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〈本人直撃〉資産48億円のニートに“インフレ対策の給付金”が国から振り込まれたバカげた理由。その驚くべき使い道は…

集英社オンライン / 2024年12月5日 17時0分

今年、物価高騰対策として住民税非課税世帯に対し、国から「生活支援給付金」10万円、そして東京都から電子ポイント1万円分が支給された。この給付金が、“純金融資産48億円の成金ニート”としてXで羽振りのいい暮らしを投稿しているマサニーさんにも支給されたことが話題になっている。低所得者の暮らしを支えるためのお金が富裕層に渡った理由とその時の気持ちについて、マサニーさん本人に話を伺った。

〈画像〉現在48億円! 驚きの資産推移グラフ

年間の生活費は1億円。なのに給付金が…

「資産48億円ニートのわいにまた給付金が振り込まれるのか‥。本当にこれでいいの?」

資産家であり自称ニートのマサニーさん(40代・男性)のXの投稿内容である。

マサニーさんはもともとは手取り約25万円のサラリーマンだったが、毎月、節約しながら貯蓄や積立投資にお金を回し13年間で5000万円の資産を作った。この資産を友人の会社などのスタートアップ企業に投資したところ大成功。5年ほど前に仕事を辞め、今は資産運用のみで生活している。

マサニーさん(以下同)「2022年に投資したスタートアップの会社の利益が20億円になり、2023年の所得税は3億円、住民税が9273万円、合わせて4億円ほど納税しました。ところが2023年は投資の分配金や譲渡益がなかったため、今年は『住民税非課税世帯』になりました」

住民税非課税世帯とは、「収入が一定額以下」などの理由により、住民税が課税されない世帯のことである。

「非課税世帯になったため、なんと国からは10万円、東京都からはAmazonなどの電子ポイント1万円分の給付があったのです。僕のような資産がある人にも給付があるのはおかしいと思い、問題提起を兼ねてXで発信したところ大きな反響につながりました」

マサニーさんは過去に2年ほど非課税世帯になったことがあるというが、給付金の支給対象になったのは今年が初めて。通知書を見て「何かの間違いじゃないか」と思ったという。

「Xで『資産48億円ニート』であることを発信しているのに、国や東京都からは『生活が苦しい世帯』だと思われているんだなと。そのギャップをすごく感じました」

マサニーさんの目標は「死ぬまでに資産を使い切ること」。そのため年間の生活費を1億円に設定し、1食に20万円使うこともあるし、趣味である海外旅行には年間2500万円ほど使ったという。

投資した資産の日々の値動きで、マイナスに大きく傾いたときには、「お金がないから」と卵かけご飯の画像を投稿するも、実はウニやトリュフなどがトッピングされた豪華なものだったり……

「正直なところ『10万円もらっても仕方ない』というのが本音です。辞退することもできるのですが、辞退したところで何も変わりませんよね。僕のような人が受け取って『おかしい』と発信することで、世の中にインパクトを与えられるんじゃないかと思いました。実際、かなりバズり、今回の取材もそうですし、ニュースにも取り上げられました」

他人から見たら贅沢でしかない暮らしぶりを発信する一方で、児童養護施設やひとり親家庭の支援団体、子ども食堂へ寄付するなど、子どもへの支援も積極的に行なっている。

「給付された10万円はふだんの寄付に上乗せする形で寄付に使いました。働いているのに生活が厳しい世帯はとても多いのに、非課税世帯の基準に満たないからと給付金が受け取れないなんておかしくないですか? 目の前の食事だけでも大変という状況で子育てされている人も多い。これは本当に生活が苦しい世帯に渡るべきお金です」

高齢者の票を買うためのバラマキに過ぎない

給付金を受け取る住民税非課税世帯の75%が高齢者ということにも疑問を感じているという。

「年代別の金融資産残高の分布を見るとわかりますが、富裕層は60代~70代にとても多いんですよ。でも僕のように働かず所得がないから非課税世帯になっている。僕みたいに資産を持つ高齢者がたくさんいる一方で、若い世代はほとんど資産を持っていないんです。どうしても選挙の票を得るための与党による“バラマキ”だろうと思ってしまいますよね」

「給付金のポストについては、年齢の高そうな方からたくさんの“お叱り”のDMをいただいてしまいました。“余計なことを言うな、もらえなくなるじゃないか”といった感じですね。“お前が代わりに給付してくれるのか”というのもありました(笑)。気持ちは分かりますが、やっぱり今の制度は間違っているのではと思います」

では、どんな制度がいいと思うのだろうか。資産の有無を確認して支給するとなると……。

「そのために国が人件費やシステム開発などに税金を使うことになりますよね。そうではなく、少額でもいいから全世帯に給付したほうがマシだと思います。あるいは、働いている世代、子育て世代への減税が必要だと思います。まずは103万円の壁を見直すことが未来につながるのではないでしょうか」

ちなみにそれらの財源としてよく挙がる富裕層の資産への課税についてはどう考えるのかと問うと……

「投資で運用していても、分配金、売買の譲渡益などは20%の税金がかかります。僕も今年は非課税ですが、昨年の所得税は約3億円でしたし、来年は約1億円の予定です。例えばシンガポールだと、これが無税になるんです。海外に行くだけで4億円浮くんですよ。

そんな中で、資産にも税金がかかるとなったら、富裕層はさらに海外へ行ってしまうんじゃないでしょうか。富裕層からの多額の税金がなくなることは、国にとっても痛いと思うんですよね」

ただ、日本が好きだというマサニーさんは、海外移住は考えていないそう。「納税は義務だと思っている」と真っ当な答えも返ってきた。さらに、こんな意見も。

「贈与税を下げて、相続税を思い切り増税するのもいいと思います。高齢者が抱え込みやすい資産を早めにお金が必要な世代に贈与して、消費にまわるようにする方がよっぽどよくないですか? 僕はいま肌で感じているので言えますが、生涯で使えるお金は限られていますし、たくさん持ちすぎていてもしょうがないと思うんですよね」

最後に、今後、さらに住民税非課税世帯への3万円の給付金が予定されているが……。

「僕のような富裕層に支給されても無意味なので、それをアピールすべく3万円のコーヒーを飲むなど無意味に豪華なものに使ってXで発信しようかなと。批判されるかもしれませんが、僕はこの形での給付が間違っていることを社会に伝えていきたいと思っています」

取材・文/金子弥生 集英社オンライン編集部ニュース班

サムネイル写真/Shutterstock・本人SNS

毎月の生活費は800万! 資産48億円の成金ニートの驚愕の私生活。それでも回転寿司やファミレスによく行く理由とは〉へ続く

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