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「フォロワー数が10倍に」若手俳優たちの新たな“登竜門”! “朝ドラ”“戦隊モノ”に続くショートドラマのメリット

集英社オンライン / 2024年11月24日 13時0分

現在放送中の『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)で杉咲花が演じる朝子の母親役を務める赤間麻里子、『3年C組は不倫してます。』(日テレ系)に出演する鎌田あゆと豊田ルナ――。彼女たちに共通するのは、TikTokなどで配信される縦型ショートドラマに出演して知名度を高め、地上波のドラマで主要キャストを務めるようになった点だ。いま、ショートドラマが俳優のブレイクの場になりつつある。

【写真】平均再生回数が300万回、ショートドラマヒットのイケメン仕掛け人

芸能事務所各社が注目する「ショートドラマ」

1話あたりの長さは2~3分程度。スマートフォンでの視聴を前提として制作される、縦型ショートドラマ。

TikTokによると、「#ショートドラマ」を付けて投稿された動画の再生回数は2024年6月時点で727億回超え。24年上半期に最も流行ったトレンドを決定する「TikTok上半期トレンド大賞2024」では、“ショートドラマ”が大賞を受賞した。

この新たな映像コンテンツに、いま芸能事務所各社が熱い視線を送っている。ショートドラマに出演することで知名度が上昇し、活躍の場を広げる俳優が生まれ始めているのだ。

映像制作ユニット「こねこフィルム」に参加する女優の赤間麻里子は、再生回数が1900万回を超えた『年齢確認VSプライド』などに出演し、若い世代からも“マリリン”の愛称で親しまれるように。

2024年は、朝ドラ『虎に翼』(NHK)や現在放送中の日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)といった話題作に相次いで出演するなど、現在54歳にしてブレイクを果たした。

『3年C組は不倫してます。』(日テレ系)に出演する鎌田あゆと豊田ルナも、ショートドラマをきっかけに活躍の場を広げた2人。彼女たちは、日本テレビとクリエイティブカンパニー「ごっこ倶楽部」がタッグを組んで制作・配信するプロジェクト『毎⽇はにかむ僕たちは。』(以下、『まいはに』)などに出演している。

「ショートドラマが若手俳優にとって飛躍の場となる3つの理由」

「ショートドラマは、人気俳優への新たな登竜門になりつつある」。昨今、そんな声が業界で聞かれるようになった。

これまでも、俳優の登竜門と呼ばれる“場”は様々あった。NHK連続テレビ小説はその筆頭だろう。ヒロインを務めた多くの女優が国民的な人気を得ているほか、ヒロインの恋人や兄弟、親友役を演じた男性俳優もブレイクするケースが続いている。

また、菅田将暉、福士蒼汰、竹内涼真、高橋文哉らを輩出した『仮面ライダー』シリーズ、そして松坂桃李、志尊淳、横浜流星らが出演した『スーパー戦隊』シリーズといった“戦隊モノ”もよく知られる登竜門の1つだ。

学園モノも登竜門と言っていいだろう。近年では、今田美桜、堀田真由、森七菜、萩原利久、神尾楓珠らが出演した『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(2019年)が記憶に新しい。

また昨今は、深夜ドラマが若手の飛躍の場に。なかでも赤楚衛二と町田啓太が大ブレイクを果たした『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』などBL作品にも注目が集まっている。

これらとショートドラマには、どのような違いがあるのか。『まいはに』のプロデューサーを務める、日本テレビ総合編成センターメディア開発Divプロデューサーの井上直也氏と、同Divプロデューサーの平岡辰太朗氏は、大きく3つのポイントがあると上げる。

「若手にとって演技の経験を積む貴重な場」

1つ目は、「様々な役柄に挑戦でき、演技力が高まる点」と井上氏は語る。

「地上波ドラマ出演はもちろん大きなチャンスですが、若手だと毎回のセリフが1~2つしかない役ということもあります。対して、『まいはに』では、まず週2~3作品を撮影しているので、俳優さんには数多くの役を演じてもらうことになります。

さらにその役柄も、ヒロイン・ライバル、いじめっこ・いじめられっこなど、本当に幅広いので、演技の経験を積む場になります」(井上氏)

ちなみに、動画のコメント欄には「いじめっ子の役もうまい」といった視聴者からの声が集まる。俳優にとっては、自身の反省点や良い部分を見つける良いきっかけになっているようだ。

2つ目のポイントは、演技をしっかり見えてもらえる点だ。

『まいはに』で配信されるショートドラマは平均再生回数が400万回という高い数字を記録している。

さらに平岡氏によると、「ショートドラマの尺はTikTokの中では長いほうですが、『まいはに』の完全視聴率(最後まで動画を見終える率)は高い」という。

TikTokといえば、流行りの曲に合わせてダンスをする動画をイメージする人もいるだろう。

このようなトレンドをおさえた動画はバズりやすいと言われており、実際、ダンス動画を投稿する若手俳優・タレントも多い。

だが、ダンス動画でバズっても、俳優としての認知や興味関心につながるかは別モノ。ショートドラマは、本業である演技を見てもらえるメリットがある。

「今は横型のショートドラマもNUTS FILMさんと組んでyoutubeで配信しています。

これも、縦型の画面サイズのなかだけの演技ではない経験を積んで、演技力を高めていただくきっかけになればと思っているところもあるんです」(平岡氏)

「ショートドラマをきっかけに、TikTokのフォロワー数が10倍に急増」

芸能事務所がショートドラマに所属俳優を出演させたいと考える3つ目のポイントは、継続して出演することでファンをつかむことができる点だ。

鎌田あゆが所属するオスカープロモーションのマネージャーによると、特に若年層のファンが増え、鎌田個人のTikTokアカウントのフォロワー数は当初の10倍ほどにあたる12万人にまで増えたという。

「ショートドラマに出演し続けることで、固定のファンの方が付いてくださるので、今後活動していく上でかなり強みになってくると思います。

若年層の方に知っていただけた事により、学生向け商品の案件や学校関連を中心に新規でお問い合わせをいただくことが増えています」(オスカープロモーション・マネージャー談)

井上氏と平岡氏は、今後も若手の飛躍を後押ししていきたいと語る。

「これから名前を売っていきたいという若手の方を中心に、一緒にやっていきたいという想いがあります。今後は、オーディションを行い、“まいはにファミリー”を増やしていくことも計画しています。

キャストのみなさんには、毎週かなりの時間を『まいはに』の撮影に割いていただいて、製作陣の我々もありがたいと思える。

せっかくご一緒するみなさんには、TikTokのショートドラマだけではなくて、新しい活躍の場を広げていただきたい。

YouTube上では10分以上の作品も作ろうとしているのですが、ある程度の長さの作品の中での演技経験にもなる。キャストの成長できる場面も作っていきたいというのも、裏のテーマとしてはあります。

そしてキャストの人気が高まることは、結果、『まいはに』自体のブランド力を上げることにもつながると考えています」(平岡氏)

ショートドラマは、TikTokで配信される作品のみならず、最近では課金制ショートドラマを扱うプラットフォームも増えている。ショートドラマに出演する若手俳優はますます増えそうだ。

取材・文/羽田健治

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