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子どもと大人が一緒に楽しめる「科学ファンタジー演劇」とは!?ー『Dr.STONE』観劇レビュー

集英社オンライン / 2022年7月13日 18時1分

連載完結後も、特別読切、アニメ、国立科学博物館コラボ、公式ファンブック刊行等々、話題が尽きない『Dr.STONE』。現在、待望の2.5次元化『Dr.STONE』THE STAGE 〜SCIENCE WORLD〜の東京公演が行われている。『Dr.STONE』ならではの「科学ファンタジー演劇」観劇レポート!

『Dr.STONE』THE STAGE 〜SCIENCE WORLD〜(以下「ドクステ」)の東京公演が、2022年7月18日(月・祝)まで、池袋サンシャイン劇場で行われており、その後、7月21日(木)~24日(日)には、AiiA 2.5 Theater Kobeでの神戸公演が控えています。
本記事では、ゲネプロ(最終リハーサル)の写真と、初日公演の様子をお届けしていきます!



2017年から「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)で連載されていた大人気漫画『Dr.STONE』(原作:稲垣理一郎、作画:Boichi)。2022年3月に完結し、最終巻となる26巻が、7月4日に発売されたばかりです。

26巻書影。1巻の表紙と比べると仲間も増え、「遂にここまで来たか……!」と感慨深い最終巻の表紙 ©米スタジオ、Boichi/集英社

(ここから『Dr.STONE』の良さについて語りますので、「言われなくても!」という方は、次ページのドクステレポートへどうぞ)

そもそも、漫画『Dr.STONE』は素晴らしい

申し遅れましたが、このレポートを書いているのは、以前「三国志の記事」を書いた、ラジオ局・ニッポン放送のアナウンサー、箱崎みどりです。
私は、弊社の吉田尚記アナウンサーに「最近のイチオシ」と勧められて、『Dr.STONE』を読み始め、一気にハマりました。少年ジャンプが発売される毎週月曜日が楽しみで、3月の連載終了から先週号の特別読切までの間、ずっとそわそわしているほどでした(が、最終回の後の千空たちの活躍を読めて本当に幸せです)。

『Dr.STONE』の主人公は、突如、世界中の人類が一瞬で石化してから3700年が経った世界で、一人目覚めた少年・千空。彼は、科学を中心とする超人的な頭脳と不屈の精神で、トライアンドエラーを繰り返しながら、仲間と協力して石の世界で一から文明を作り上げていきます。

全ての人類が突然石になって3700年、大木大樹が目覚める 撮影/平沼久奈

文明再興を目指すという壮大なスケールの物語ながら、有能な登場人物がそれぞれの得意分野で力を発揮するため、息もつかせぬ展開の速さ、面白さで、先へ先へとページをめくる手が止まらなくなります。
毎週、文明が失われた世界で、鉄、電気、自動車、スマホ等々、次々と登場する予想を超えるクラフトの数々にワクワクしましたし、コツコツ地道な歩みの尊さ、大切さ、そして、そこから夢と未来が広がることを教えられました。

石化前はロケットの発射実験を繰り返していた千空。「宇宙に行く」という彼の幼少時からの夢は叶うのか 撮影/平沼久奈

大切なことが詰まった『Dr.STONE』を、たくさんの子どもたちに読み継いで欲しいと思っています。

連載完結後も、特別読切、テレビスペシャル、アニメ3期、国立科学博物館コラボ、オーケストラコンサート、公式ファンブック刊行等々、話題は尽きません。この展開の多さ、幅広さは、作品の力がなせる業だと思っています。多メディア展開のうちの一つ、待望の2.5次元化、ドクステについては次ページで!

ドクタローが魅せる、唆る科学

さて、待望の『Dr.STONE』初めての舞台化! 公式サイトの概要は下記の通りです。

「親子で楽しめる演劇」をコンセプトに、『Dr.STONE』の世界に入りながら実際に科学実験を行う「サイエンスショー」を実施し「演劇を楽しみながら科学を学ぶ」ことができる。

ドクステの情報が発表されたとき、もっともファンを驚かせたのが、ドクステオリジナルの登場人物・ドクタローの存在です。
元素記号があしらわれた黄色いつなぎを身に纏い、満面の笑みを浮かべるアフロヘアーのドクタロー。

両手でアルファベットのSを作り、サイエンスポーズを取るドクタロー。ドクタローは科学が大好き ©K.B/S,DSTS

物語を通して、科学の素晴らしさを人々に知ってもらうのが仕事だというドクタローは、ステージ上で八面六臂の大活躍!
石の世界(ストーンワールド)へ観る者を誘い、千空たちについて解説し、歌い、踊り、そして、随所でサイエンスショーを見せてくれます。

サイエンスショーを登場人物たちもお手伝い。写真は、大樹と杠。 撮影/平沼久奈

公演中に何度か挟まれるサイエンスショーは、実験を見せるだけでなく、観客も参加できる飽きさせない趣向。

酸化カルシウムの発熱反応の実験の様子。身近な活用例を挙げてくれるので子どもでも親しみやすい 撮影/平沼久奈

私は6歳の娘と一緒に観たのですが、公演後、手軽にできる磁石の実験を、ドクタローの真似をしてやってみていました。初めはうまくいかなかったのですが、何度か試して成功! キラキラ目を輝かせた娘は、そこから、自分なりに色々試していました。

サイエンスショーで出された石のクイズにも、意外なことに興味津々。大人でも感心する答えに、子どもはびっくり。家族にもクイズを出題するほど気に入ったようです。

物語では、クロムの石コレクションが重要な役割を果たす ©K.B/S,DSTS

「科学に失敗はつきもの」「失敗しても科学を嫌いになる訳がない、むしろそこが面白い」というドクタローのメッセージが、娘にも届いていることと思います。ビバ! サイエンス!

科学の歩みを目の前で

物語本編では、目の前に確かに“いる”千空たちの姿に大興奮しました!! 今回のドクステは、3巻までの内容を約1時間半にまとめています。台詞やストーリーで原作を丁寧になぞっていくばかりでなく、千空役の木津つばささんをはじめとする、俳優の皆さまの喋り方、佇まいが、まさに千空たちそのもの。決め台詞では、自然にコマが思い浮かぶほどでした。イメージと寸分違わぬ登場人物たちが、曲に乗せ、キレキレのダンス、豊かな歌声で物語を紡ぐと、情感たっぷり。「格好いい!!」と唸ったり、見惚れたり、涙したり、感情を揺さぶられました。
特に私は、杠役の西葉瑞希さんの歌声の虜に。杠の愛らしさだけでなく、覚悟が伝わる熱演でした。

杠の声が、ステージ中盤を鮮やかに彩る 撮影/平沼久奈

そして、みんな大好きあさぎりゲン! 細身で長身、人を食ったような態度、駆け引き、声音の使い分け、千空の科学に度肝を抜かれる顔など、想像を遥かに超えてあさぎりゲンでした。今回のストーリーに出てこない、4巻以降に登場するポーズを取ってくださるなど、あさぎりゲン役、大隅勇太さんの役作りの緻密さと遊び心に感服しました。

ペラペラ男・あさぎりゲンは、歌もマジックも披露 撮影/平沼久奈

俳優の皆さまの凄まじさを大いに堪能できるドクステ。原作ファンには、大いに期待して観に行っていただきたいですし、『Dr.STONE』に初めて触れるという方にもおすすめです!

千空と司が対峙する海辺のシーン。舞台ならではの演出で、二人の決定的な対立が印象的に描かれる。司の圧倒的な強者感……! 撮影/平沼久奈

司と取引するため、千空たちが火薬を作るシーン。千空たちを囲むドクタローとサイエンスボーイズ&ガールズが、分かりやすく演出! ©K.B/S,DSTS

コハクと司の戦闘シーンは迫力満点! 撮影/平沼久奈

砂鉄集めのシーン。スイカも随所でお手伝いしてくれる ©K.B/S,DSTS

突如現れた敵に対峙する、コハク・金狼・銀狼。直前の猫じゃらしラーメンを振る舞うシーンから、緊迫感のある空気へ一瞬で切り替わる ©K.B/S,DSTS

3巻のラスト「Z=25この手に科学の灯を」の名シーン。実際に観られるなんて!! 撮影/平沼久奈

■公演概要
タイトル:『Dr.STONE』THE STAGE 〜SCIENCE WORLD〜
原作:稲垣理一郎・Boichi『Dr.STONE』(集英社ジャンプ コミックス刊)
脚本・作詞:浅井さやか(One on One)
演出:伊藤マサミ(進戯団 夢命クラシックス)
主題歌:40mP
科学監修・指導:市岡元気(GENKI LABO)
キャスト:
千空役 木津つばさ
大木大樹役 岩城直弥
小川 杠役 西葉瑞希
コハク役 永利優妃
クロム役 田村升吾
金狼役 長塚拓海
銀狼役 田口 司
スイカ役 石田結彩・三浦あかり(W キャスト)
あさぎりゲン役 大隅勇太
獅子王 司役 宇野結也
ドクタロー役 石田 隼
サイエンスボーイズ&ガールズ 宮本親臣・ASUKA・渡邊彩乃・青山瑠里

※ドクタロー とは
とある研究所で、日夜科学を追究するサイエンス博士。敬愛する千空が活躍する『Dr.STONE』の物語を通して、科学の素晴らしさを人々に知ってもらうのが彼の役目だ。
※サイエンスボーイズ&ガールズ とは
ドクタローの研究を日々サポートする、ゆかいな助手たち!



■公演期間・劇場
東京公演:2022年7月9日(土)~18日(月・祝) サンシャイン劇場
兵庫公演:2022年7月21日(木)~24日(日) AiiA 2.5 Theater Kobe

■チケット情報
チケット料金(全席指定/税込):一般 6,500 円 子供 3,500 円
※3 歳未満入場不可(満3歳以上は1人につき1枚チケット必要)
※子供=公演当日に満3歳以上小学校6年生以下のお子様(中学校1年生以上は一般料金)
一般発売日:6月25日(土)AM10:00
チケット取り扱い:ローソンチケット https://l-tike.com/drstone-stage/ (L コード:30055)
※PC・スマホ共通

公演・チケットに関するお問い合わせ:
Mitt:03-6265-3201(平日 12:00~17:00)

【公式サイト】https://drstone-stage.com
【公式ツイッター】https://twitter.com/DrSTONE_stage
【公式 YouTube】https://www.youtube.com/channel/UCpXjZ-KeZTFflX-YxFreAnQ

公式ハッシュタグ:#ドクステ

監修:集英社(「週刊少年ジャンプ」編集部)
協力:一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会
協賛:ローソンチケット
主催:『Dr.STONE』THE STAGE 製作委員会


撮影/平沼久奈
取材・文/箱崎みどり

Ⓒ米スタジオ・Boichi/集英社・『Dr.STONE』THE STAGE製作委員会

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