〈キン肉マン〉「長い正義超人の歴史はじまって以来の不祥事」王室が“隠ぺい“し続けてきた“王子とり違え疑惑”を“邪悪の神5人”が暴露
集英社オンライン / 2025年1月1日 9時0分
〈〈キン肉マン事件簿〉こじらせ超人バッファローマンのルーツは超人界きっての名門一族。「神をも超える新たな力を手に入れろ」と命じられ…〈『キン肉マン』特別企画 #4〉〉から続く
キン肉マン原作45周年、アニメ化40周年を記念した『愛と絆の原画展』が、2024年8月「池袋サンシャイン」で、11月には「心斎橋オーパ」で開催された。『キン肉マン』最新87巻の発売を1月4日に控えたこのタイミングで、会場で販売された「公式図録」より、業界イチの『キン肉マン』好きで知られる事件記者が執筆した「もしも週刊誌事件記者がキン肉マンの原稿を書いたら…キン肉王室史上類をみない大スキャンダル、“王子取り違え疑惑”」を公開する。(前後編の前編)
「開かれた王室」を掲げていた故に…
火事場のクソ力――。窮地に陥ると発動し、キン肉マンことスグル現キン肉大王を“奇跡の逆転ファイター”たらしめてきた、超人パワーの限界突破現象だ。
キン肉星全国紙の王室担当キャップが解説する。
「あの力は、地球の慣用句にある“火事場の馬鹿力”とは似て非なるもの。その源泉は友情パワーとも言われていますが、古来キン肉王族に潜在する特殊能力でもあります。歴代でもスグル大王が発揮する“クソ力”は、パワーの振り幅が突出して大きい。それとどう関係するかは分からないのですが、スグル大王が人生で最初に直面した窮地は、生後間もない時でした。文字通り、ホンモノの“火事場”に遭遇しているんです」
スグルが出生時に遭遇した“火事場”と抜きん出た“クソ力”は、時を経て、天の神々とキン肉王家を巻き込む戦乱の引き金となる。いま一度、その経緯と舞台裏を徹底検証したい。
地球から離れること500億光年、大キン肉星雲第5番惑星キン肉星。地球西暦1960年4月1日にあたるその日、王都キン肉タウンのキン肉星第8病院で、6人の男児が元気いっぱいの産声を上げた。そのうちの1人が、キン肉真弓大王と小百合王妃の間に誕生した次男スグルである。
長男の存在については別稿で触れるとして、キン肉星最大の規模を誇るこの第8病院が突如、猛火と黒煙に覆われたのは、スグルたちの誕生から数日後のことだった。
キン肉王家に仕えてきた側近の一人が明かす。
「真弓大王は、王宮の闇と命懸けで闘った父のタツノリ大王の改革路線を踏襲し、小百合王妃とともに『開かれた王室』を掲げてこられました。お二人が庶民からも親しまれやすい王族になろうと努めてこられたのは、民衆の誰もが知るところです。ところが、あの病院大火災では、庶民との“距離の近さ”が、想定外の災難を招いてしまったのです――」
スグルは、キン肉王家のロイヤルベビーでありながら、縁あって同日の同時刻に生まれた運命の赤ん坊たち5人と、分け隔てなく同じ新生児室でベッドを並べていた。
全員が間違えずに我が子を引き当てる確率は、実に720分の1⁉
煙焔が迫る中、小百合王妃(当時・以下同)をはじめ6人の母親たちは、泣き声が響く新生児室に駆け込むやいなや、息を飲む。区分けしたベッドが倒れ、どの赤ん坊が誰の子なのか、全く見当がつかなくなっていたのだ。
母親たちはとっさに我が子だと思う赤ん坊を抱き上げ、か弱き命を火災現場から救い出したのだが――。
真弓先王の大親友でもあるハラボテ・マッスル宇宙超人委員会委員長は、苦渋の表情でこう語る。
「まだ個別にマスクすら装着されていない出生直後の出来事。大パニックの中、母親たちが自分の子を間違えずに連れ出せたかどうかは、正直分からんのです。あの時〝赤ん坊の取り違え〟が起きてしまった可能性は否定できん」
見分けのつかなくなった6人の新生児の中から、母親が我が子を正しく選択する確率は6分の1。6人の母親が入室順に赤ん坊を選んだとして、全員が間違えずに我が子を引き当てる確率は、実に720分の1である。
仮に、小百合王妃が正統なキン肉星王子=スグルを抱き上げていたとしても、他の5人の新生児がみな、実母に選ばれたとは限らない。新生児の取り違え事件は地球上でも実例があるが、そもそも、王家の子であろうとなかろうと、母子がシャッフルされること自体、とんでもない悲劇なのだ。
「あの現場では“火事場の母力”によって、母子6組が全て正しい組み合わせになっていたと信じるしかないんですワ。いずれにしても、キン肉王家の血統に疑念が生じる事態は許されん。王族を巻き込んだ赤子取り違え疑惑は、当然ながら表沙汰にできず、長らく超人界のトップシークレットとされてきたんじゃ。大火災から24年後、キン肉マンが超人の神々から次期大王の承認を受けるあの日までは……」(同前)
全宇宙に生中継されていた特別番組で公表された大スキャンダル
完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)の一角・シルバーマンの系譜を継ぎ、正義超人界のエリート家系でもあるキン肉族。その王位は血族の一存では決められず、宇宙超人委員会の賛同を得た後、総勢105人の超人の神々による全員一致の承認を受けなければならない。
ハラボテ委員長が続ける。
「先代大王の真弓ちゃんの言葉を借りれば、息子のスグルくんは『ドジでマヌケでキン肉族始まって以来のできそこない』じゃったが、その後、多くの死闘を経験し、よき仲間たちにも恵まれ、正義超人界のリーダーに成長した。
真弓ちゃんは、スグルくんへの王位譲渡を決意して、超人委員会でもそれは異論なく認められた。続く神々の承認は本来、形式的なもので、新大王のお披露目を兼ねる即位戴冠の儀式になるはずだったんじゃ」
会場は、国立競技場。善良なる100人の神々は、スグルのこれまでの功績を称えつつ、第58代キン肉星大王の誕生を認めた。ところが――、残る邪悪の神5人は不敵な表情を浮かべ、スグルの即位に反対を表明したのだ。
「さらに邪悪の神々は、この晴れ舞台で24年前の〝赤子シャッフル疑惑〟を白日の元に晒したうえ、独自に5人の王位継承候補者を立ててきたんじゃ。あの大火災で同じ新生児室にいた5人だったことは、言うまでもないわな」(同前)
キン肉星新大王の即位戴冠の式典は、特別番組として全宇宙に生中継されていた。邪悪の神々による衝撃の暴露と提案を受け、ハラボテ委員長も立場上、次のように宣言せざるを得なかった。
〈こんなことは長い正義超人の歴史はじまって以来の不祥事じゃ。こうなったらあの5人にスグルくんを加えた6人の中から真の王位継承者をきめねばなるまい‼〉(当時のVTRより)
かくして、6人の王位継承候補者による壮絶な勝ち抜き団体戦「キン肉星王位争奪サバイバル・マッチ」が火蓋を切ったのである。
(♯2へ続く)
取材・文/落花豆男
集英社オンライン編集部ニュース班
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