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ツイッターよりフェイスブックの方が貴重な情報源と断言できる理由

集英社オンライン / 2022年7月10日 10時1分

忙しいミドルエイジのビジネスパーソンでも簡単に真似できる。数歩先の未来を読むための勉強法を身につける1冊『39歳からのシン教養』(PHP研究所)から一部抜粋・再構成してお届けする。

時事ニュース高速読み

世の中の9割の人が勘違いしているが、最新のニュースにどれだけ詳しくても、教義がある人とはみなされない。ニュースは情報源にすぎないからだ。

「成毛さんはどうして、そんなに情報ツウなんですか?」とよく聞かれるが、テレビニュースの類はほとんど見ない。せいぜいテレビ東京系のビジネスニュース番組くらいだ。

スマートフォンのニュースアプリとしては「スマートニュース」を利用している。もっとも、トップニュースしか読まない。それも、いちいちタップして本文を読み込むことはせず、タイトルに目を通しているだけだ。



世の中で今日起きたことを把握するだけなら、「スマートニュース」のトップページをサッと読めば十分だ。逆にヤフー、ヤフトピ(ヤフーニュースのトピックス)はタイトルが短いのがネック。結局、中身を読むことになるので効率がよくない。

「スマートニュース」の利点は、ニュースパリューをつけず、A1(人工知能)で機械的にニュースを提示するスタイルにある。余計な編集を加えない生のニュースに価値があるからだ。
媒体側の人間がニュースバリューを判断し、仰々しいタイトルをつけた記事を目立つ場所にアップする。そういうニュースは、価値判断の邪魔になる。

ニュースは事実だけを伝えてくれればいい。

それをどう判断するかは自分であり、ニュースを見る段階でパイアスのかかった記事を押しつけられても、そのバイアスを外す時間が無駄である。

成毛的「スマートニュース」活用術

その意味で、「スマートニュース」は都合がいいのだ。気になったニュースやワードがあれば、そこからググればいい。

ちなみに、上部のチャンネルタブを自由にカスタマイズできるのだが、筆者が設定しているトップのタグは、左から順に、国際、国内、政治、経済、テクノロジー、グルメ、「文春」、「東洋経済」、「JBpress」、「ロイター」、「BBC」、「中央日報」、「朝鮮日報」、「WIRED」

「中央日報」と「朝鮮日報」(ともに韓国の新聞社)を入れているのが特徴といえるし、面白いところでもある。しかし筆者は、日韓関係に興味があるわけではない。

実は、韓国の新岡社は、外国の報道機関からのニュースを裏取りしないで記事にする傾向がある。いわば"連報"であり、そこにはどこか下世話な情報も混じっているので面白いのだ。

成毛的「フェイスブック」活用術

他にも、フェイスブックが貴重な情報源になる。学者や研究者のフェイスブックをフォローすると、正確で専門性が高いニュースをアップしてくれる。しかも無料でだ。彼らの知見がフィルターとなり、ネット上に溢れる無数の情報から余計な情報をカットし、網にかかった選りすぐりの情報にアクセスできる。

文系分野では、記者上がりの編集者系フェイスブックが役に立つ。

一例を挙げると、スローニュース代表取締役の諏尾傑氏、東京工業大学教授の柳瀬博一氏など。彼らは記者目線、編集者目線でファクトチェック済みの情報をアップするので、その価値判断を含め重宝している。

ちなみに、広報気取りで、ニュースサイトをひたすら引用する人には注意が必要だ。言葉は悪いが、おしゃべりな野次馬みたいなもので、役に立たないからである。

個人的な見解だが、上から目線の人もフォローしないほうが賢明だ。正当な批判ならいいが、上から目線の人は、概して論理的な説明を省いて「こうあるべきだ」「これぐらいわからないのか」という程度のことしか言わない。

すべてを知り尽くしているように書く人は、すでに探究心を失くしていると思っていい。最初の1行を読んだだけで「なんでこの人こんなに偉そうにしてるの?」と思った人をフォローから外すだけで、無駄な情報に時間を費やす必要がなくなる。

ツイッターには要注意

フェイスブックは、今の10代、20代はあまり利用していない。ひょっとしたら、30代、40代も離れているかもしれない。彼らの主流は、今ならツイッターだろう。だが、これも気をつけるべきだ。140文字という制約がある上、匿名が原則のため、情報の信頼度が低い。その点、フェイスブックは実名が原則なので、信頼性はツイッターに比べて相対的に高い。

フェイスブックだと、他にも冨山和彦氏(株式会社経営共創基盤[[IGPI]グループ会長)などは、しっかりと議論をされている。その点はご本人に了解をとって、著書の中で活用させていただいている。

こうしたフォロー、フォロワーをさらに活用したいのなら、知的インフルエンサーの投稿に知的なコメントを残すのが手っ取り早い。そうすると「この人はまともだ」と思われて相手からフォローされる。

筆者の投稿に、知的で「なるほど」と思われるコメントを書いた人に対して、プロのジャーナリストである池田信夫氏が即刻、その人をフォローしているというのを何度か見かけた。ネット時代に役立つ情報を集めるためには、そうやって工夫していく必要がある。

「フェイスブックはオワコン」と言い切る人もいるが、とんでもない。世界中の“友だち”からの投稿は、ググりたいフレーズの宝庫なのである。

39歳からのシン教養

成毛眞

2022年6月21日

1870円(税込)

文庫 336ページ

ISBN:

978-4-569-85175-4

地政学/統計学/生命科学/英語/先端技術/宇宙/NFT…… 数歩先の未来も予測できる「成毛式・1ランク上の勉強」

「学び直しブームだけど、何を学べばいいのかわからない」「仕事だけでなく、家事・育児に忙殺されて本を読む時間がない」「自分の“教養力"に自信がない……」。本書は、そんな“教養コンプレックス"を抱える人たちに向けて、まったく新しい教養テーマを提示し、その身につけることをめざす本です。 「30代も半ば以降になって、じっくり本を読み知識を蓄えるようではもはや手遅れ」。 『amazon』『2040年の未来予測』などで時代流れを先読みしてきた著者が実践する、ビジネスや投資、企画にも役立つ「コスパのいい学び方」を伝授します。 歴史分野はテレビを観ながらウィキペディアでキーワードを検索。宇宙や生命科学分野は、月1回定例的に特定のサイトをチェックするなど、予備知識&暗記いらず、忙しいミドルエイジのビジネスパーソンでも簡単に真似できます。まわりと同じことをしていては差がつきません。本書でぜひ、数歩先の未来を読む勉強法を身につけましょう。

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