1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

〈三菱UFJ銀行・17億円窃盗〉「“和久井映見似”はさすがに盛りすぎ」なぜいまだに週刊誌報道で「◯◯似」は使われるのか? 記者に聞いた“ぶっちゃけウラ事情”

集英社オンライン / 2025年1月15日 20時45分

三菱UFJ銀行の元行員で、貸金庫内の現金や金塊を窃盗した容疑で逮捕された今村由香理容疑者(46)。その容姿は“ふくよかな主婦”という印象だが、昨年の週刊誌では“和久井映見似”と報じられていたことが話題になっている。Xでは「全然似てない」「和久井映見に訴えられるぞ」などと大いに荒れた。なぜ週刊誌は「◯◯似」と報じるのか。記者たちに聞いた。

【画像】和久井映見さん…さすがに似てなさすぎでは

「◯◯似」と報じる、とある事情… 

三菱UFJ銀行の行員が顧客の貸金庫から合計約17億円以上の現金や金塊を窃盗したとされる事件。警視庁2課が捜査を行い、1月14日に元行員の今村由香理容疑者(46)が逮捕された。

そのデタラメな金額や巧妙な手口と同じくらい話題となっているのが、昨年、一部週刊誌が今村容疑者の容姿を女優の“和久井映見似”と報じていたことだ。

1月14日にテレビ番組が報じた今村由香理容疑者が自宅周辺をウロつく姿は、二重顎でふくよかな丸顔の、仏頂面で、和久井映見さんとは似ても似つかない姿だった。

現場を取材した記者に聞くと「まあ…週刊誌報道で『◯◯似』と報じるのはお決まりなので」としながらも、こんな事情もあったようだ。

「一般人である以上は逮捕されるまで顔写真を載せることは当然ながらできない。だからその容姿を読者にわかりやすく伝えるために『◯◯似』と書くことがあります。

今回は現場取材では、今村容疑者がある女性モノマネ芸人に似ていることがマスコミの間で話題になっていたが、誰一人和久井さんに似ているとは話していなかった。そのため、昨年の報道から記事を後追い取材した記者やカメラマンが、『本当に本人なのか?』とウラ取りに追われていました」

この「◯◯似」というのは、主に芸能人のデート相手が一般人だった場合、その実際の顔が表に出ないときによく使われる表現だ。

これまで多くの芸能人のデート現場を取材してきた女性記者は言う。

「やはり男性芸能人の熱愛デートやお泊まり愛などの現場を報じる時は、美人系の芸能人の名前を選びがちですよね。顔は見せられないですが、読者に想像させたいわけですから。

それに美人女優だったりした方が読者も“そんな美人と遊んでるのか”と、なりますし。吉田羊さんや、藤原紀香さん、菜々緒さんなどに似ていると報じて、色気のある大人の女性を想像させる場合もあります。

ぶっちゃけて言ってしまえば、注目されそうな女優の名前にした方が売り上げやPVが上がりますからね(笑)」

「◯◯似」とされる名前は旬の人物が多い 

また、週刊誌においては、現場を取材する記者と原稿を書く記者が違う場合がよくあり、現場の記者が報告した内容を原稿に書く“書き手”や上司が変えてしまうケースもあるようだ。

ある写真週刊誌の若手記者は数年前、ある有名人の熱愛スクープをした当時を振り返る。

「当時、ホテルでの密会現場を取材したときのことです。相手女性はふくよかな女性でした。最初は“ふくよかな年下女性”とだけ書いたのですが、『色気が足りない』と上司に言われ、“和風美人”とか“平安美人”と直してメモを提出しました。

美人に定義はないからそれならいいのかなって思って…でも、最終的に仕上がった原稿には〇〇似と人気女優さんの名前が書かれていましたね。

ちなみにその上司からは『どうしても顔が芸能人に似ていないなら容姿を誉めろ』とも教わり、長身の女性はモデル風やスレンダー、ふっくらとした女性は巨乳など、その取材以降は書き方を気にするようになりました」

芸能リポーターの城下尊之氏はこのような週刊誌報道を元に数々の本人直撃を行なってきた。「◯◯似」とされる名前は旬の人物にされるケースが多い、とも言う。

「近年も神田正輝さんのパートナーが竹下景子似だとか、年始から活動再開した中丸雄一くんも橋本環奈似の女子大生とアパホテル密会を撮られたりとかしてましたよね。

やはり『◯◯似』の名前に上がりやすいのは、旬な人ですね。メジャー進出前の元巨人のエース・菅野智之は、お泊まりデート相手を大河ドラマ『べらぼう』でも話題の小芝風花似と報じられていました。

その後、女性週刊誌に焼肉デートを撮られた工藤阿須加くんの彼女も小芝風花似と書かれてたし。小芝風花さんの使いすぎじゃないですか(笑)」

一方で「◯◯似」のようなルックス表現は時代とともにこんな変化もあるようだ。

「以前は事件の被害者なども美人◯◯などとよく報じてましたよね。97年の東電OL殺人事件の被害女性も、『なぜあの美人OLが夜は娼婦で昼は真面目な会社員を』…みたいな表現がされていましたし。

最近はそのようなルックス表現を避けている節もあると思います。また、『◯◯似』と言うのも事務所への忖度などで控えるケースもあります」

いずれにせよ今回の「和久井映見似」は盛りすぎだったかもしれない。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください