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「戦わないと幸せにはなれない」「圧倒的挫折」岸谷五朗の息子・岸谷蘭丸が身分を明かして手がける留学ビジネスの中身

集英社オンライン / 2025年1月12日 15時0分

「ロックンローラーとして育てられたので」岸谷蘭丸、プリプリ・岸谷香から受け継いだハート〉から続く

YouTuberとして活躍する岸谷蘭丸。岸谷五朗を父に、岸谷香を母に持つことを先日公表し注目を集めた。そんな彼は高校を日本で過ごさずにアメリカに留学したことで、インターネット上で現在のポジションを手にすることができた。当然ながら、留学に関しては並々ならぬ思いを抱いている。

【写真】「勝負していないと不安」と語る岸谷蘭丸

挫折は人間を大きくする

「留学では圧倒的な挫折を味わうことになりますが、それは強くなるための貴重な経験です。『もっと日本語だったらうまくやれるのに』と悔しい気持ちになっても、現実にはその思いはついてこず、現地の人たちにバカにされることもあるでしょう」

一度骨折すると、その部分がより強くなるように、挫折というのは人間を大きく変えてくれる貴重な経験である。

さらに、物事を受け流す力も付いてくる。このような「しなやかさ」は日本ではなく、海外で鼻っ柱をへし折られることで身につけられるのだろう。

かくいう岸谷も「芸能人2世」という立場で、日本では恵まれた環境に置かれていたが、海外だとその肩書はすべてなくなってしまった。

「アジア人として圧倒的な弱者になる経験も、なかなか味わえないものです。日本だと『芸能人の子ども』ということでチヤホヤされましたが、それが海外だと『まったく誰にも知られていない』存在となります。

それは、僕にとって非常にショックであると同時に、価値観を大きく変えてくれました」

そんな彼は今年、これまでの自身の体験をもとに、超コミット型留学支援サービスの「MMBH留学」を始動させた。これは願書コンサルティングからTOEFL/IELTS対策まで、海外進学への道を総合サポートするサービスだ。

なぜ、留学事業を興そうと思ったのだろうか?

「僕は3歳ぐらいから勉強をしてきて、小中高、高、大、大と、6回ぐらい受験しているんです。

ずっと受験勉強に追われる人生で、常に時間とお金と労力を使ってきました。

そのため、留学事業は僕の人生のひとつの集大成だと思ったのです」

アメリカのフォーダム大学、イギリスのユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)、そしてイタリアのボッコーニ大学に合格した実績がある。スタンフォード大学にも書類選考は通過している。

つまり、留学は岸谷がもっとも熟知しているフィールドなのだ。圧倒的な知識と経験だけではなく、インフルエンサーとしてのポジションもある。

「留学業界には中途半端な学校しか紹介してくれない『搾取ビジネス』のようなものがたくさんあります。そのため、原動力としては質の低いものを淘汰していきたいという気持ちが強いです」

自己アピールが苦手な日本人

MMBH留学だけではなく、世界各地の海外大学の情報や現地の日本人学生の体験談などを掲載するメディアプラットフォーム「留パス」も設立している。

生の情報、それも主観的な情報が得られるのは、このご時世だからこそ重要なポイントだろう。

情報面からも留学業界を盛り上げる岸谷だが、MMBH留学ではどのようなことに力を注いでいるのか。

「海外の大学は企業のような存在です。そのため、どうやって自己アピールをすればよいのかが非常に重要になります。

しかし、この自己アピールの方法が日本とは決定的に異なるため、日本人はそこで勝てないことが多いのです」

そこで、MMBH留学ではアメリカ式、世界式、グローバルスタンダードの自己アピール方法を受講生たちに教えている。

例えば、アメリカでは志望理由エッセイが受験では最重要視される。

そこで、同社のプログラムでは1対1のセッションで講師と共に、コメント、エディット、フィードバックという3つの軸で書き進めていく。

具体的には、コメントを残しながら「この文章をこういう言い方にしよう」とエディットを加えたり、「これは意味が分からないから理由を聞こう」といった具合に修正。

さらに、全体を段落ごとに分けてフィードバックを繰り返し行い、何度も壁打ちのような形で仕上げていくというのだ。

同社のメソッドは海外のトップ大学や大学院への受験に特に強みを持っている。しかしトップ層のみだけでなく、将来的に留学してみたい人たちや、語学留学準備をしたい層まで、留学に関して幅広くサービスを展開している。

「アメリカに行って気づいたことですが、みんな圧倒的に自己アピールに長けています。その背景には、アイデンティティの確立があり、これは自己ブランディングの一種とも言えるでしょう。

そもそも、プレゼンテーションや議論を学校教育の段階で叩き込まれているため、自分のアピールの仕方を自然に身につけています。

しかし、日本人にはそのような様式がない。だからこそ、その方法を僕たちが教えてあげるのです」

海外のトップ大学で戦うための「戦い方」を教えることができるのは、岸谷自身が実際に体得してきたからだ。

「僕は過激派の留学推進者ではありません。留学が必要ない人もたくさんいると思いますし、留学には確実にダウンサイド(悪い面)もあります。誰もが留学に行けばいいというわけではありません。

その一方で、『戦いたい』という意志を持つ人がいるのであれば、戦える環境を整える必要があると思います」

「僕は常に勝負していないと不安」

岸谷はまだ23歳。同級生たちは就職活動の真っ最中である。彼のキャリアであれば外資の大手コンサルティング会社にも入れるはずだが、なぜ誰も歩んでこなかった道を歩むのだろうか?

「“みんなと同じになるのは怖い”という一種の強迫観念のようなものがある気がします。

なにかしらの異常状態だと思うのですが、僕は常に勝負していないと不安なんです。

そのような環境で育ってしまったからこその勘違いというか、幸せを感じるシステムみたいなものが自分の中に構築されていないのです。

『勝負して勝ち続ける』『ヒリついている』状態が幸せであり、逆にそれが安心できる状態になってしまいました」

ドロップアウトしてしまった早稲田実業でも、なにも満足のいかないことなんてなかったはずだ。しかし、「戦っていない」ことがむしろ怖くなってしまったという。

「現代人は僕のような考え方の人たちが多いはずです。ある程度戦い続けないと幸せは得られないし、実際に幸せを得ている人間は戦い続けている人間が多い。

だから、『勝負したほうがいい』というのは自分の中で強く思います。というのも、現代人はみんな『やんわりと不幸』な状態に陥っている気がするからです。

みんな、実現したい自分像が大きくなりすぎており、それが現実の自分と異なるせいで、不幸だと感じてしまっているのです」

岸谷の主張する「やんわりと不幸」はインターネットの発達のせいなのかもしれない。SNS全盛期の今、「こうなりたい」や「ああなりたい」という理想はどんどん肥大化していき、それと現実の自分が違いに、違和感を覚えてしまうからだ。

「だから、選択肢としては2つしかない。『理想を下げる』か『現実を上げる』か…。その、どちらかしかありません。

ただ、理想が上がっていくのを止めるのは難しいですよね。だからこそ、現実を上げるしかないと思います」

「現実を上げる」ためには、戦わなければいけない。時には他人を引きずり落とさなければならない。そして、世界でさらに熾烈な争いや奪い合いが起きている。

「これからは日本人も戦いから逃げないことが大事だと思います。戦いから逃げない一方で、自分の中で幸せを感じられるシステムを構築する必要があると。

それができるようになれば、みんなもっと強く生きられるはずです」

新時代の革命家は自身の理想も高い。しかし、それを実現していくために、今日も彼は戦っていくのだ。

取材・文/千駄木雄大 

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