「北朝鮮を挑発して戦争を起こさせようとしていた」韓国大統領2つの容疑で“ダブル死刑判決”の可能性…夫人もトンデモ疑惑だらけ「海軍艦艇で爆竹パーティ」も発覚か
集英社オンライン / 2025年1月17日 11時0分
〈〈韓国動乱〉妻はカルト崇拝に株操作、その伯母はユーチューバーにバラマキ…尹大統領“暴走戒厳令”は身内のスキャンダル潰しだった? 復帰したらまた戒厳令も…〉から続く
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が少数与党のため思い通りにならない国政運営に業を煮やし、戒厳令で“政権クーデター”を起こそうとしたが失敗した問題。韓国捜査当局は国会に弾劾訴追され職務停止中の尹氏をついに内乱容疑で拘束した。今後、内乱罪だけでなく北朝鮮を挑発して戦争を起こさせようとした「外患誘致罪」にも問われ、それぞれの罪で最高刑の死刑が言い渡される可能性がある。さらに、尹氏を“操った”とみられる金建希(キム・ゴンヒ)夫人の疑惑の解明も進みそうだ。
〈画像〉やはり死刑が宣告される?…逮捕され護送される尹大統領
警護してもらえないとわかった途端、動画を公開
1月15日未明。ソウル中心に位置する漢南洞(ハンナムドン)の大統領官邸周辺には首都圏周辺から集められた3200人超の機動隊員が“大統領確保作戦”に投入された。
「捜査に当たるのは高官不正摘発の専門組織である、高位公職者犯罪捜査処(高捜処)と警察などの合同捜査本部です。
捜査本部は1月3日も約100人態勢で尹氏を拘束するため官邸に入りましたが、大統領警護処の職員が約200人態勢で“人の壁”をつくって尹氏の住居への接近を許さず失敗しました。2回目の拘束作戦は絶対に失敗ができなかった。
それでまず、数で圧倒しようと機動隊員がかき集められました」(韓国紙記者)
最初の失敗の後、捜査本部は警護処トップを公務執行妨害で逮捕すると圧力をかけ、トップはこれに抗えず1月10日に辞任。警護処の指揮はナンバー2のキム・ソンフン次長が執っていた。このキム次長が尹氏への忠誠心が高く、徹底抗戦の構えを見せていた。
「しかし、11日に尹氏が警護処幹部らに『2回目の令状執行が行なわれたら武器の使用を検討しろ』と指示し、これが隊員らの反発を招きました。これを機に官邸内部の動向がメディアや国会議員に次々とリークされ、警護処のモチベーションは崩壊しました。
尹氏は12日にも『銃は無理でもナイフでも持って、何が何でも(拘束を)阻止しろ』と部下らに命じましたが、これもすぐ筒抜けになるありさまでした。
結局、15日早朝からの2回目の拘束作戦に警護処の職員は目立った抵抗もせず、憂慮された衝突は起きませんでした」(韓国紙記者)
警護処が自分を守ってくれないと悟った尹氏は、国民向けの動画を大急ぎで撮って公開。
「私は出頭(要求)に応じます。しかし捜査を認めるわけではありません。不法、無効な手続きに応じるのは流血沙汰を防ぐための思いであるというだけです」などと主張。
威厳を保つため自ら出頭すると言ってみたが、実際には官邸で令状を執行され連行された。
「容疑者となった尹氏は供述を拒否しますが、捜査本部は18日にも拘束令状よりも一段重い逮捕令状を請求する予定です」(全国紙国際部デスク)
「最高刑の死刑が宣告される可能性は十分あります」
当面の起訴目標である内乱容疑については、12月3日に尹氏が戒厳令を宣布すると表明し、国会などの制圧を指示した行為が問題になる。
「戦時などに限られた戒厳令の宣布条件を満たしておらず、戒厳令が敷かれた時でさえも許されない国会の制圧を図ったことが違憲、違法で、最高刑が死刑の内乱罪が適用されると捜査本部はみています。大統領には不逮捕特権がありますが、内乱罪には適用されません」(韓国紙記者)
12月3日夜の戒厳令宣布は、約2時間半後に国会で戒厳解除要求案が可決されたため無効化、これを戒厳軍が受け入れ不発に終わった。
「もし国会の議決が戒厳軍に阻止されていれば韓国は今とまったく違う姿になっていたはずです。
与野党や国会の要人を拉致、暗殺し、北朝鮮工作員の仕業に見せかける工作の準備ができていたことを示す証言や証拠が次々と明らかになっています。
議会制民主主義の破壊が試みられたことがはっきりすれば尹容疑者の罪状は極めて重く、最高刑の死刑が宣告される可能性は十分あります」(同記者)
だが、尹容疑者の犯した違法行為はこれにとどまらないとみられている、と韓国紙記者が続ける。
「昨年10月、韓国が飛ばしたドローンが平壌上空まで侵入してきたと北朝鮮が尹政権を非難したことがあります。北朝鮮の謀略宣伝だと西側は相手にしなかったのですが、どうもこれは、韓国軍が北朝鮮を挑発して局地戦を誘発するために実際にドローンを飛ばしていたのでないかとみられているのです。
北朝鮮がゴミ風船を飛ばし始めた直後の6月から計画が動き始め、極秘命令を受けた部隊が3ヵ月の訓練の後に作戦を実行に移したとの証言が軍内部から出ています。軍高官が大統領を意味する『V』の指示だと話していたとの証言も出ています」(韓国紙記者)
今年1月に入り、高捜処が国防部などから関連資料を入手し本格捜査に入ったと韓国メディアは報じている。
ドローンを送り、それが北朝鮮を挑発する目的だと立証されれば、法定刑が死刑一択の外患誘致罪にあたるとみられている。
「尹容疑者は、ドローンによる挑発で北朝鮮との局地戦を起こし、それを口実に戒厳令を敷こうとしたものの、北が乗ってこなかったため要件を満たさないまま戒厳令に走った可能性があります。
内乱でも有罪、外患誘致でも有罪となれば、判決が分けられるかどうかは分かりませんが“ダブル死刑判決”を受けるかもしれません。
もっとも韓国は死刑執行を1997年末から止め、再開される見通しはありません。このため尹氏も命までは取られないでしょうが、事実上の終身刑でしょうね」(韓国の弁護士)
金建希夫人にも次々ととんでもない疑惑が…
尹氏を巡っては、憲法裁判所が国会の弾劾訴追を受け、大統領職を罷免するかどうかの審理に着手しており、その処遇の行方はまだ予断を許さない。
一方で、こちらも注目されるのが金建希夫人だ。
「金建希氏を巡っては何年も前から、外車代理店の株価操作に実母とともに加わった疑いや、ディオールの高級バッグを知人から受け取った請託禁止法違反などの容疑が濃いとみられてきました。
最近では、昨年4月の総選挙での与党の候補者選びに政治ブローカーをともなって介入した疑惑や、伯母が2022年の大統領選で候補者だった尹氏に有利な世論を作るためユーチューバーに金をまいたとの疑惑も加っています。
尹氏はこうした問題の捜査を止めるため大統領権限をフルに活用してきましたが、それがもうできなくなりました。金建希氏を取り巻く問題の解明も進み始めるでしょう。
金建希氏は複数の大学で修士号や博士号を取得したことになっていますが、いずれも論文執筆時に他人の原稿をコピペした疑いがあり、以前から問題視されていました。尹氏の失脚で、こうした学位を取り消す動きもすでに顕在化しています」」(韓国紙記者)
さらに1月に入り、国会では野党議員が海軍高官からの情報だとして驚きの情報を暴露した。
「2023年8月、夏休み中の大統領夫妻が南部の巨済(コジェ)の別荘に滞在していた時、金建希氏が海軍艦艇を呼びよせ、友人を集めて艦上で酒盛りをしたというのです。その場にはカラオケセットを持ち込み、爆竹も爆発させていたといいます。
金建希氏は『こんないいものがあるとは知らなかった。これからもしょっちゅうこないといけないわ』と話していたと言います」(韓国紙デスク)
1月15日、尹容疑者が連行された後、大統領官邸の敷地内で女性が犬を散歩させている姿が韓国メディアのカメラにとらえられた。背格好から金建希氏と見られている。
夫妻の国政私物化の実態解明はこれからだ。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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