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知名度抜群でおもしろいのに…なぜか登録者数が伸びない芸能人YouTuber図鑑

集英社オンライン / 2022年6月25日 11時1分

「カジサック KAJISAC」や「エガちゃんねる EGA-CHANNEL」など、芸能人のYouTube進出がめざましい昨今。しかし、知名度があれば人気YouTuberになれるものではない。そんなYouTube界の厳しい洗礼を受けている芸能人にスポットを当ててみた。

近年、テレビからYouTubeに舞台を移して成功を収めている芸能人は多い。たとえば、キングコングの梶原雄太は芸人YouTuberの先駆者として活動し、登録者236万人の人気YouTuberに。江頭2:50は、ORICON NEWSの「好きなYouTuberランキング」で2年連続1位を獲得したことで話題となった。

一方で、YouTubeで苦戦する芸能人もチラホラ……。しかも、無名ではなく、知名度抜群だったりするから不思議な話だ。今回はそんな苦戦する芸能人YouTuberたちを紹介していこう。



※情報はすべて6月22日時点のもの

木村祐一『木村祐一』/チャンネル登録者数 477人

最近では『チコちゃんに叱られる』のチコちゃんの声役でも世間に親しまれるキム兄こと、木村祐一。しかし、圧倒的知名度を誇る彼のYouTubeチャンネルの登録者数は約500人と、まさかの数字。

10年前のチャンネル開設当初に、「おバカな人たち。」という、今や超絶売れっ子となった麒麟・川島明や渡辺直美ら芸人仲間がワイワイ遊んでいる動画シリーズを投稿して以降は更新していなかったが、昨年12月1日から再始動。

知人のヒロシさんという人から「キム兄が寝る前につぶやきとかやってくれたら毎日見るよ」と言われたことがきっかけで、「きむにぃのねるまえのつぷやき」シリーズをスタートした。

2~3分ほどとりとめのないことをつぶやくものだが、冒頭の挨拶は「こんばんは、ヒロシさん」で始まっており、完全に私信扱い。そのシュールさはまさにキム兄ワールドといえよう。最近は動画投稿がご無沙汰なので、ヒロシさん含め、再開を期待する人もきっといるはず。

石塚英彦『石ちゃんねる|石塚英彦』/チャンネル登録者数 1.96万人

お笑いコンビ・ホンジャマカ、そしてグルメリポーターとしてもお馴染みの石塚英彦も、2021年4月にYouTubeチャンネル『石ちゃんねる|石塚英彦』を開設している。投稿動画の多くはグルメに関わるものであり、グルメリポートの巧みさはYouTubeでも健在だ。

その他にも趣味の車やバイクについて語る動画や、コスプレをする動画、絵を描く動画を投稿するなど多種多様なラインナップを見せる同チャンネル。視聴回数は全体的に低調であることは否めないが、「【愛車紹介】石ちゃんの20年来の相棒ミニが可愛すぎる」では、再生数59万回超えとプチバズり。巨体の石ちゃんが、小さめのミニを運転する姿が非常にコミカルだ。

全動画を通してさすがの愛嬌の石ちゃん。それでもなかなか登録者数が伸びないのだからYouTube界は非常に厳しい。

大槻ケンヂ『オーケンチャンネル 大槻ケンヂ公式』/チャンネル登録者数 1.21万人

80年代後半から90年代にかけて大人気だったロックバンド・筋肉少女帯の大槻ケンヂも、実はYouTubeチャンネルを持っている。

「YouTube活動待っていました」というコメントがあるとおり、ジャスト世代の人にとっては待望。だが、YouTubeで「大槻ケンヂ」と検索をかけても、チャンネルが大々的に検索結果にあがってこないので知らない人も多いはず。

投稿のメインはライブ映像やラジオ音声だが、最近では1988年から91年にかけて放送していた「大槻ケンヂのオールナイトニッポン」の裏話が聞けたりと、オーケンファンは必見の内容となっている。

ダンカン『ダンカン Youtublog』/チャンネル登録者数3210人

大の阪神タイガースファンとして知られるダンカンは、YouTubeチャンネル『ダンカン Youtublog』でもタイガースへの愛憎入り混じったトークを炸裂させている。

動画数696本と精力的に投稿しており、その内容はほとんどがタイガースの話題ということで、虎党の人は、一日の締めくくりにこの動画を見て試合をダンカンと一緒に振り返るのも楽しそう。

今シーズン、阪神は開幕8連敗を喫しているが、試合のある日は毎日振り返り動画を投稿しているダンカンが日に日にやつれていく姿は、かわいそうだが見所のひとつ。

サバンナ八木真澄『サバンナ八木の芸人男塾』/チャンネル登録者数 5930人

お笑いコンビ、サバンナは個々でYouTube活動をしており、相方の高橋茂雄は登録者15.8万人を突破する中堅YouTuber。一方、八木真澄は『サバンナ八木の芸人男塾』『サバンナ八木・八木家ファミリーチャンネル』『サバンナ八木のYAGI TV』と3つのチャンネルを持つも、一番多い『サバンナ八木の芸人男塾』で登録者数は5900人と苦戦。

しかし、2019年末に投稿した『【M-1グランプリ】ミルクボーイ優勝!対戦者は語る…過去最高得点は必然!予選からエグかった!!』は再生回数20万回以上とスマッシュヒット。芸人の後輩たちと鍋をつつきながらその年のM-1を振り返っているが、普段はおとぼけキャラの八木がお笑いを真剣に語る姿には意外性しかない。こういう素顔を見られるのもYouTubeの個人チャンネルのいいところだ。

ココリコ『ココリコチャンネル』/チャンネル登録者数 1.41万人

お笑い界で確固たる地位を築いているココリコは、昨年11月にコンビ結成30周年を記念し、YouTubeチャンネル『ココリコチャンネル』を開設。

登録者数も再生数も決して多くはないが、アポなしグルメツアーやショートコントなど、動画のバラエティは豊か。特にふたり揃ってのコントは地上波でなかなか見られないだけに貴重だ。田中直樹の強烈なキャラと遠藤章造の絶妙な間はさすがで、クオリティは田中が出演する『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』にだって劣らない。

遠藤個人のYouTubeチャンネル『ココリコ遠藤のヘンなカタチ』は、チャンネル登録者数29.7万人となかなかの数字を獲得しているので、このチャンネルも伸びるポテンシャルは十分にある。

月亭方正『月亭方正 落語道』/チャンネル登録者数 1.12万人

ココリコと同じく「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」レギュラーの月亭方正。2013年に芸人から落語家へと転身しており、2020年6月に落語にまつわる創作活動を発信する『月亭方正 落語道』を開設。

スベリ芸やいじられ芸の芸風の方正だが、YouTubeでは落語に真摯に向き合っている姿に良い意味でギャップあり。また落語と歌を組み合わせた「Ho-Say『看板のピン』歌」という楽曲も発表するなど落語の枠を超えた活動も。

落語や講談が若者の間で人気となっている昨今、彼のYouTubeで伝統芸能を勉強したいという層がもっと増えていく可能性もあるだろう。

テレビの世界では知名度抜群でも、YouTubeで必ずしも成功するとは限らない。しかし彼らの動画を見てみると、さすがと唸らされるクオリティで面白く仕上げられているものも多い。バズり動画が出てくれば、一気に人気YouTuberの仲間入りを果たすことだって不可能じゃないはずだ。

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