人間関係をこじらせている人が無意識に使っているNG言葉とは? プロポーズで使われがちなあの表現も実は……
集英社オンライン / 2024年12月20日 11時0分
人をコントロールするつもりなどまったくなくても、人に期待するような言葉を投げかけるのは、実は相手をコントロールするのと同じこと。自分の理想を押し付けたところで人間関係はうまくいかないもの。相手と上手に話し合うためのとっておきの方法とは?
【画像】「あなたを幸せにします!だから結婚してください」という言葉も実は変?
書籍『女子のコミュ力』より一部を抜粋・再構成し、コミュニケーションのヒントを紹介する。
「こじらせ言葉」をチェックしよう
人間関係をこじらせている人には、共通する口癖があります。
それが次の「こじらせ言葉」です。当てはまるものはありますか?
・普通は
・こうするべき
・〇〇してくれないの?
・〇〇をしないでほしい
・これくらい〇〇してほしいな……
・ここまでしたから、さすがにこうしてほしい
・あなたが〇〇だから
・なんで〇〇なの?
これらはよく使われる言葉ですが、全て、他人を自分の期待通りにコントロールしようと思うときに使うものです。
「別に私は人をコントロールなんかしていない」と思うかもしれませんが、実は人に期待する言葉を投げかけるのも相手をコントロールするのと同じこと。
SNSで見かける夫や彼氏への愚痴は、「子どもともっと一緒に遊んでほしい」「なんで家事をもっとやってくれないの⁉」「話を聞いてくれない」などで溢れています。まさに「こじらせ言葉」。相手を自分の思いどおりにしようとしているので、人間関係がうまくいかないのです。
自分では無意識に使ってしまうかもしれないけど、逆に夫や彼氏から「いつも優しくニコニコしてほしい」「自分をもっと立ててほしい」「子どもが生まれたら部屋が汚なくなった」とか言われたらムカつきますよね。
これらも「こじらせ言葉」だからです。こうして相手の理想を押し付けられると、ダメ出しされているような気分にもなりませんか?
こんなふうに偉そうに語っている私も、実は昔、こうした言葉をよく使っていて、同棲していた当時の彼氏とは毎日喧嘩……。
そのときの私は、自分の理想を彼に押し付けて、そのようにしてもらおうとしていました。そうしないと自分が幸せになれないと思っていたのです。
自分で自分を幸せにするのではなく、彼に幸せにしてもらいたかったのです。
プロポーズで女性が言われたい言葉
よく考えてみると、プロポーズで女性が言われたい言葉「あなたを幸せにします!だから結婚してください」なども、自分の人生を他人に幸せにしてもらいたいという象徴的な言葉ですね。
でも人に幸せにしてもらおうとすると、相手が機嫌を悪くしたりトラブルに巻き込まれたりした場合、自分の幸せは相手しだいになってしまいます。
自分の幸せの決定権を人に握られている状態。
つまり他人に自分の人生を左右されるようなもので、とても不安定ですね。
しかも、自分の幸せのために必死になって相手を動かそうとして「こじらせ言葉」を連発してしまうので、本来うまくいくはずの人間関係もうまくいかなくなってしまいます。
現在の私は、自分で自分を幸せにできるようになったので、「こじらせ言葉」を使わなくなり、人間関係のトラブルはほぼゼロになりました。
自分も「こじらせ言葉」を使っているなと思ったら、いきなりゼロにするのは難しくても、意識して使う頻度を減らしていきましょう。
ちなみに「こじらせ言葉」を使って人間関係がうまくいかないのは、家族やパートナーがいる人だけではありません。
友人関係や、婚活しているときも敬遠されがちです。
パートナーがいる人も、これから探す人も、注意しましょう。
「我慢すれば丸く収まる」はいつか崩壊、爆発・破綻しない関係のコツ
みなさん勘違いしているのは、我慢したことはどこかに消えてなくなると思っていること。
我慢は翌日にはリセットされて、きれいさっぱり忘れられると思っていませんか?
恐ろしいことに、我慢は自分の中で蓄積され、恨みに変わって残り続け、時を超えて腐敗し、ガスを発生させ、巨大化して自分に戻ってきてしまうのです。
「こじらせ言葉」を使う人は、我慢しているうちに人を非難するような心の状態になり、相手を責める言い方になっていることが多いものです。
あなたは心当たりがありませんか?理不尽な思いをしたけどグッと我慢して何年経っても忘れられず、今でもモヤモヤしている出来事が。
そして、似たようなことが起きると、感情が爆発してしまうことが。
私も昔は我慢を美徳と思っていたので、元彼と同棲していたとき、苦手な家事も全部やっていたけど、結局爆発してしまいました。
離婚はその究極の形。人生の伴侶として選んだ相手に遠慮して、我慢が溜まり続けた結果です。我慢が蓄積されると、結婚当初は気にならなかった相手の些細な言動がイライラの原因となり、さらにそのイライラが新たな我慢のタネになり、限界を超えて離婚に至る……。
ここで注目してほしいのは「我慢でやり過ごせることはない」と自覚すること。我慢は100%蓄積され、最終的に崩壊するんです。
そして離婚するとき裁判になるのも、今まで自分の意見を言ってこなかったから。何年分もの溜まりに溜まった不満を相手にぶつけてしまうから、泥沼になってしまう。自分も相手も話し合いができなくて、裁判に持ち込まないと道が決まらなくなっています。
そうなってほしくないのでキツい言い方になりますが、多くの女性は話し合うスキルがゼロなんです。
裁判をして慰謝料100万円を勝ち取っても、弁護士を頼んでいたら逆にマイナスになってしまいます。素直な気持ちが言えないばっかりに、時間もお金も労力も莫大にかかって、損をすることに。
普段から自分の素直な気持ちを伝えて、不満を溜めていなければ、もっとスムーズに離婚できることは多いのではないでしょうか。
離婚だけでなく友人関係でのお金の貸し借りや、仕事などさまざまなシチュエーションで、お互いに我慢しない関係性ができると、大事にならずお金も時間も労力も失わないことが多いのです。
「私はいろいろ我慢しているし、不満を溜め込んでる。ヤバイかも……」と気づいた人や、自分の思いを素直に伝えられない人におすすめな対策を2つ紹介します。
対策①曖昧に答えるだけでいい
ちょっとした違和感には「ん?」「え?」「あー」と反応しましょう。
愛想よく「それいいね」なんて言わずに、曖昧に悩んでいるようにしたり、「一旦考えます」と言ったりしておけばOKです。
すぐにきちんとした返答をしなくていいんです。
また、人間関係をこじらせている人は、大丈夫じゃないのに「大丈夫ですよ~」とニコニコ対応して不満が溜まりがち。
NOと言うのが苦手で、いざNOを言うときに「やりたくない!なんで私がやらなきゃいけないの⁉」と強い言い方になってしまうこと、ありませんか?
はっきり拒絶すると、相手からは反発されやすいので喧嘩になってしまうことも。
拒絶などの〝ゼロヒャク思考〟になってしまいがちな人は、やりたくない提案をされた場合は「あー」と曖昧に返事をしておくと、時間をおけば断りやすいですし、相手が察してくれたりします。
対策②不満をすぐ伝える練習
もう1つの方法は、少しずつ「言うまでの期間を短くする」練習です。
例えば、「1年前に言われたことが悲しかった。もう言わないでほしい」と思ったら、そのことを今からでも相手に伝えてみましょう。
そんな昔のことを……と思うかもしれませんが、1年前のことを言えるようになったら、次は半年前のこと、そして先月のこと、昨日のこと、1時間前のこと……と、どんどん早く返せるようになり、上達すると瞬時に言い返せるようになります。
その場で自分の気持ちを言えるようになると、人間関係がスムーズになるんです。
あなたが逆の立場だったら、相手に「本当は嫌だった」と悶々と我慢を抱えられるより、「不満があるならその場で言ってよ!」と思いますよね。
周りのみんなも同じように思っているんです。言いたかったのに言えなかったこと、過去にありませんか?
昔のことからでも、言いたかったことを少しずつ言うチャレンジをしてみましょう。
写真/shutterstock
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