“男性同士の恋愛”を描いた創作ジャンル「ボーイズラブ(通称、BL)」。
実写化されたことで大きな話題となった『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(チェリまほ)』『オールドファッションカップケーキ』などは、BLの中でも“オフィス”を舞台に恋愛が繰り広げられる「オフィスBL」というジャンルに属します。
今回は、古今東西のオフィスBLマンガ作品に登場するキャラクターの中から、筆者の独断で一緒に働きたいオフィスメンバーを選抜!
「上司」「同僚」「後輩」3つのカテゴリに分けて、“攻め(性行為において挿入する側)”と“受け(性行為において挿入される側)”を一人ずつ、計6名のキャラクターをピックアップしました。
優しい上司、気の利く同僚、デキる後輩…BLマンガから選ぶ理想のオフィスメンバー
集英社オンライン / 2022年7月26日 17時1分
『チェリまほ』などの作品をきっかけにオフィスBLが話題に。BL作品に登場するキャラクターの中から一緒に働きたいオフィスメンバーを選抜してみた!
【上司“攻め”部門】『恋するインテリジェンス』柳 介次
N国Kヶ関の官僚たちが繰り広げる恋愛模様を描いた『恋するインテリジェンス』(丹下 道/幻冬舎コミックス)。基本1巻ごとに違うカップリングが描かれるため数多くのキャラクターが登場します。
その中でまず理想の上司(攻め)として紹介したいのが、外務省の分析官である柳 介次(34歳)。
仕事への責任感が強いことはもちろん、後輩に対する接し方が完璧。後輩を飲みに誘い断られた時も、嫌な顔一つせず、サラッと気の利く一言をかけてくれるのです。同僚からも「柳っていい男だと思うよ」と言われるほど。誰に対しても分け隔てなく優しくできるところは人として尊敬できます。
そんな柳が思い人・先森篠雅(受け)に対して必死にアプローチする姿を見ていると「後輩として近くで応援したい!」という気持ちにもさせられます。先輩たちの恋を近くで見られる職場って楽しそう……。
『恋するインテリジェンス』6巻 p.70 後輩を気遣い、同僚の愚痴をサラッと聞き出す柳が描かれている ©丹下道/幻冬舎コミックス
【上司“受け”部門】『はだける怪物』林田
過去の恋にトラウマを抱える林田(表紙)と恋人である会社の後輩・秀那との切ない恋を描いた『はだける怪物』©おげれつたなか/新書館
次に紹介するのは、『はだける怪物』(おげれつ たなか/新書館)に登場する林田です。過去に壮絶なパワハラを受け、そのストレスを元恋人にぶつけ、発散していた過去を持つ林田。そのトラウマから感情の表現がとても乏しく、一重+つり目な顔つきも相まって、無愛想に見えてしまうちょっぴり怖い先輩です。
そんな彼をなぜ一緒に働きたい上司に挙げたかというと、痛みを人一倍理解しているから。「自分は我慢してきたんだから同じ目に遭わせてやろう」ということは一切なく、後輩に対して厳しくも面倒見のよい性格なのがうかがえます。そんな不器用な優しさと表面的な部分とのギャップにグッときてしまうのです。
また、いつも無愛想な上司が自然な表情を見せる相手は、恋人である秀那(攻め)だけというのも最高。イチャイチャしている二人を物陰からこっそり見たくないですか? 無愛想な先輩の照れた顔、見たくないですか……? 私は見たいです!!
『はだける怪物』上巻 p.170 後輩の失敗に注意しながらも、失敗を見越してフォローしていた林田 ©おげれつたなか/新書館
【同僚“攻め”部門】『Badass』アルフォンス・フォーサイス
殊害獣対策室に配属された竜族のアルフォンス・フォーサイス(左)と特殊な能力を持つ室長のダンテ・シンクレア(右)の人外ファンタジーBL『Badass バッターズ』(ハジ/プランタン出版)
『Badass バッターズ』(ハジ/プランタン出版)は架空の地、架空の組織、さらに人外(人ではないキャラクター)と少々特殊な設定の作品。ここで同僚として推していきたいのがアルフォンス・フォーサイス(通称:アル、28歳)です。竜族という希少な存在であることから、どの職場でも鼻つまみ者にされているアル。しかし、かなり真面目な性格で、とても人当たりがよく紳士的です。相手のよさを理解しようとするところもかなり推せます。
自由奔放な上司・ダンテ(受け)とバディを組み、その自由さにいろいろと振り回されるのですが……嫌な顔一つせず完璧にサポートするどころか、同じ時間を過ごす中で自然とダンテの魅力を見つけていく様子が作中に描かれています。
そんなアルを見ていると、非常に円滑に、かつ良好な関係で仕事ができそうだなぁと思ってしまうのです。
『Badass』p.124 上司(ダンテ)の優しさを垣間見て、微笑むアル
【同僚“受け”部門】『花降るふたり』加久田慎一郎
元小説家の営業マン・水上瑛介(右)と水上の小説のファンで同期の加久田慎一郎(左)、タイプの異なる二人が惹かれ合う様子を描いた『花降るふたり』(ここのつヒロ/芳文社)
もう一人、同僚(受け)に選出したのは、『花降るふたり』(ここのつヒロ/芳文社)に登場する総務部で働く加久田慎一郎です。黒髪でメガネという出で立ちゆえに一見堅苦しさを感じるのですが、嘘のつけない真っすぐな性格にとても好感が持てます。
作中、同期同士のケンカには率先して仲裁に入り、相手を傷つけない言葉でフォローを入れるというシーンが描かれています。そんな加久田の真っすぐさに魅了されてしまう水上(攻め)に「分かるよ、その気持ち……!」と共感してしまうんですよね。
また、営業の水上が客先に出かける際、「気を付けて行って来て下さい」と一言声をかけてくれる加久田。なんの変哲もない一言ですが、そんな気遣いの一言をかけてくれる同僚がいるだけで、ちょっぴり幸せな気持ちで仕事ができる気がします。
『花降るふたり』p.8 水上が外出する際、「気を付けて行って来て下さい」 と見送る加久田
【後輩“攻め”部門】『守ってあげたい佐渡さん』安久津丈
超不運体質な会社員・佐渡(左)と超幸運体質な会社の後輩・安久津丈(右)のフォーチュンラブストーリー『守ってあげたい佐渡さん』(ななつの航/ホーム社)
『守ってあげたい佐渡さん』(ななつの航/ホーム社)に登場する安久津は、何をするにも苦労をしたことがほとんどないという超幸運体質。人生イージーモードで「鼻につく性格かな?」と思いきや、先輩・佐渡(受け)の超不幸体質を軽減させるために、“お守り”としての役割を快く(多少面白がりつつも)引き受ける優しさを持ちます。そのギャップがたまらない!
相手の感情を素早く察し、佐渡に対するフォローもさりげないのを見ていると「こんな完璧な後輩いるの……?」と先輩としては少し気負いしてしまいそうですが、ちょっとしたワガママを言ったり甘えたりする後輩らしい一面があるのもポイント。
普段は頼りになる後輩から、たまに相談されたりすると嬉しくなりますよね。佐渡がなんだかんだ安久津をかわいがってしまうところに頷くばかりです。
『守ってあげたい佐渡さん』p.36 不運体質な佐渡のお守り役を快く引き受ける幸運体質な安久津
【後輩“受け”部門】『シュガードラッグ』出水春明
最先端の生体研究機関「研究特区」に配属された新人研究員・出水春明(左)と天才だけど変人の研究室長・天木寿の事故から始まる特殊な恋『シュガードラッグ』(頼長/竹書房)
最後にオフィスメンバーとしてご紹介するのは、『シュガードラッグ』(頼長/竹書房)に登場する後輩力?部下力?があまりにも高すぎる出水春明(通称:ハル)です。天才だけど変人の研究室長・天木(攻め)の“助手兼愛人”の役割を任されたことであらゆるプレッシャーを背負うのですが、頭の回転の速さ、要領の良さ、行動力の高さ、打たれ強さでさまざまなピンチを切り抜けていきます。
天木を含めた変人が集まるなかなかヤバい職場でも耐えられる、今どき珍しい強メンタルの持ち主です。他人にほとんど心を開かない天木がハルに対して警戒心が薄くなるほど、気遣いをしながらも言いたいことをハッキリと伝える素直さも好印象。
2人と同じ研究室の主任・綿谷(天木の部下、ハルの先輩)というキャラクターが作中に登場するのですが、作品を読むたびに上司と後輩のイチャイチャに挟まれている彼が羨ましいなと思ったり……。
『シュガードラッグ』p.18 甘いもの好きな上司(天木)のお菓子を届けるハル
職場で繰り広げられる恋模様に振り回されたい
今回は、作中に描かれているカップリングの相手も含めて「一緒に働きたい」と思うオフィスメンバーたちをピックアップしてみました。
彼らが職場で繰り広げる恋模様をこっそり見守るポジションも良し、相談に乗るポジションも良し、当て馬として振り回されるポジションも良し。オフィスBLを身近に感じられる職場で働いたら、一日中表情筋がゆるゆるなんだろうなぁ……。
ほかにも数多くのオフィスBL作品があるので、自分がどんなキャラクター(カップリング)と働いてみたいか、この機会にぜひ妄想してみてください!
文/阿部裕華
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
パワハラ疑惑の兵庫知事、官僚時代は「評判のいい先輩だった」背景には…ひるおび識者が明かす
日刊スポーツ / 2024年9月5日 15時14分
-
なにわ男子、スーツ姿でオフィスラブ熱演 仕事終わりのデートの誘い方とは
モデルプレス / 2024年8月24日 17時0分
-
なにわ男子が大阪から出張に来たビジネスマンに 『Oggi』スーツ男子企画でキラキラスタイル披露
ORICON NEWS / 2024年8月24日 17時0分
-
不条理でメタいBLギャグマンガ『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』第5巻、10月8日(火)発売が決定!
PR TIMES / 2024年8月16日 13時15分
-
「私より給料がいいのに...」働かない先輩社員への怒りが生む、人間関係の軋轢
PHPオンライン衆知 / 2024年8月16日 11時50分
ランキング
-
1「何を言われようと、オレはいい歌を歌えばいい」3度の活動休止、“音楽ができなくなった”時期も…玉置浩二(66)が安全地帯を復活させるまで
文春オンライン / 2024年9月13日 11時0分
-
2田牧そら“未来”を襲った悲劇に「うまくアリバイの伏線になってる」推測の声上がる…「スカイキャッスル」7話
cinemacafe.net / 2024年9月13日 11時0分
-
3「ハリソン山中?」松本潤の近影が“地面師”ソックリ!激変繰り返し遠ざかる“嵐の松潤”
週刊女性PRIME / 2024年9月13日 11時0分
-
4「クラスメイトの女子、全員好きでした」 本当の作者が判明! 壮大な伏線回収に反響 「文句なく今期最高」「これ、何気に2024年の名作」
エンタメOVO / 2024年9月13日 12時20分
-
5トータルテンボス藤田 相方・大村の不倫報道をドッキリだと思い…「良い奴ぶろうと思って」 対応振り返る
スポニチアネックス / 2024年9月13日 16時22分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください