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車中泊用の自力カスタム軽バン完成! 天井を板張りにしたら最高だった

集英社オンライン / 2022年6月25日 9時1分

唐突に愛犬とともに車の旅に出たくなったコラムニスト・佐藤氏。そのためには車中泊のできる車が必要だ。中古の軽バンを購入してからの自力カスタムもついにフィナーレに!

外装は完成したけれど、天井張りをどうするかはノープランだった

2022年初頭、僕は唐突に旅へ出たくなった。
愛犬とともに特注キャンピングカーに乗り、58歳にしてアメリカ一周をした文豪、ジョン・スタインベックのように。

まず、旅のルールを二つだけ決めた。

1、宿には泊まらない。2、公共交通機関を使わない。

それならテントと寝袋を担いで家を飛び出し、ヒッチハイクでもしながら放浪すればいいじゃないかと言われるかもしれない。
でも、僕ももう分別のついた52歳のおっさんだ。


体力的にはもしかしたらギリ可能かもしれないけど、精神的にも世間体的にもそれはとても無理。
尾崎豊でも沢木耕太郎でも、この歳でそんなセンチメンタルで蒼くさい旅はしないだろう。
それに、こちとら旅をしながらもやらなきゃならない仕事だってあるのだ。

ということで僕が旅の手段として選んだのは、車中泊だった。

自動車販売会社に勤める小学校からの友達に頼んで、見つくろってもらった激安中古の軽バン、スズキ・エブリイを入手したのが4月の頭。
そこから自力でコツコツとカスタムを施し、5月の上旬には外装がほぼ完成した。
大きな目標だった自力での全塗装もいい感じに仕上がり、走行距離14万kmを超えているオンボロエブリイは、非常に美麗な車に変身を遂げたのだ。
1メートル以内に近づいて見なければ、だが。

きれいに仕上がったカスタム・エブリイ

でも、まだやらなければならないことがある。
もっとも頭を悩ませていたヘビー級の問題は、天井の処理だった。

もともとあった天井の内張は、長年にわたって染み込んだ汚れでエグい有様になっていたのですべて取り外し、バラバラにして捨ててしまった。
鉄板が剥き出しになった天井には建築用の断熱材を貼り、薄くて扱いやすそうな板を買い込んだ。
さあ! というところで作業が止まる。
これ、どうやって天井に貼ったらいいんだろ?
この期に及んで、ほぼノープランだということに気がついた。

買ってしまった板と剥き出しにしてしまった天井をためつすがめつし、悩む日々

そこで頭に思い浮かんだのが、またもや古くからの友人のことだった。
昔から手先が器用で造形センスがある友達・Kは、コスプレイヤーのための特殊な小道具や特殊マスクを手づくりでコツコツ作っているという、かなり特殊な男だ。
かつて一時期、家具職人に弟子入りしていたこともあり、やつが現在一人暮らししている家は、ただ同然で入手したものを巧みにリメイクした家具などがたくさん置いてある。

友人K。どう見ても特殊な男

Kに全面的に頼ろう。
バカな頭で考えた、これはいいアイデアだ。
さっそくKに「どーだい? 乗らないか?」と連絡を取ると、おもしろがって二つ返事で引き受けてくれた。
まったく、持つべきものはいかれた友に限る。

DIYが得意な友達の助けによって、念願の板張り天井完成!

某県某所にあるKのアジトを訪ねたのは、5月某日の午前中早い時間だった。
だが、そこからダラダラとどうでもいい話をしたり、タバコを吸ったり、近くにある海を見にいったり、ハンバーガーを食べにいったりしていたら、作業開始は夕方5時近くになっていた。
まあ、そんなもんだよね。

そこから猛然と働きはじめたKに、僕は「がんばれがんばれー」と声援を送りつつ、アイスを食べたり、足りない材料をホームセンターまで使いっぱしたり、鼻をほじったりしていたら、望んでいた板張り天井がみるみるうちにできあがっていった。

天井にどんどん板を張っていく友人K

これから自力で車のカスタムをしたいと思っている人がいるかもしれないので、具体的なアドバイスをしよう。
“DIYが得意な友人を探せ!”これに尽きる。
器用なKでもときどき頭を抱えるくらい、天井を作るのはやっぱり難しい仕事だった。
ずっと上を向いてやらなければならないから、通常の作業よりずっと大変なのだろう。
知らんけど。

あと、作業はなるべく早い時間にはじめた方がいい。
Kは、日が落ちてだんだん暗くなる中、頭にヘッドライトをつけて作業していたからな。
すまん、K。
この礼はいずれ改めて。

DIYに目覚めた妻が、知らんうちに車内を塗り出した

特殊友達Kの働きによって、天井も立派にできあがり、内装はもうこんなもんでいいのではないかと思っていたある日のこと。
朝、庭に出てエブリイの中を覗いた僕は驚いた。
我が妻が、車内の壁にペンキをどんどん塗っていたのだ。

そういえばその数日前、「やっぱり内側の白いとこ、気になるよね〜」とおっしゃる妻に促され、ペンキを買わされていた。
でも、気になる部分をちょこっと塗るだけかと思っていた僕の意に反し、妻は車内の白い鉄板部分を隅から隅までやっつけるつもりだったようなのだ。
ちなみに僕のエブリイは、ベーシックグレードの貨物用バンなので、車内には鉄板剥き出しの部分がかなり多くある。

おいおい、何をはじめた……

こうなったら仕方がない、車内も全塗装するしかない。
しかしその作業は、思ったよりも大変だった。
そもそも僕は部分塗りにすぎないと思っていたから、小さなペンキしか買っていなかったので、作業はペンキ切れで一旦中断。
改めて大量のペンキを買い足し、平日をまたいだ2回の週末をつぶして、内側のペンキ塗りが完了した。
はっきり言って、鳴り物入りで準備した外装の塗装よりよほど苦労したのである。

真剣に作業をする我が妻

他力本願バンザイ! そして最後の仕上げはモバイルバッテリー購入

でもね、妻の考えは正しかったのだ。
苦労して鉄板をすべて塗ったエブリイの内部空間は見違えるようにおしゃれになった。
もともと貨物車だから、内部はあちこち汚れたり禿げたりしていて、「まあ、それはそれで味ということで」と思って誤魔化そうとしていたんだけど、やっぱり綺麗に塗ってみると、こちらの方がずっといい。
車中泊の旅なのだから、長い時間を過ごす車内空間はやっぱり大事にするべきだったのだ。
いやあ、よかった。

特殊友達Kと妻ちゃんに、僕は心の中で「どうもありがとう、感謝します!」と拍手を送った。

……って、そんなに他力本願でいいの?
こういうのって、自分一人の力でやるのが大事なのでは?
と思われるかもしれないが、僕はそんなふうに思うほどピュアでもないので、全然OK。
頼める人がいるのなら、頼ることも大事だよね。

床も天井も壁もきれいに仕上がった。天井の隙間にはちょっとした物が収納できる

そんなこんなで僕の旅の相棒スズキ・エブリイ、人呼んで「Working Class Hero」号がひとまず完成しました!
内装も外装も本当はまだまだやりたいことがあるんだけど、こういうのはどこかで一区切りつけないといけない。
完璧を目指すと、終わりなくダラダラと続けてしまうことになり、目的が“旅”から“カスタム”に変わってしまう。
旅に出てから気づくこともあるだろうから、ここで一旦完成ということにして、続きは後からちょこちょこやっていくことにする。

6月半ばの某日、僕は車のカスタムが一段落したら手に入れようと思っていたアイテムをネットで注文した。
これがあるとないとでは、車中泊のクオリティに大きな差が出ると、先達のブログやYouTubeで学んでいたもの。
それはポータブルバッテリーだ。

購入したポータブルバッテリー『PowerOak ac50s』

ポータブルバッテリーは容量によって値段も大きさも変わってくるのだが、僕は500Whという中くらいサイズのものにした。
ネットで色々と調べまくったところ、この程度の容量があれば扇風機や電気毛布を一晩中使えるし、PCやスマホだったら何回も充電できるようなのだ。

機種は『PowerOak ac50s』というもので、楽天で送料無料、税込30,000円強だった。
この外見と商品名を見て、ポータブルバッテリーの知識がある人は「アレ?」と思うかもしれない。
そう。
このバッテリー、いま非常に人気の高いあるポータブルバッテリーと、機種名も見た目もそっくりなのだ。
いや、スペックを比べてみると、間違いなく中身は同じもの。

そして人気機種の方はネットショップで6万円前後の価格がつけられていることが多い。
いま需要が爆上がり中のポータブルバッテリーって、いくつかの大手メーカーを除き、ほとんどが聞いたこともないメーカーのものばかりで、実態がよくわからない。
これは推測なのだが、『PowerOak ac50s』とその人気機種は、OEMの製造元と提供先の関係なのではないだろうか。

人気機種の方は『PowerOak ac50s』より外装の色がおしゃれで、一見とてもかっこよく見えるが、色が違うだけでこんなに価格に差が出るのか。
ポータブルバッテリーなんて、性能第一じゃん? と思う僕にとって、『PowerOak ac50s』はお買い得以外の何者でもない。

とにかく僕はこのコスパ抜群のポータブルバッテリーを携え、いよいよ、間もなく旅に出ようと思っている。

出発はもうすぐ!

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