イギリスで今ブームとなっている「カツカレー」や、ニューヨークで増加中の「居酒屋」など、ここ数十年で日本の“近代食文化”は、寿司やそば、天ぷらといった歴史の長い料理と肩を並べて、“日本食”として海外で広く認知されるようになってきた印象がある。
そんな明治から第二次世界大戦集結までを指す、“日本の近代”の食文化のエキスパートとして、『お好み焼きの物語 執念の調査が解き明かす新戦前史』(新紀元社)といった著書を刊行しているのが、近代食文化研究会というグループだ。
食文化研究に途方もない情熱をかけ、その膨大な知識量に裏付けされる料理トリビアなどでも注目を集めているこの研究会。全員、本名を明かしておらず、近代食文化研究会は共同ペンネームのようなもの。今回は会の発起人にして、唯一執筆を担当するメンバーの方に、匿名にてインタビューに応じていただいた。「実はお好み焼きは関東発祥」といったトリビアも……⁉