独身女性が主役となり、参加者の中から未来の結婚相手、真実の愛を探す『バチェロレッテ・ジャパン』。
そのシーズン2が、Amazon Prime Videoにて7月7日より配信をスタートさせた。
今回は、7月28日に配信されたファイナルエピソードのハイライトシーンをピックアップ。結末までを一気に紹介しよう。
ファイナルローズの行方を左右した結婚後の未来ー最後に明かされたバチェロレッテがまとう鎧の真相も
集英社オンライン / 2022年7月31日 19時1分
『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン2が、7月28日最終回を迎えた。20代で起業し、仕事漬けだった彼女は旅の前に掲げていた「鎧を脱ぐ」を達成し、真実の愛を見つけられたのか。
頼りがいがある長谷川 VS お互いを高め合えるマクファー
ついに迎えた、2人が美紀さんの母と対面する日。
ファイナルローズを目の前にした長谷川とマクファーにとって、まさに”失敗できない日”でもある。
「ここまで来たのだから」と心の落ち着きを保っている長谷川と、目に見えて緊張しているマクファー。客観的に見ても、長谷川といる美紀さんのほうが自然体で、美紀さんの母もそんな様子を好意的に受け入れているように見えた。
美紀さんと出会えたことで変われた、成長できたと繰り返し告げる長谷川。彼女に会うたびにいろいろな魅力を感じること、お互いに味方でいたいと思っていることを伝えると、美紀さんの母も嬉しそうに笑っていた。
一方のマクファーはというと、スポーツ選手としてのセカンドキャリアについて質問され、あからさまに動揺してしまう。本人も自覚していたようで「すみません、こんな僕に不安はありますか?」と美紀さんの母に問い返していた。
もちろん美紀さんの母は、ハッキリと「長谷川さんのほうが良い」などとは口にしない。2人のことをフラットに見て、それぞれの良いところをキャッチアップする姿勢は素晴らしいの一言。この母にしてこの子あり、と思えた一幕だった。
それを大前提に考えても、やはり母親としては「この先の未来を安心して任せられる人に娘を託したい」と思うものだろう。第三者の視点から見たときに、マクファーでは荷が重いのでは……と思ってしまったのは事実だ。
最後のデートで明かされた「鎧の理由」
風向きが変わったのは、美紀さん&マクファーのドッグランデートでのこと。
お互いの愛犬を交え、ひとしきり遊んだあとに、美紀さんはマクファーを宿泊中の部屋へ誘う。「少し真面目な話になっちゃうんだけど」と前置きしてから、彼女は過去の”とある体験”について語った。
それは、美紀さんが中学生の頃に体験した”いじめ”にまつわるものだった。
ストレスによって円形脱毛症になってしまった美紀さん。その事実を母親に指摘されて以降、家族に対して大きな心配をかけることに。そのときのみんなの表情を見ているのがつらかった、それから少しずつ”強くいなきゃ”と思う性格に変わっていったのかもしれない、とマクファーに打ち明けた。
それが、バチェロレッテの鎧の理由だったのだ。
家族を心配させないために、常に明るく笑っていなきゃ。そう思うようになった美紀さんは、確かにこの旅の間、ずっと笑顔を絶やさなかった。男性陣の話に真面目に向き合い、時に涙することはあっても、美紀さん=明るい笑顔の図式が崩れることはなかったのだ。
ここで思い出されるのは、親友の死を経験した事実をジェイにだけ告げた、美紀さんの誠実さである。強く、明るく、笑顔でいなきゃいけないと思いながら生きてきた美紀さん。そんな彼女は、決して誰にでもいい顔をする八方美人ではない。嘘はつかず、然るべきときには「NO」と言い、「この人!」と決めた瞬間にだけ大切な話をする女性なのだ。
誰もが驚いたファイナルローズの決め手とは
バチェロレッテシーズン2のファイナルエピソードを見て、美紀さんが選んだ相手に驚愕した方は多いはず。筆者自身、これまで何度も長谷川をファイナルローズ予想に挙げており、彼女がマクファーの名を呼ぶまで「長谷川に違いない」と信じ切っていたからだ。
美紀さんにとって、ファイナルローズの決め手はどこにあったのか? それには、女性が結婚相手を見定める過程について、普遍的な示唆が含まれているように感じた。
美紀さんには旅の間、繰り返し口にしていた言葉がある。
長谷川に対しては「一緒にいると安心できて、自然体でいられる」「結婚後の姿が想像できる」。そしてマクファーに対しては「一途に思いを伝えてくれる」「ずっと変わらない、裏表のない人」と。
付き合う相手としては、マクファーは理想的かもしれない。しかし、結婚相手としては長谷川に軍配が上がっていたはず。長い人生をともにしていくうえで、飾らない姿で気を許し合えるのは必須条件のようなものだからだ。
しかし、美紀さんにとっての懸念点は”長谷川の成長”にあった。
あまり真っ直ぐに思いを伝えるのが得意ではなかった長谷川。何せ、最初のカクテルパーティでは一言も発せなかったほどだ。そんな彼が、美紀さんと出会ったことで少しずつ変わっていった。「好き」と口にできるようになり、思いをしたためた日記を見せられるまでになったのだ。
実際、長谷川の成長具合は、彼の家族が「こんなに正面から褒め言葉を言える人じゃなかった」と驚いていたことからも見て取れる。
この旅で、長谷川は成長した。彼もそれを自覚しており、良い変化だと捉えていた。
しかし、美紀さんにとっては不安材料に映ったのだ。
”変わる前の長谷川を知らない”その1点が、結婚後の”こんなはずじゃなかった”に変わるのでは……とダークな想像をしてしまったのだろう。
SHELLYも言っていたように、それは女性にとってのリアルだ。結婚後に豹変する人かもしれない、そんな一抹の不安を覚えてしまうのは、美紀さんに限ったことではないだろう。
最初から一貫して熱い愛を伝え続けてくれたマクファーとのほうが、安心できる結婚生活を思い描けたのかもしれない。
波乱万丈で、どこまでもリアルなバチェロレッテ。新しく幕が開いた2人の人生に、精一杯のエールを送りたい。
文/北村有
写真/© 2022 Warner Bros. International Television Production Limited
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