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「そんなの許さないわ!」オードリー・ヘプバーンが激怒した『ティファニーで朝食を』でカットされかけたシーンとは…

集英社オンライン / 2025年1月20日 7時0分

32年前の1993年1月20日に63歳で亡くなったオードリー・ヘプバーン。“銀幕の妖精”と呼ばれ、世界中から愛されていた名女優の彼女、その代表作のひとつでもある『ティファニーで朝食を』での名シーンには隠された逸話があった。

【画像】実際にNYで撮影したのは10日間だけだという映画『ディファニーで朝食を』のDVDジャケット

当初はマリリン・モンローが演じるはずだった

その印象的なタイトル、そしてオードリー・ヘプバーン主演作として知られ、映画ファンをはじめ、今も多くの人々から愛され続ける『ティファニーで朝食を』(Breakfast at Tiffany’s/1961年)。

ヒロインのホリー役には、当初セクシーで色気漂うマリリン・モンローという話もあったが、“娼婦”という設定に女優生命に傷がつくという理由で断られてしまう。

そこで今度はオードリーにこの役がまわってくるのだが、彼女はモンローとは真逆の可愛らしく気品がある妖精のようなイメージ。

当然のように代理人からは難色を示された。

しかし、1958年に発表されたトルーマン・カポーティの原作小説を映画用にアレンジした独自のストーリーが魅力を放ったこともあり、結果的に30歳代に突入したオードリーのキャリアを磨くことに成功する。

この映画の名シーンと言えば、何よりもあの冒頭の光景を思い浮かべる人が多い。

早朝、NY5番街のティファニー本店前。コーヒー片手にクロワッサンを頬張るオードリーの姿に、ヘンリー・マンシーニの甘美なメロディ『ムーン・リバー』が重なるあのシーン。

長い映画史に残る秀逸なオープニングだ。これだけで『ティファニーで朝食を』はロマンチック・コメディのクラシックに到達したと言っても過言ではない。舗道に立つのは、オードリー・ヘプバーンでなければならなかった。

ちなみにこのシーンは撮影初日に撮られたそうだ。

ミッキー・ルーニー演じる日系人の滑稽な描写が人種差別的だとして物議を醸した時期もあったが、ティファニーでわずか10ドルの買い物をしようとするところ、NY近辺の840匹から選ばれた“名前のないネコ”との数々の絡み、そして窓辺でギターを弾きながら『ムーン・リバー』を歌う……今ではそんなことは気にならない。

オードリーが歌う『ムーン・リバー』はカットされかけた

名曲『ムーン・リバー』(ジョニー・マーサー作詞/ヘンリー・マンシーニ作曲)を、一度も耳にしたことのない人はいないだろう。

映画会社の重役は試写を観て、あろうことか窓辺の歌唱シーンをカットしようと提案。オードリーは「そんなの許さないわ!」と強く抵抗したという。

物語は、NYの同じアパートに住むホリー(オードリー・ヘプバーン)と売れない作家ポール(ジョージ・ペパード)との出逢いを軸に、「ティファニーのような落ち着いた静けさに包まれていると、悪いことなど起こるはずがない」と信じ、人生を自由気ままに楽しもうとするホリーを取り巻く都会の人々、次第に彼女を愛していることに気づくポールの姿を描く。

ラストシーン。ネコを探すために雨の中でびしょ濡れになった二人の抱擁が、どこまでも余韻を残す。

ティファニーは言うまでもなく、NYで設立された世界規模の宝飾品店。1837年9月の初日の売り上げは4ドル98セントという伝説を持つ。

1987年に150周年を迎えた際、女優はこんな手紙を店に贈った。

ティファニーへ

美は永遠の喜び。ティファニーの輝きは衰えることがない。
150年にわたり、あなたの名前は、“美・気品・恒久”の代名詞。
あなたの宝石のおかげで私たちの人生は輝き、
銀製品のおかげで食卓は光に包まれた。

そして私を朝食にも招いてくれたわ。
クロワッサンを食べたことは、私の大切な想い出。

お誕生日おめでとう。
でも150歳を迎えたのに、シワ一つないのには嫉妬しちゃう。
品位は年を取らない。

忠実な友より

文/中野充浩 サムネイル/Shutterstock

参考/『ティファニーで朝食を』パンフレット、DVD特典映像

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