ」だと神輿も盆踊りも無くなります。》 

文化の日の振替休日だった2024年11月4日、記者が渋谷を訪れたところ、そこはハロウィーン当日と同じくらいの人々で溢れていた。

渋谷スクランブル交差点では、スマホで動画を撮影しながら歩く外国人の姿が多く見られ、交差点近くのガードレールには人々がびっしりと腰掛け、隙間もない状態であった。

渋谷を行き交う人々は、今年のハロウィーンの様子やひろゆき氏の発言をどのように感じたのだろうか。センター街入り口近くに位置するラーメン店の従業員は、次のように語る。

「最盛期だった5〜6年前には、一晩で40万円は稼げていたんですが、ハロウィーンが規制されるようになってから、売上はその半分の20万円にまで激減してしまいました。店としては、かつての最盛期の賑わいに戻ってほしいと思っていますよ」

一方で、人が増えることで迷惑客の対応に苦慮することも多いのではないか。そう尋ねると、その従業員は次のように答えた。 

「ハロウィーンの日は、普段とは違う仕事が増えてウンザリ」

長年に渡り渋谷の街を見守ってきた駅前のドラッグストアの店員も、「昨年よりも売上が大きく下がった」と現況を嘆く。

「今回のハロウィーンでは、センター街の入り口が片側通行になったこともあり、お客さんがまったく入りませんでした。通行止めの時間も定期的に設けられていたので、店に入りたくても入れないお客様もいたと思います。

我々もハロウィーンの日には何とかして商品を売ろうと試行錯誤しているのですが、今年の通行規制は大きな痛手となりました」

同店では、渋谷がまるでハロウィーンのパーティー会場のような印象を持たれるようになった約10年前から、イベントに合わせた品揃えを行なってきたという。

「インバウンドのお客様向けに、カチューシャやお面、Tシャツなど、和風のお土産品を豊富に取り揃えてきました。当店はドラッグストアですが、人が集まるなら薬だけではなく、他の商品も提供しなければと、医薬品以外の商品も充実させてきたんです。だから、今年のような動きは予想外でしたね」

一方で、渋谷駅近くにあるカラオケ店の従業員は「ハロウィーンの日はお客が入らないうえに、普段とは違う仕事が増えてウンザリです」と言う。

「終電までは、2〜3時間まともに滞在して歌うようなお客さんはほとんど来なくて、着替えだけのために1時間ほど使う人がほとんど。

しかも、ドリンクも注文せず、コスプレ衣装が入っていた袋とかを部屋に捨てたまま帰るから、かえって仕事が増えて面倒なんですよ。ひろゆきさんの発言に関しては、正直『ここで商売してないから言えることだろ』って感じですよ」

この意見には、近場のコンビニ店員も同意のようだ。

「まぁ渋谷のコンビニでは、店内の片隅で吐かれたり、放尿されたりなんかは日常茶飯事なんですけど、ハロウィーンの時期は人が増える分、その頻度も上がります。なので、やっぱり人が集まりすぎるのは迷惑ですね。

店周辺のゴミを片付けるのも、僕らの仕事なので。もしハロウィーン助成金でも出れば話は別ですが、そんなものはないし、人が集まればゴミが増えるのは当然です。ゴミが出ない楽しみ方なんてないですからね。そういう意味では、今年は人もゴミも減ったので、仕事終わりに駅まで行く道もスムーズで、本当に助かりましたよ」

「渋谷区だけでなく、東京都や航空機関にもご協力いただきたい」

渋谷センター商店街振興組合の鈴木達治理事長は、今回のひろゆき氏の発言に対して否定的な見解を示している。

「祭りや花火大会は、主催者が責任を持って管理するイベントでしょう。しかし、渋谷のハロウィーンというのは、自然発生的に人が集まってしまうため、責任の所在が不明確です。

かつて渋谷区も2022年に代々木公園でハロウィーンフェスを開催しましたが、公園の利用時間が限られているため、イベント終了後には駅周辺やセンター街に人が流れ込んでしまったという経緯があります。

それに、池袋や川崎でハロウィーンパーティをやっても、結局は2次会や3次会で渋谷に人が集まってしまう流れもありました。こうなったらもう、人の流動を完全に抑制し、滞在を防ぐために整備するしかありません」

今回はスクランブル交差点近くに「渋谷は、ハロウィーンをお休みします。」というメッセージが掲げられたが、この目標は達成できたのか?

「渋谷はハロウィーン会場ではない、ということを多くの人に周知できたと思います。当日も視察していましたが、センター街にいた方の7割近くが外国人だったと認識しています」

たしかに、今年の渋谷ハロウィーンは外国人の参加が多かった印象だ。今後、そうした対策をどうように進めていくのだろうか。

「今年もSNSを通じて訪日外国人に対してかなり発信しましたが、それだけでは十分に届きません。これはもう、渋谷区だけでなく、東京都や航空機関にもご協力いただきたいところです。渋谷はハロウィーン会場ではないということを、今後は各機関と連携して周知していきたいと思います」

鈴木理事長が指摘するように、外国人観光客への呼びかけは渋谷区の発信だけでは不十分だろう。しかし、ハロウィーン対策にどれほどの税金を投入するつもりなのか。来年以降の対応策に注目が集まる。

 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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