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〈玉木代表が元グラドルと不倫〉衆院選での躍進から一転、早くも危機の国民民主。ほくそ笑むは自公と財務省?

集英社オンライン / 2024年11月12日 18時1分

さきの衆院選で躍進してキャスティングボートを握った国民民主党。「103万円の壁」引き上げに向けて与党側と協議を続けていた中、玉木雄一郎代表の、元グラビアアイドルとの不倫報道が飛び出した。国民民主は玉木氏の代表続投を決めたが、勢いづいていた党は冷や水を浴び、今後の党の発言力も低下する可能性が指摘されている。一方、この状況にほくそ笑むのが自公と、「103万円の壁」引き上げに慎重な財務省だ。玉木氏と国民民主の行く末は…。

(画像あり)「元気なおじたん」とSNSに書き込み地元・香川を走る玉木氏

脇が甘くても、玉木氏以外に党の顔は不在

「本当に大事な時期にもかかわらず、今回のような騒動を起こしたことを悔やんでも悔やみきれない」

国民民主の玉木代表は不倫報道があった11日夜、有楽町駅での街頭演説で頭を下げた。衆院選のときのようなお立ち台の上ではなく、聴衆と同じ地面に立ち、トレードマークの黄と青のネクタイではない、紺色のネクタイ姿で厳しい表情を見せた。

玉木氏はこの日の朝、緊急の記者会見を開き、元グラドルとのデートやホテルでの密会といった報道内容をおおむね認め、謝罪。その数時間後に開かれた党の両院議員総会では、代表交代を求める声は上がらず、続投が決定した。玉木氏も、今後も所得税の負担軽減を目指し党の看板政策である「103万円の壁」引き上げに向けた交渉に力を入れていく考えを示した。

「玉木氏は2018年の旧国民民主党の結党以来、代表を務めてきましたが、彼以外に党の顔がいないのが現状です。これだけ注目されている時期に不倫相手と密会するという、信じられない脇の甘さを露呈しましたが、国民民主が玉木氏に投票すると決めていた首相指名選挙の朝に、玉木氏の交代を決めることはできなかった形です」(全国紙政治部記者)

玉木氏はネット上で報道が出た3時間後には謝罪会見を開くというスピード対応で幕引きを図り、影響を最小限に抑えたい考えだが、永田町では国民民主の今後に冷ややかな声も上がる。

まず、玉木氏自身の発言力低下だ。

「これまで玉木氏は衆院選での躍進を背景に、『103万円の壁』を178万円に引き上げるよう、強気に求めてきました。しかし不倫報道によって、自民が玉木氏の要求に少しでも応じることで、玉木氏のイメージを上書きしてあげるという構図になりました。

とくに年収103万円以内で働いているパートには女性が多い。『103万円の壁』引き上げは、スキャンダルで失った女性の支持回復につながる可能性があります。自民に対する玉木氏の立場は、少し弱まるのではないでしょうか」(同前)

「103万円の壁」引き上げに慎重だった財務省や、自民党の連立パートナーとして国民民主の存在感増大に危機感を抱いていた公明党からすれば、思わぬ敵失に胸をなでおろす格好になるが、一抹の不安もあるという。

「玉木氏は自民との交渉を通じて、少しでも引き上げ幅を大きくしたい考えでしたが、発言力が低下すると、さほど大きな引き上げ幅にはならない可能性が出てきます。

ただ、スキャンダルでピンチに陥った玉木氏が手柄を立てようと、逆に焦って178万円への引き上げにこだわりを見せ、なかなか譲歩しない可能性もあります。玉木氏の発言力が低下したところで、自公で衆院の過半数を取れていない事実は変わりません。玉木氏がおとなしくなるのか、ヤケクソで突き進んでくるのか、注目されています」(同前)

さらなるスキャンダルの懸念も 「キャスティングボート」路線に影響か 

さらに、永田町では国民民主のさらなるスキャンダルも懸念されているという。このところ存在感の薄い立憲からは「今回、国民民主から当選した新人には、衆院選公示の数日前に公認が決まった人もいるなど、身体検査や準備が十分でなかった可能性もある。衆院選前とは比べものにならないくらい国民民主に注目が集まっているため、新人議員を中心にスキャンダルのリスクはある」と冷ややかな声が上がる。

「今回のスクープ、一部ネットでは『自民党や財務省が書かせた』などと陰謀論がでていますが、もちろんそんなことはなく、『FLASH』の取材班は夏以前から玉木氏や親族周辺の取材をしていたようです。タレコミも集まっているようでさらなる追記事がでる可能性がある。これについては『文春』『新潮』も同様です」(週刊誌デスク)

国民民主に今後もスキャンダルが相次ぐなどして党勢が弱まると、永田町での勢力図にも影響があるかもしれない。

「自民内では『国民民主だけでなく維新にも手を広げておいたほうがいい』との声も出始めています。これまで自民に対して強気な玉木氏でしたが、自分たちの存在感が弱まったときに、内閣不信任案や予算案での対応をちらつかせて交渉することがどこまでできるのか。今回の不倫スキャンダルは玉木氏個人の問題にとどまらず、国民民主の今後の戦略にも影響を与えそうです」(自民関係者)

11日の謝罪会見では、衆院選での党勢拡大に「浮かれていた」と振り返り、涙も見せた玉木氏。もう一度、地に足をつけて、党が掲げる「政策実現」に邁進できるか……。

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取材/文  集英社オンライン編集部ニュース班

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