村松 和田さんとはNHKの番組で二十箇所以上のお寺を一緒に回って、「アイドル界随一の仏像好き」と承知しています。どんなきっかけで仏像が好きになったのですか?
和田 高校時代、西洋美術に興味をもって自分なりに勉強を始めたのですが、日本の美術も知りたくて、まず仏像を学んだんです。幼い頃からお寺が身近だったのに、私はそれまで仏像についてよく知らなかったので、「仏像単語帳」をつくってみました。仏像の切り抜き写真をノートに貼って、名前や種類、所蔵先などを書いたものを毎日見ているうちに、ある日気づいたんです。仏像の顔はみんな違うし、種類によって姿や持ち物も違うんだって。それから実際に見に行くようになって、仏像への興味が深まりました。
村松 素晴らしい! 自分なりの教科書をつくるなんて、理想的な学び方ですね。授業で学生に「あやちょ式」の仏像単語帳を勧めます。
和田 いえいえ、私は村松先生の本を読ませていただいて、今も学んでいる途中です。本の行間から「仏像が大好き」という先生の思いが伝わってきて、私と同じ気持ちだ、ってうれしくなりました。多くの仏像本は日本の仏像だけを紹介していますが、先生の本では源流を辿って、韓国、中国、インドまで仏像の旅が楽しめますね。
村松 和田さんに喜んでいただけて光栄です。