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若貴以来の兄弟優勝決定戦!も。若隆景、若元春兄弟が歴史を作る!

集英社オンライン / 2022年7月9日 15時1分

大相撲名古屋場所は10日、名古屋市の愛知県体育館で初日を迎える。注目は大関昇進を目指す関脇若隆景と、実兄で自己最高位の東前頭四枚目に番付を上げ、新三役を視野に入れる若元春。注目の二人に胸中を訊いてみた(トップ画像/大関昇進を目指す関脇・若隆景(左)、新三役を視野に入れる若元春(右))

白星を伸ばせば大関昇進の可能性も・・・!

横綱・照ノ富士が膝に古傷を抱えていることもあり、混戦状態になりがちな最近の幕内勢力図。今場所は、1995年(平成7年)九州場所の若乃花―貴乃花の花田兄弟以来史上二度目の千秋楽兄弟優勝決定戦が実現する可能性もあるのではと、否応なしに期待が高まる。
その前に、まずは先場所を振り返ってみよう。若隆景、若元春とも9勝6敗。勝ち越しは果たしたが、二桁白星には届かなかった。特に大関を目指す若隆景は二桁白星が欲しかったところである。




――先場所の自己評価を教えてください。

若元春 先場所も胸を借りるつもりで臨んだんですけど、全体を通して前へ出るいい相撲取れたんで、勝ち越せたし、結構良かったのではと思います。

若隆景 序盤は思うように星が上がらなくて苦しい場所でしたが、なんとか後半持ち直して9番勝てたのは、満足できる結果ではないですけど、来場所へ向けての課題が見つかったので、収穫のある場所だったかなと。

――中盤以降の大関戦3連勝あたりからは本来の動きが戻ってきたように見えました。

若隆景 感覚が戻ったというより、乗ってきたっていうか、そういう感じですね。

若元春関の最高位は東前頭4枚目! 期待の7月場所となる。

――いよいよ名古屋場所ですが、目標はどこに置いていますか? 若元春関は番付が東前頭四枚目に上がったので、初めて横綱、大関との対戦があります。

若元春 僕は幕内に上がって二桁(白星)には一回も届いていないので、そこが大きな目標になってきます。来場所は上位の横綱大関戦というのもあるので、なかなか厳しくなってくるとは思うんですけど、胸を借りるつもりで来場所も思い切っていきたいです。

――上位戦のイメージは?

若元春 雲の上の人というか、横綱とか大関とかと本場所の土俵で戦うというのは、ありえないことだと思っていたので、実際自分がそういう立場に上がってきても、まだ信じられないですね。

――若隆景関は大関とりがかかります。目安は直近三場所の白星合計33勝。初優勝を果たした先々場所が12勝、先場所が9勝ですから、名古屋場所で優勝争いの末に12勝を挙げれば、昇進の可能性が出てきます。

若隆景 とにかく一番一番自分の相撲を取ろうと、そういうことを心掛けてやろうと思いますね。

今場所から出稽古が解禁になり、実戦的な稽古ができるようになった。荒汐部屋には霧馬山、阿炎、高安、東龍らが稽古にやってきた。

――久しぶりに出稽古が解禁となりました。

若元春 僕の中では出稽古が始まる前から充実していたと思っています。弟が三役にいて、幕内の荒篤山関もいましたし、しっかり稽古ができていたので。

若隆景 出稽古に行くことはなかったんですけど、たくさん来てもらったので、他の部屋の関取衆とすごくいい稽古が自分の部屋でできたことで、体の動きも徐々によくなってきていると思います。いろいろな部屋の関取衆と肌を合わせて稽古できるっていうのは、自分にとってもプラスになったと思います。

――名古屋場所へ向けて、課題があれば教えてください。

若元春 僕は当たってから左四つに組む相撲なので、もう少し体重がほしいと前々から思っていたんです。今場所は上位戦もあるので、そこに向けて体重をあと5キロから10キロ増やしたいです。

若隆景 僕は下からの攻めを大事にしているんですけど、そこをブレさせないこと、あとは15日間しっかり一日一番の気持ちでやることじゃないですかね。

夢の兄弟優勝決定戦!?

兄弟力士が多い昨今の角界。若隆景、若元春は長兄で幕下の若隆元と3人兄弟である。ただ、兄弟での優勝争いとなると、平成7年(1995年)九州場所の優勝決定戦で胸を合わせた若乃花、貴乃花の兄弟の一例しかない(優勝は若乃花)。

――ストレートにお聞きします。今後、兄弟での優勝決定戦があったらどうしますか?

若元春 僕が頑張らないといけないですよね。弟はそれこそ優勝しているので、可能性のある力士として数えられますけど、僕はまだ全然頼りない成績ばかりなので、期待に添えるように頑張ります。

若隆景 同じ幕内にいる限りはそういう可能性もあると思うので、精いっぱい相撲取って、最終的にはそういう形になったら一番いいんじゃないですかね。

――若乃花と貴乃花の決定戦を見たことはありますか?

若元春 そうですね。僕はあまり相撲は見ないんですけど、その取り組みは有名なのでYouTube に上がっているものを見たことがあります。ただ、自分と重ねることはできなかったです。あまりにも現実とかけ離れすぎていて、正直まだ、想像もつかない。

若隆景 この間たまたま、若乃花さんの引退特集をYouTubeで見て、決定戦の相撲を見たんですけど、若乃花さんはできるならこの一番は思い出したくないとか、記憶から消したいと言っていました。自分も兄弟決定戦とか、その時は見てすごいなと思いましたけど、まったく自分に重ねるってことはなかったです。

――過去に2人で相撲を取って印象に残っている一番はありますか?

若元春 そういうのはないですね。同部屋の力士は基本的に対戦がなく、稽古しかないから、稽古場では毎日何十番も取っているので、この一番っていうのはないです。

――では、本場所の決定戦が実現すれば、それになるのでしょうね。

若隆景 あ、まあ

若元春 それからってことでしょうね。

真夏の名古屋を舞台に若隆景、若元春が勝ち星を重ね、千秋楽の土俵で史上2度目の兄弟による優勝決定戦が実現するか。可能性があるなら夢を見ていいはずだ。

大相撲七月場所 ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
7/10〜7/24
https://www.sumo.or.jp/Watching/isolate/



撮影/石田壮一 取材・文/康長 健(やすなが・けん)

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