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コロナ禍で急増する、つらい「膣カンジダ」にナマコが効く?

集英社オンライン / 2022年6月29日 15時1分

一度発症するとクセになりやすいとされる女性特有の症状「膣カンジダ症」。昨今、強烈なかゆみを感じるこの症状が、女性にとってより身近な症状となっているという。そこで、膣カンジダ症の患者が急増している背景や予防方法について、白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長 海老根真由美先生にお話を伺った。

膣カンジダ症患者が急増…コロナも影響?

カンジダは、健康な女性であれば誰もが持つ常在真菌だが、疲労やストレスで免疫力が低下したり、抗生物質を常用していたりすると、常在菌のバランスが崩れるなどして異常繁殖を起こしてしまうという。

こうして起こる膣カンジダ症は、かゆみとともにヨーグルト状のおりものが多量に出るのが特徴的な症状で、発症したら早めに病院を受診することが望ましいとされる。



そして、膣カンジダ症の患者が増加しているという。はたしてコロナ禍(在宅勤務や新しい生活様式によるストレス、コロナ感染等)も影響しているのだろうか。

海老根先生は、「データはないが、コロナ禍で外来者数が減っているのにカンジダの患者数自体は増えているという点から、ストレスや座りっぱなしの生活様式も要因の一つとなっていることが考えられる」と言う。

統計が取れているわけではないので、「あくまで医師として日々患者と接しているところからの主観ではあるが」としつつも、新型コロナはカンジダ症とも無関係ではなさそうだ。

膣カンジダ症になりやすい日本の環境

そのほか、近年、パンティライナー(おりものシート)を常用する人が増えたこと、また、疲れが続いている、日常的に抗生剤をよく服用するという人が増えていることも、膣カンジダ症患者の増加の要因として考えられるそうだ。

パンティライナーをつけると、ショーツの中が常に蒸れてカビ=真菌が増殖しやすい状態になる。同様にストッキング着用による蒸れも、膣まわりの環境を悪化させる。

カンジダは普段は酵母のように無害な常在真菌だが、血液成分等に反応して病原性の菌糸状態に変化することが知られている。蒸れた状態で皮膚が擦れてしまい、その患部におりものが付着してしまうと菌糸等が繁殖し、カンジダ症を発症しやすくなると考えられる。

海老根先生は、外国籍の患者から「母国では同じ生活をしていてもカンジダ症にならないのに」をいう話を聞き、蒸れやすい日本の高温多湿の環境もカンジダ症を発症しやすい要因となっているのかもしれないと感じたそうだ。

一度菌糸感染が起こると真菌が居ついてしまい、免疫力がないと抑え込めなくなってしまう。拭いたり洗ったりしても無菌になることはないため、膣カンジダ症は繰り返しやすい病気となる。

まずは細菌が繁殖しづらい環境を作ること、体の免疫力を高めることが、膣カンジダ症で悩まないためのポイントと言える。

では具体的に、どのようにすれば予防できるのか。ここでは海老根先生のお話をもとに3つの対策を紹介したい。

1.パンティライナーの使用を控える

前述の通り、通気性が阻害されて蒸れることで真菌が増殖してしまうため、パンティライナーの使用は控えた方が良い。すでに膣カンジダになってしまっている人は特に、ショーツ内の通気性を高めるよう意識したい。

おりものが増えると、ショーツを清潔に保つためにパンティライナーをつい使いたくなるが、そこはぐっと堪えよう。

もともと膣の中で繁殖していた真菌がシートに付き、擦れてさらに繁殖してしまうというケースもあるため、こまめに取り替えれば良いというわけでもない。

2.免疫力を高める

常在菌が強ければ雑菌に取り込まれないので、免疫力が高い状態にしておくことも大切だ。

免疫力を下げないためには、しっかり睡眠をとる、ストレスを軽減させる、食事に気を使うなど、日常生活の過ごし方が肝となる。ステロイド系の抗炎症薬はカンジダ症には厳禁。炎症を抑えるとともに必要な免疫も抑制するため、カンジダが一気に増殖して症状を悪化させてしまう。

食生活では、糖質の摂取過剰に注意したい。糖分は菌にとっての栄養となるため、雑菌が繁殖しやすい状況を作ってしまうからだ。

3.デリケートゾーン専用ソープを使う

また、膣内の常在菌の働きを弱くしてしまう原因の一つに、ボディソープなどの非専用アイテムで洗ってしまうことがある。

デリケートゾーンにはボディソープは使用せず、専用のソープを使うことが推奨される。一般的なボディソープは、デリケートゾーンのpH値(弱酸性)とは異なるため、常在菌の作用を弱めてしまうからというのがその理由だ。

「清潔ではないから膣カンジダになってしまう」と誤解されやすいが、陰部がきれいかどうかではなく、あくまで抵抗力があるかないかにかかっている。常在菌がきちんと働けるような環境を整えておこう。

膣カンジダ予防に有効なソープが誕生

3つの膣カンジダ予防策を紹介したが、膣カンジダにも“有効”とされる特許成分を配合した泡ソープ「Pubicare Organic(ピュビケア オーガニック)フェミニン メディソープ」が2022年6月30日(木)に発売される。

ピュビケア オーガニック フェミニン メディソープ(画像提供/たかくら新産業)

その成分とは「ホロトキシン含有エキス」。なんと海に生息する、あの「ナマコ(マナマコ)」に含まれる成分で、真菌(カビ)のみを除菌し、常在菌を殺さないことから、膣カンジダ症の不快な症状を“軽減”し、“予防”することを目的に生まれた。

この「症状を軽減する」という点が、何よりも画期的。デリケートゾーンは“ケア(Care)”だけではなく、“キュア(Cure)”できる時代になったのだ。

昨今、さまざまなフェムテック商品(女性の健康課題をテクノロジーで解決する製品やプロダクト)が誕生しているが、「ホロトキシン含有エキス」が配合されているものは他にはない。日本では初配合の製品だ。

高機能ナマコ製品の研究開発を行う矢野明(博士(理学))も「ガンをはじめさまざまなリスク要因として知られるカンジダを抑制する製品は、健康維持・増進に大いに役立つと期待している」とコメントを寄せている。

「ケアをしている=病気にならない」わけじゃない

ただ、気をつけたいのは、「ケアをしているから、病気にならないわけではない」ということ。

「ケアはあくまで可能性を下げられる”予防”としての策の一つであり、膣カンジダなどの病気に必ずしもならないわけではないので、そこを誤解しないようにはしてほしい」と海老根先生は言う。

デリケートゾーンをケアすることは大事だが、清潔にしていれば膣カンジダになりづらいというデータがあるわけではない。

「膣内はとにかく常在菌が強いことが良い環境」とされており、デリケートゾーンを洗わない方が良い(洗いすぎると常在菌が流されてしまうため)という考え方もあるので、「ケアをしていれば良いわけではない」ということは、重々に伝えたいという。

膣内の環境は、あくまでも個人差があり、性交渉の有無や回数、パートナーの人数などでも常在菌の数や質が変わるので、細菌叢は人によって“違いすぎる”らしい。

そのため、全員が同じケアをすることが望ましいかどうかという議論よりも、自分自身の体の強さや体質を知ること、そしてそのために生活習慣から何ができるかを考えることが大切だ。

さまざまなフェムテック商品、デリケートゾーンケア商品が誕生しているが、それらを上手に活用しながら、それぞれがもともと持っている体のバリア機能を高めるような健やかな生活を心がけたい。

ピュビケア オーガニック フェミニン メディソープ ローズ&イランイラン
220mL ¥2,530(税込)
https://takakura.co.jp/products/1158/

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