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「1日の始まりこそ、たんぱく質ファースト」カラダが最もたんぱく質を欲している朝に食べるべきものとは

集英社オンライン / 2024年12月11日 8時0分

ヨーグルトでお通じがよくなるは勘違い? 日本人の約9割は乳製品をうまく消化できない「乳糖不耐症」であるという衝撃の事実〉から続く

慌ただしい朝、パンとコーヒーと果物だけでも朝食に準備できたら自分を褒めてあげたくなるものだが、実際のところ、朝身体が何より求めているのは糖質でもビタミンでもなくたんぱく質だということを知っているだろうか。朝にたんぱく質を効果的に摂取できれば、血糖値をコントロールでき、午後の眠気をなくせるという。

【画像】朝、たんぱく質を取ることで改善が期待される午後の〇〇とは?

書籍『たんぱく質と腸の新常識』 (Gakken)より一部抜粋・再構成し、セカンドミール効果による好循環の仕組みを解説する。

朝食こそたんぱく質ファースト!

朝食は英語でbreakfast。「break」は壊す、破る、「fast」は断食ですから、朝食は「断食を破る」という意味です。

夕食から朝食までの間はとても長く、夕食を食べ終えるのが20時、朝食が8時なら、12時間もの間、断食をしていることになります。つまり、朝は1日のうちで最も体内のたんぱく質が枯渇している状態。体はたんぱく質を欲している状態なのです。

しかし、朝は食欲がなかったり、慌ただしかったりして、パンとコーヒーだけで済ませてしまうという話をよく聞きます。朝食を抜いて1日2食で食べすぎを防ぐという人や、美容と健康のためにサラダやスムージーだけにしているという人もいるようです。

実際、1日3食の中でたんぱく質の摂取量がもっとも少ないのは朝食だといわれています。1食あたりのたんぱく質摂取量は男性30~40g、女性25~30gが目標なのですが、朝食においては多くの人がたんぱく質不足になっているのです。

不足していることを知ると、なんとかして摂取量を増やしたいという気持ちになりませんか? しかし、朝から頑張って料理をして、モリモリ食べるのはしんどいものです。毎日朝から外食というのも難しいですよね。

そこで、私たちは朝食で納豆と卵、豆腐や魚などを食べてからプロテインを10〜20gほど飲んで補うことにしました。これで目標の30g以上をクリア。以来、体調はすこぶる良好です。

ただし、プロテインは満足度が高く、お腹がふくれやすいため、食事の前に飲むと朝食を食べられなくなる恐れがあります。朝食を摂り、通勤を経て、仕事の前に飲んだり、朝のジョギングやウォーキングの後に摂り入れるなどすれば実践しやすいかもしれません。興味がある方は試してみて、自分に合うと感じたら継続してみてください。

午後の眠気はなくなる

朝食においては、高血糖を防ぐことも大切です。空腹で迎えた朝は血糖値が上がりやすい状態です。そこにいきなり糖質を取り込むと、血糖値は急上昇します。

血糖値は、朝急激に上がると昼も上がりやすくなるという特徴があります。甘いドリンクや菓子パンはもちろん、食パンだけ、塩むすびだけ、素うどんだけを食べた場合も同じことが起こります。朝の高血糖を引き金に、午後も高血糖が長時間続き、体への負担が高まり、腸漏れ(リーキーガット症候群)の原因になるのです。

だから、朝こそたんぱく質ファースト! 朝食でたんぱく質を強化し、炭水化物の摂取量を少なくすることで、昼食後の高血糖も抑制できるのです。1食目の影響が、2食目に及ぶことから、これを「セカンドミール効果」と呼びます。

もし昼食後、急激な眠気に襲われることがあるなら、それは血糖値の乱高下による眠気かもしれません。ぜひ一度朝食をたんぱく質中心に切り替えてみてください。

きっと、高血糖が改善され、血糖値の乱高下からくる午後の眠気はなくなり、朝食のたんぱく質ファースト化による「セカンドミール効果」を実感できるはずです。

食事は1食で完結しているわけではなく、自分の体の中で数珠つなぎのように影響がつながっていきます。その仕組みを上手に活用するのがセカンドミール効果なのです。

セカンドミール効果による好循環

セカンドミール効果による好循環は次のとおりです。

朝食で炭水化物を控えめにして、たんぱく質をしっかり摂る→血糖値の急上昇を阻止!→昼食後の血糖値の上昇もゆるやかになる→昼食のごはんをある程度食べても大丈夫!

セカンドミール効果は、自分で血糖値をコントロールし、好循環を生み出す技です。「1日の始まりこそ、たんぱく質ファースト」。この技をぜひ使ってみてください。

また、冷え性の人は、朝食でたんぱく質が十分に摂れていないことが多いと感じます。朝は体温が上がる時間です。そのタイミングに、たんぱく質が不足していると体温は上がりません。

たんぱく質は消化吸収されるときに多くの熱を生み出します。食事によって生まれる熱は「食事誘発性熱産生」と呼ばれ、たんぱく質のみを摂取したときは摂取エネルギーの約30%、糖質のみの場合は約6%、脂質のみの場合は約4%といわれています。

つまり、三大栄養素のうち、最も熱を生み出すのはたんぱく質。朝の体温上昇のスイッチオンに、そして冷え撃退にたんぱく質が必須なのです。

写真/shutterstock

たんぱく質と腸の新常識 (Gakken)

著:平島徹朗(ひらしま・てつろう)、秋山祖久(あきやま・もとひさ)
たんぱく質と腸の新常識 (Gakken)
2024年09月26日
1,595円(税込)
208ページ
ISBN: 978-4-05-802359-4

【絶対に漏らしてはいけない、たんぱく質と腸の新常識を教えます!】
「たんぱく質が大事」と多くの人が知っているのに、実は日本人の8割がたんぱく質不足!
そもそもの摂取量が足りていないのはもちろん、たくさん摂ったとしても、腸が栄養を吸収できていないのが問題なのです。

その諸悪の根源が「腸漏れ」! 腸漏れが起こると、取り込みたくない菌やウイルス、アレルギーの原因物質など、体に不要なものまで吸収してしまうため、せっかく摂った栄養素を正しく吸収できなくなります。

疲れ、老化、肥満、やる気の低下……腸漏れで、さまざまな心身の不調が加速してしまうのです。

そこで本書は、漏れない腸にするための「新しい腸活」と、たんぱく質を不足なく摂れる「たんぱく質の正しい摂り方」をお伝えします。著者はYouTube「胃と腸の健康解説 内視鏡チャンネル」で大人気のDr.平島とDr.秋山。これまで10万人の腸を診てきた消化器と内視鏡の専門医が、さまざまな論文や研究をベースに「自ら試して効果のあった方法」ばかりを紹介しているので、簡単で実践しやすく続けやすい食事術がわかります!

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