横綱・照ノ富士が膝に古傷を抱えていることもあり、混戦状態になりがちな最近の幕内勢力図。今場所は、1995年(平成7年)九州場所の若乃花―貴乃花の花田兄弟以来史上二度目の千秋楽兄弟優勝決定戦が実現する可能性もあるのではと、否応なしに期待が高まる。
その前に、まずは先場所を振り返ってみよう。若隆景、若元春とも9勝6敗。勝ち越しは果たしたが、二桁白星には届かなかった。特に大関を目指す若隆景は二桁白星が欲しかったところである。
――先場所の自己評価を教えてください。
若元春 先場所も胸を借りるつもりで臨んだんですけど、全体を通して前へ出るいい相撲取れたんで、勝ち越せたし、結構良かったのではと思います。