2021年5月20日、漫画界に激震が走った。
「ベルセルク」の作者・三浦健太郎が5月6日に急逝したというのである。死因は急性大動脈剥離。54歳の若さであった。「ベルセルク」の発売部数は、この時点で公称5000万部を超えていた。
三浦の天才性は、何よりその圧倒的な画力にあった。近作を読んでもらえばわかるが、その暴力性、狂気、そして緻密な描写は、彼が影響を受けた「北斗の拳」「バイオレンスジャック」をも越えていたと筆者は思う。
雄大な構想力やちょっとしたエピソードづくりのうまさまで、その才能を数えていったらきりがない。また、ストーリーでは小説家の栗本薫から深い影響を受けていた。