木村 オシムさんのお別れの会が、今年5月4日にグラーツ、その後5月14日にサラエボで行われましたね。J2町田ゼルビアのポポビッチ監督のお嬢さんのアナさんが、グラーツのお別れの会に参列して、そのときの動画を送ってくれたのですけれど、本当に老若男女、サッカーが好きな人だけじゃなくて、いろいろな人が来て号泣している映像を観て、じつにオシムさんらしいなと感じました。
政治家でもなければ、巨大なビジネスを立ち上げた経済人でもなく、サッカー監督で、ここまでの求心力があったということ自体がすごいと思うんです。大野さんは、サラエボの葬儀のほうに参列されたんですね。
大野 はい。サラエボで「お別れの会」と葬儀とに参列させていただきました。お別れの会は、サラエボの旧市街にある国立劇場という立派な劇場で行われまして、サラエボ市長や、オシムさんと交流のあった選手や指導者たちが、何人も出てきて話をされました。