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〈那須2人殺害〉「刺青をみせつけ愛車はゲレンデ、ベントレー…」成城の家にマダムを連れ込んで…“主犯”関根容疑者がさわやかだった“携帯コンサルタント”時代【2024 記事総合 1位】

集英社オンライン / 2024年12月25日 11時0分

2024年度(1月~12月)に反響の大きかった記事総合ベスト10をお届けする。第1位は、栃木県那須町で焼死体で発見された宝島夫妻の事件に関する記事だった(初公開日:2024年5月11日)。東京・上野エリアで焼肉店などを集中展開していた「サンエイ商事」社長の宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)の遺体が栃木県那須町に放置され、燃やされていた事件で同県警と警視庁の合同捜査本部(警視庁大崎署)は5月11日、埼玉県越谷市の建設業、平山綾拳容疑者(25)を殺人容疑で再逮捕した。同容疑者に加え、主犯格とみられる同社幹部社員の関根誠端容疑者(32)ら計6人が死体損壊容疑で逮捕された事件は、一気に核心に突入した。

〈写真アリ〉甘いマスクでマダムをいちころに⁉関根容疑者が「携帯コンサルタント」だった20代の頃と、ツーブロックでサングラスをかけた写真

平山容疑者を再逮捕「夫婦を殺して、燃やして処分しろと指示された」

事件は4月16日早朝、宝島さん夫妻の他殺体が那須町伊王野の林道脇の河川敷で燃やされていたのを通行人が見つけたことで発覚。

翌朝に平山容疑者が大崎署管内の五反田駅前交番に「栃木の事件に関与したかもしれない」と出頭したことから同署に合同捜査本部が発足し、捜査が急展開。関根容疑者が事件を計画し、指示役の佐々木光容疑者(28)に多額の報酬金を渡し、分け前を受け取った「仲介役」の平山容疑者が飲み仲間の元俳優、若山耀人容疑者(20)と姜光紀容疑者(20)を「実行役」として引っ張り込んだ経緯が判明している。

さらに宝島夫妻を誘い込んで暴行、殺害したとみられる品川区内の空き家を管理していた関根容疑者の知人の不動産業、前田亮容疑者(36)の存在も浮上し、捜査本部が6人を死体損壊容疑で芋づる式に逮捕していた。

このうち最も早い4月21日に同容疑で逮捕された平山容疑者は、殺害場所とみられる空き家への出入りは確認できなかったものの、計画全体を把握し、さらに殺人に関しても仲介役として実行役の2人に指示していたとみて、勾留期限に合わせて殺人容疑で再逮捕に踏み切った。

平山容疑者は指示役で「アニキ」とみられる佐々木光容疑者から「夫婦を殺し、ガソリンで遺体を燃やして処分しろと指示された」と供述しているという。

「外車を取っ替え引っ替え乗っていて、平日休日関係なく家にいた」

事件の首魁とみられる関根容疑者は宝島夫妻の長女の内縁の夫。関係者の話を総合するとサンエイ系列店に出入りするようになったのはわずか2年ほど前だが、新規開店プロデュースの手腕などを買われて急速にグループ内で存在感を高めてきた。

「関根さんはハンサムで優しい」と証言する系列店の従業員も多く、人を懐柔するテクニックにも長けていたようだ。

「サンエイ」に食い込む前は、世田谷区成城の高級住宅街の自宅に世田谷のマダムやシングルマザーなどを連れこんでいたとの情報もあり 、そこを本店として経営コンサルティングなどを行う会社を登記していた。近隣住民がこう証言する。

「6年前だったと思いますが、関根さんが40~50代の女性とともに『引っ越してきた関根です』 と挨拶にいらっしゃいました。会えば挨拶もするし人当たりもいい方でしたが、やっぱり半袖、短パンで刺青がむき出しだったので近所で仲良くしていた方はいなかったかと思います。外車を取っ替え引っ替え乗っていて、平日、休日関係なく家にいました。その後、1年で引っ越していきました」

別の男性住民も関根容疑者をよく覚えていた。

「もちろん覚えてるよ。刺青を見せつけるようにして、半袖短パン姿でよく似たような雰囲気の若い衆2人ぐらいと家の前でたむろしちゃあ、くっちゃべってた。車はベンツのゲレンデに一番長く乗ってて、他にポルシェやベントレーにも乗っていたな。全部バラバラの地方のナンバーだったから、てっきり金貸しかなんかやってて借金のカタに押さえたのかと思っていた」

関根容疑者は近所の人には自身の仕事を「携帯コンサルタント」と説明していたという。男性住人が続ける。

「『経営』じゃなくて『携帯』だって話してた(笑)。何をしていたかわからないけど大きなトラブルを起こすわけでもなく、人間的にはフレンドリーだったよ。隣の人が車をパンクしたときも『大丈夫?パンク?』ってふらっと現れて声かけててさ」

近隣住民と騒音トラブルも

別の住民女性は、関根容疑者とちょっとしたトラブルになりかけたことがあったという。

「夜の11時ごろに関根さんが家の前で後輩風の男性と談笑していたときでした。騒いでいるというほどではないのですが、談笑する声が気になって『ちょっと静かにしていただけますか?』と言いに行ったんです。

そうしたら『それなら奥さんのピアノの方がうるさいよね』と静かに言い返されて。私が昼間、ピアノ関係の仕事をしていたからなのでしょうが、怒鳴るとか威嚇するわけではないものの半袖の腕から刺青も見えたし、まぁ、怖かったです」

この女性がすごすごと自宅に引き上げた直後、インターフォンが鳴った。関根容疑者だった。

「また何か文句つけられるのかと思ったら『さっきはごめんなさいね。突然言われてつい』と謝罪してきたんです。私も『ウチもいつもピアノの音をさせて申し訳ないです』と言うと、『仕事でやってるんでしょ? 全然弾いてくださいピアノ』と申し訳なさそうな雰囲気でした。

その後にも一度、関根さんが出したゴミをカラスが荒らしていたことがあって、それをお知らせにいったことがあります。そのとき対応したのは女性で『ありがとうございます。すぐ片付けますね』とすぐに片付けを始めてました。

ただ、女性は髪も眉毛も金色に染めていた派手な方で、片付けの最中に舞い戻ってきたカラスに向かって『コラァッ、オラーッ』と怒鳴り始めたんです。大声だけでなく女性が使いそうもない言葉なので驚きました」

関根容疑者の住宅の家賃は月約20万円で、わずか1年程度で家賃を払えず出ていったという。そして退去時には関根容疑者は不動産関係者にこう言い残していったという。

「一度母親のところに戻ります」

その母親を訪ねてみると、憔悴しきっている様子が手に取るようにわかった。突然倒れるように玄関に跪いたり、泣き喚き、ふり絞るようにこう言葉を発した。

「20社以上もマスコミの方が尋ねてきましたが、私は事件についてなにもわからないんです。もちろん息子ではありますが、3年以上会っていませんし私は何も知りませんので……」

関根容疑者が自らの罪深さを理解する日は訪れるのだろうか。

※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(Twitter)
@shuon_news 

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

「なに見てやがんだ!」とあちこちでケンカを売っていたリコ(21)。小学生の頃からサンロク街にタムロ、“ぼったくりスナック”にも勤務していた〈旭川・女子高生殺害〉【2024 記事総合 2位】〉へ続く

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