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トイレの前で待ち伏せする男性社員、その狙いは…フジ騒動を発端に「#私が退職した本当の理由」セクハラ告発がSNSに殺到

集英社オンライン / 2025年2月3日 20時2分

中居正広氏を巡るトラブルの責任を問われ、対応に追われているフジテレビ。ただ、これに端を発するさまざまな問題が、ほかの企業にも飛び火しかねない状況だ。現在SNSでは「#私が退職した本当の理由」のハッシュタグをつけた告発が相次いでいる。

【画像】手にそっと触れ… 職場でありがちなセクハラ

「#私が退職した本当の理由」で告発相次ぐ

今回のトラブルでは、中居氏を巡る問題を発端として、取引先との会食の席などに女性社員をわざわざ同行させてきたフジテレビの風習が問題視されている。

1月27日に開かれたフジテレビの会見で、記者から「フジテレビの女性社員や女性アナウンサーを意に添わぬかたちで会食に誘ったことはありますか?」と質問されたところ、港浩一社長はこう答えている。

「アナウンサーという仕事はいろんな職場の人と知り合って、知識を得ることが大事だと考えております。そういった中で、女性アナウンサーを同席した親睦会や食事会はありました。

基本的には楽しく会食をするわけですが、冷静に考えると、優越的上位にある立場の人間が食事に誘ったときに、あまり気が進まなかったのではないか、行かざるを得ず来た人もいたのかもしれないと今になって思います。本人たちの意思の確認をしっかりやっていかないといけない。それが企業風土の刷新につながっていくと思います」と話していた。

大きな争点になっている“上納”のようなものがあったかどうかは調査中だが、少なくとも、上司が後輩の女性社員を会食の席に同行させていたことは認めたかたちだ。

もちろん、ただの会食なら問題はそれほどないだろう。しかし今回のコメントを受け、現在ネット上では、会社の飲み会などで苦痛を受けたという女性の告発が、「#私が退職した本当の理由」のハッシュタグをつけて相次いでいる。

〈会社の飲み会は勝手にシフトをずらされて強制的に参加させられた。二次会以降も私の意思は関係なかった。華がほしいと言って全然関係ない部署の飲み会も参加させられた〉

〈「俺と付き合わないと酷い目にあうぞ」と脅してきた先輩のデートを断り続けてたら、仕事を教えてもらえなくなったり無視されるようになって、1年しないうちに辞めた〉

〈上司が飲み会のとき酔った勢いで胸触ってきたから後日周りの人に告発したら、セクハラしてきた上司が逃げるように退職する結果になっちゃって逆に私がキレられた。その上司は会社全体の仕事効率を大幅に上げてくれた超優秀な人だったらしいです。知らねーよ〉

〈入社して1ヶ月の時の飲み会で「うちが顔採用なら君は採用してないな笑」って言われた。入る会社間違えたと思って、悔しくて泣きながら帰った〉

トイレの前で待っていた男性社員

さらに中には真偽は不明であるものの、有名な大企業の企業名を明かしたうえで、そこでの酷い体験をXに投稿する人まで出ている。

大きな企業ほど、そのあたりのコンプライアンスを徹底しているかと思いきや、案外、そうでもないらしい。30代の会社員女性・中野さん(仮名)もまた、とある大手飲料メーカーで働いていた20代のころに、強制的に会食に誘われてセクハラを受ける機会が多かったと話す。

「私が勤務していた会社では、20代の女性社員は“営業部隊”みたいな感じで扱われ、上司に半ば強制的に誘われて、取引先との会食に毎週のように行っていました。もちろん、そこの先では、本当にただの会食だけで済むこともありました。しかし中には、身の危険を感じるほどの会食もあったのです」(中野さん、以下同)

それは、とある広告代理店との会食だった。芸能界やテレビ界とのつながりが深く、体育会系のノリが染みついているその会社の社員たちとの会食は、明らかに今までの様子とは違ったという。

「飲みのペースが尋常じゃないほど早く、女性社員たちをベロベロに泥酔させようとしている魂胆を会の序盤から感じました。取引先なので、私も頑張ってペースをあげて飲んで、相手の気分を害さないようにしていました。そして会の途中、トイレに行ったところで、なぜか扉の前に取引先相手の男性が立っていました。

『大丈夫?』と声をかけられ、『あ、はい』と普通に答えてその場は終わったのですが、なんでトイレの前で立っているのだろう? と少し疑問に思いました」

中野さんはその後も飲まされ続け、二度目のトイレに。すると、またもその男性がトイレの前に立っていたという。

「酔いが回り、少しだけふらついて歩いていたら、その男性が『大丈夫?』と声をかけながら、私の身体を抱き寄せるように触ってきたのです。『ほんとに大丈夫なので』と離れようとしても『心配だから』と手を離さず、そのまま一緒にトイレに入ってこようとしました」

取引先のセクハラを上司に報告したら…

「この時点で大声で怒りたかったのですが、すぐそばには上司がいて、私はまだ入社して数年の新人。迷惑をかけたらまずいと思い、できる限り穏便にすまそうと、トイレの前でずっと押し問答。その間も相手はずっと、私の身体を触って離しませんでした。そのまま数分言い合いをしていたら、別のお客さんがトイレにやってきたタイミングで、やっと相手が手を離してくれました。もし一緒にトイレに入ってしまっていたら……。いまでもそのときの恐怖がよみがえります」

後日、中野さんはこのことを上司に報告したのだが、「そっか大変だったね」の一言で済ませ、平然と次の会食の予定を入れられたという。こうしたことが重なり、中野さんは20代後半で、新卒で入った会社を退職する決意をした。

ほかにも、大手化粧品メーカーに勤めていた30代女性・原田さん(仮名)は、「私の会社では男性の上司に気に入られないと絶対に出世ができませんでした。気に入られるとは早い話、“そういうことをする”ことです。会社の仕組みを理解したとき、私は辞職届を提出しました」と語る。

「#MeToo」のように活動が広がっている「#私が退職した本当の理由」。フジテレビの騒動をきっかけに、体制を見直す企業が増え、社会全体が浄化されていくことを願うばかりだ。

取材・文/集英社オンライン編集部

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