村重杏奈「ママのおかげで私はかわいくいられる!」日本人とロシア人の子であることは誇り、挑戦し続けるマインド
集英社オンライン / 2024年12月23日 10時30分
〈「パパを超えるメンズがいない」村重杏奈、ひとりで過ごすクリスマスに感じた“家族の深い絆”〉から続く
タレントとしてバラエティ番組で活躍中の村重杏奈。2人の妹も芸能界入りをはたし、その特徴的な顔立ちから“サクセスファミリー”としても有名だ。しかし、HKT48でのアイドル時代は活躍の機会に恵まれなかった彼女。そんな村重を支え続けたのが、本人いわく“親バカ”の父親と、厳しくも愛情深いロシア人の母・ヤナさんをはじめとする家族なんだとか。テレビやSNSでも家族とのエピソードを語っている村重だが、家族の前でしか見せない「姉らしい一面」もあるようで……?
バラエティでは見せない、弟妹の前での「長女」としての素顔
村重にとって、HKT48としてのデビューは決して華々しいものではなかった。
劇場での活動が中心で、本家グループの“神セブン”たちのようなメディア露出の機会には恵まれなかったからだ。
アイドルデビュー時は母からの厳しい反対にあうも、父とともに説得。
10代前半で単身で福岡に引っ越した時には、祖父母が費用を負担してくれたという。
ロシア人と日本人の間に生まれた子どもで、地元ではいちばん可愛いという自負があったという村重だが、家族の支えを持ってしても、心が折れそうな時期もあったようだ。
辛かったことはなかったかと聞くと、
「アイドル時代、仕事がなかった私にパパとママはいつも “可愛い”と伝えてくれました。
むしろハーフであることに誇りを持ってましたよ。ママの遺伝子のおかげで私はかわいくいられる! 誰に何を言われたとしても、私は私だと胸を張るべきだと思ってましたね。
それと6歳まではロシアに住んでたので、ハーフであることに違和感は全然ありませんでした」
と明るく話す。
そんな彼女は4兄妹の長女として育った。バラエティでは“おバカキャラ”としてブレイクしたが、家族の中では下の弟妹にかっこいい姿を見せようと、気丈に振る舞っていた部分もあるようだ。
「アイドルを辞めさせてくれなかったのは、パパやママの中では妹たちのためって部分もあったと思うんです。
お姉ちゃんの私が甘い行動を許されたら、妹たちもそれでいいんだって思っちゃう。
あの頃はなんで私ばっかりとか思っていたけど、今はあの厳しさに助けられた部分もあるとも思っているんです」
長女ということもあってより厳しく育ててもらえたと語る彼女は、東京で妹と一緒に暮らした時期もあったと思い返す。
「東京での生活に妹が慣れていない頃だったので、私もできる限りの家事を担当してました。妹のお気に入りは、私が作るだし巻き卵。ママと同じ味がするみたいなんですよね」
両親が自分を応援してくれたように、妹の芸能活動を応援したいと語る村重の表情は、バラエティで見る姿よりも頼もしく、優しげだ。「お姉ちゃん」として凛とした振る舞いを見せていることが伺える。
初めてのホラー主演も家族に応援されて「演技も頑張っていきたい」
そんな村重は1月24日より公開予定のホラー映画『悪鬼のウイルス』で主演・日名子役を務めている。
俳優としての仕事は本作が初めてということで、撮影期間を振り返ってくれた。
「芸能生活も長くなってきましたが、基本的にはバラエティとモデルのお仕事が中心で、お芝居の経験は全くありませんでした。なので、お仕事を頂いた時には本当にびっくりしました。
俳優としての仕事をいただく可能性があるなんて思っていなかったので、当初は、私は私以外の人間になれるのか、という不安でいっぱいでした。アイドルの時から自分らしさだけを売りにしてきたので。
役柄に入り込むのは初めての経験だったのですが、できるか不安と思いつつも、ありがたいことにバラエティ番組でもたくさんお仕事をいただいてたので、毎日が目まぐるしくて悩んでる暇もなかったです」
ホラーサスペンス小説が原作の本作。血をかぶるようなシーンもあるとのことで、親バカな両親は心配したのではないかと思いきや……?
「血みどろのシーンはわざわざ見たくないとは言われましたけど、うちの親は基本的になんでも頑張ってみろと言いますね。
特にパパは私の自己肯定感を上げまくってくれるので、“杏奈なら血どころか全身タイツかぶっても可愛い”とか、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)を見ながら、“カエルも食べられるよな?”なんて言ってきます(笑)」
アイドル時代の苦節を支えてきたからこそ、両親は現在の村重の活躍を心から喜んでいるという。
「パパの日課は村重の出演番組を全部録画して、仕事が終わったらビールを飲みながら全部鑑賞することと、私名義の仕事用口座を管理することですね! 村重の身体を心配してまめに連絡をくれるんです」
家族からの連絡が嬉しいと思う彼女は、芸能の仕事に対してとても前向きだ。
「いただけるお仕事はなんでも頑張りたいんですよ!
今回の作品も本気で取り組みましたし、血みどろシーンもかっこよく撮れたのではないかと思っています。
バラエティだからとか俳優業だからとか関係なく、今は全部全力で取り組みたいと思いますね!」
そんな彼女にどんな役を演じてみたいか聞いた。
「もし次に演技のお仕事をいただけるなら、ヒロインの女友達役とかやってみたいですね! 悪女役とかも楽しそう!
もちろん大好きなバラエティで活躍し続けたいけれど、自分の限界を定めずに新しいことには積極的にチャレンジしたいです」
新しい一面を見せ進化を続ける村重は、インタビューの最後にこう話した。
「年始は山口に帰って、家族と過ごそうかなと思ってます♪家族の前ではとことんダラダラした姿を見せてあげるのも親孝行かなって(笑)」
PROFILE 村重杏奈(むらしげ・あんな)●1998年7月29日生まれ。2011年から2021年までHKT48のメンバーとして活動。父親が日本人、母親がロシア人で4姉弟の長女である。現在はバラエティ番組を中心に多方面で活躍し、2025年1月24日公開予定の映画『悪鬼のウイルス』で映画初主演を務める。
取材・文/ミクニシオリ
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