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卵かけごはんの世界は無限大! 美味すぎレシピ3選と食べ方16選

集英社オンライン / 2022年7月29日 13時1分

白米、醤油、卵。TKG(卵かけご飯)に必要な食材はたったの3つ。一般的な家庭に常備されている食材でつくれる手軽さが、TKGが日本の食卓に広く浸透している理由の1つだろう。しかし、手軽さだけがTKGの魅力ではない。食べ方を追求していくと、その美味しさに感動を覚える至福の一杯ともなるのだ。今回は日々TKGの研究に力を注ぐ、一般社団法人日本たまごかけごはん研究所の代表理事を務める上野貴史さんに、本当に美味しいTKGの作り方を聞いていく。

まずは”Sunrise”を試して欲しい

TKGを食べる時は、白米の上にダイレクトに生卵を割り落とし、お茶碗の中で白米、醤油、卵を混ぜ合わせて作るという人が多いだろう。他にも、別皿に溶いた卵に醤油を加えてから、白米にかけて混ぜ合わせる食べ方もある。



実際、TKGの作り方は人によって大きく異なることがある。自分以外の人間が、思いもよらない方法でTKGを作っている場面を目撃して、驚愕した経験を持つ人も多いのではないだろうか。

日本たまごかけごはん研究所では、さまざまなTKGの食べ方をまとめて紹介する「TKG style」を制作している。TKG Styleを参考にして、まだ試したことのない食べ方を実践してみれば新しいTKG体験の扉が開くはずだ。

その中でも、上野さんが特に試してほしいという食べ方が「Sunrise(サンライズ)」だ。

作り方は、最初に熱々の白米に醤油だけをかけて「醤油かけごはん(SKG)」を作る。熱いご飯に醤油を垂らすと香りが立つので、まずは嗅覚で醤油を楽しむことができるのだ。SKGができたら、あらかじめ別皿に用意しておいた溶き卵を加えて素早く混ぜる。これでSunriseが完成。混ぜ終えたらすぐに食べるというのもポイントだ。

「まずはSunriseを試してもらわなければいけません。一口目はお米の外側にコーティングされた卵だけを味わうことができます。二口目以降は、噛む度に徐々に醤油の塩味やコクが出てきて、少しずつ卵と醤油が合わさった味の輪郭が浮かび上がってくるのです。そして、最後にはお米のうま味が追いかけてくる。口の中で卵、醤油、白米の味のグラデーションを楽しめる食べ方がSunriseです」(上野貴史さん。以下同)

使用する食材は通常と同じだが、手順や細部の違いが出来上がりの味に大きな差を与える。実際に教えてもらった手順でSunriseを試してみると、いつものTKGよりも奥深さを感じる味わいとなった。

Sunriseだけでも新体験だが、トッピングを加えて味変すればTKGの世界はさらなる広がりを見せてくれる。ここからは、TKGをより一層楽しむためのアレンジレシピを上野さんに教えてもらう。

海苔とワサビで食べる軍艦巻きSunriseは王道の味わい

先ほど紹介したSunriseで作ったTKGに、海苔とワサビを加えると「王道」と呼ぶに相応しい美味しさとなる。海苔は味付け海苔サイズのものを用意。適量のワサビを付けたTKGを海苔で巻いて食べる。

TKGとワサビは意外な組み合わせに感じる人も多いだろうが、実は相性抜群だ。

「TKGを食べると口の中がまったりしますが、ワサビが卵のまったり感をスパッと切ってくれます。海苔で軍艦巻きのように巻いて食べると、まるで高級なお寿司のような味わいになるのでびっくりすると思いますよ」

このレシピに使用する卵は、兵庫県の夢王というブランド卵がオススメだ。

「夢王は当団体が開催する『たまごかけごはん祭り』で、第二回、第三回と連続してグランプリに輝いた卵です。鶏の餌にニンニクや海草、ヨモギ、緑茶、パプリカなどを混ぜて食べさせており、他にはない独特のコクとうま味を持った卵がつくられています。黄身の色が鮮やかな赤色をしているのも特徴的です」

梅干し、しらす、万能ねぎで食べる“Typhoon”はあっさりの完成形

あっさり味で食べたいという人には、しらすと梅干しと万能ねぎのトッピングを試して欲しい。さっぱりした味わいなので夏の暑い日でもさらっと食べられる。

このレシピはTKG styleの「Typhoon(タイフーン)」で作るのがおすすめだ。作り方は、まず白身だけを先に白米と混ぜ合わせて、その上にトッピングの食材と黄身を乗せる。そこへ少々の醤油を加えれば完成。

このレシピには高知県産の「ゆずたま」が相性抜群となる。

「ゆずたまは第三回のたまかけごはん祭りで、夢王と同率でグランプリを受賞した卵です。高知県馬路村の名産である柚子の皮を餌に混ぜて食べさせていて、卵から柚子の香りがします。臭みがないので、良質なうま味やコクがはっきりと感じられます」

こってり派には生バターを加えた“Day After Tomorrow”

こってりした味わいが好みであれば、生バターと万能ネギをトッピングした強いコクが味わえるアレンジがオススメだ。

生バターは動物性の生クリームをさっくり混ぜていくことで作ることが可能で、ほのかにミルクの風味が感じられるなど、味わいやコクに通常のバターとの違いがある。

こってりレシピは「Day After Tomorrow」でいただきたい。まずは卵の殻を割らずに冷凍庫に入れて凍らせる。1度冷凍した卵を解凍すると白身は元通りになるが、黄身は固まって球体となる。

解凍して元の形状に戻った白身だけをTyphoonと同じく白米と混ぜ合わせて、その上に青ネギと生バターを盛り付ける。そこへ解凍した黄身を乗せて、醤油を一回しすれば完成だ。

生バターの風味が食欲をそそる一杯。1度凍らせた黄身は食感だけでなく見た目も楽しめる。

「こってりレシピにオススメの卵は埼玉県の宝玉卵です。非常に濃厚な味なのに雑味がゼロというすごい卵です。ランチの値段が4万円するような高級料亭でも使用されています」

どれも美味しそうなレシピばかり。1度試してみれば、TKGに対する認識が大きく変わるかもしれない。

TKGには宇宙レベルの可能性がある

今回紹介してもらったアレンジレシピのクオリティの高さは、TKGのポテンシャルを改めて思い知らされる新たな発見であった。

ただし、日本たまごかけごはん研究所では、アレンジレシピは途中から味変として楽しむものと考えており、最初はTKGのみで食べることを推奨している。その理由は、白米、醤油、卵が生み出す味のハーモニーに無限の可能性を感じているためだ。

「たまごかけごはんは宇宙なんです。日本国内だけでも卵は2000種類くらい、醤油は10000以上もの種類がある。お米だって600近くも種類があります。それらを掛け合わせていくと、卵×醤油×白米の素材だけでも120億通りの組み合わせができるんです。

さらに、トッピングの食材や調味料を加えると、組み合わせは無限大になります。たまごかけごはん祭りなどのイベントは、無限にある組み合わせの中から人それぞれのマイベストTKGを見つけていただくための小宇宙を提供させていただいているという想いで取り組んでいます」

シンプルながらも果てしない可能性を秘めたTKG。久しく食べる機会が無かったという人もいるかも知れないが、その奥深さを改めて体験してみて欲しい。まずはSunriseから試してみよう。

取材・文・撮影/内田陽 画像提供/日本たまごかけごはん研究所

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