箱根駅伝“青学1強時代”に終止符を打つ大学は駒澤、國學院、早稲田!? 箱根出走6人が今年卒業する青学に一矢報いる最有力大学
集英社オンライン / 2025年1月18日 12時0分
第101回箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)は青山学院が大会新記録での連覇で幕を閉じた。この10年間で7度の総合優勝と圧倒的な強さを誇る青山学院だが、来年の3連覇に向けては早くも黄色信号が灯っているという。
青学1強時代に待ったをかけるのは…
今年の箱根駅伝は連覇を狙う青山学院、出雲、全日本を制して3冠を狙う國學院、2年ぶりに奪還を目指した駒澤の3強争いといわれてきたが、終わってみれば青山学院の強さが際立つ大会となった。
2015年以降、2019年の東海と2021年、2023年の駒澤以外はすべて青山学院が優勝を果たしていることから、近年の箱根駅伝は青山学院の“1強時代”といえる。
毎年多くの有力選手が入学し、入学後も原晋監督の確立した“青学メソッド”で確実に選手たちが成長するという好循環で、他大学の追随を許さない。
「出雲、全日本こそ國學院が優勝しましたが、走力の高いランナーを10人そろえないといけない箱根では“選手層の厚さ”と“調整力の高さ”で青学が圧倒的な地力の強さを見せました。改めて“箱根の青学”を印象づけたと思います」(陸連関係者)
出雲、全日本と國學院、駒澤に先着され、3位に終わったことで大会前には原監督の“青学メソッド”の終焉か…という声もあがっていたが、そんな下馬評を覆してみせた。このまま来年度の箱根駅伝でも青山学院の1強時代は続くのだろうか。
「たしかに、今年の箱根では青学の圧倒的な強さが印象的でしたが、来季の大学駅伝もこのまま“1強時代”が続くかはわかりません。青学は山の5区、6区という特殊区間を含めて今年、箱根を走った4年生が6人卒業します。
一方で、復路では青学に勝った駒澤は4年生が1人しか走っておらず、今年の箱根出走者が9人残ります。また、出雲、全日本で優勝した國學院も確実に地力がついてきています。もちろん青学にもエントリーされなかった走力の高い下級生はいますが、3連覇は簡単な道ではありません」(前同)
区間賞を獲得した、3区・太田蒼生、5区・若林宏樹、6区・野村昭夢をはじめ、主将の9区・田中悠登、5000mと1万mの両方で青学歴代最高記録を持つ3区・鶴川正也など、今大会の優勝の原動力となった選手たちは卒業する。
しかし、2区で区間新記録を更新した黒田朝日や、ともに区間賞の8区・塩出翔太、10区・小河原陽琉をはじめ下級生にも有力なランナーを多数抱え、なんだかんだ駅伝シーズンになると圧倒的な強さを見せる。
そんな王者・青山学院に一矢報いる大学はどこか…。
ストップ・ザ・青山学院となるダークホース
「来季は早稲田がおもしろいと思います。2022年に就任した花田勝彦監督の地道な指導が実を結び、今年は3位と秒差の総合4位で古豪復活を予感させました。往路を走った全員が1~3年生で来年も残りますし、山区間には5区に“山の名探偵”こと工藤慎作、6区も区間5位で走った山﨑一吹がいます。
また昨年、早稲田では【箱根の頂点へ。そして世界へ。早稲田大学競争部 駅伝強化プロジェクト】というクラウドファンディングをした結果、1か月半で2000万円を超える寄付金が集まりました。今年も実施するかはまだ未定ですが、他校のように早稲田のスポーツ推薦には学費免除がありません。何かと強化費のかかる大学駅伝にとってこうした取り組みも強化につながっている部分はあると思います」(前同)
さらに、来季の早稲田の新入生スカウトが、10年に1度の豊作だといわれている。
昨年末に開催された第75回高校駅伝(全国高等学校駅伝競走大会)では、各校のエースが集う1区で日本人歴代最高記録の快走をみせた千葉・八千代松陰の鈴木琉胤(るい)や3区区間賞で優勝に貢献した長野・佐久長聖の佐々木哲が入学予定。
1月19日に開催される第30回都道府県駅伝(全国都道府県対抗男子駅伝競走大会)に出走予定の兵庫・須磨学園の堀野正太、東京・早稲田実業の山田晃央も入学予定で、他の強豪校よりスポーツ推薦枠の少ない早稲田にとって例年以上の好スカウトとなっている。
「復路では青学より速かった駒澤も、来年は今年以上のチームを作ってくると思います。7区でとんでもない区間新記録をたたき出した世代トップランナーの佐藤圭汰が最終学年となり、山区間を走った二人も残るので、青学3連覇阻止の筆頭になるでしょう」(前同)
すでに来年の箱根に向けて各大学とも新体制で練習をスタートしている。箱根に向けての戦いはもう始まっているのだ。その最初の前哨戦となる都道府県駅伝は1月19日に号砲が鳴る。
取材・文/集英社オンライン編集部
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