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日本一のラーメンYouTube仕掛け人に聞く「登録者数100万人超え」の極意

集英社オンライン / 2022年8月4日 19時1分

「毎日ラーメン健康生活」をテーマに掲げ、ラーメンを食べる動画を毎日投稿するYouTubeチャンネル『SUSURU TV.』。チャンネル登録者数が100万人を超える、日本一有名なラーメンYouTubeチャンネルだ。その発起人であり、動画編集者であり、株式会社SUSURU LAB.の代表でもあるチャル蔵(ちゃるぞう)さん。彼はいかにしてチャンネルを成功させたのか。どのような毎日を過ごしているのか。赤裸々に語ってもらった。

偶然?運命? SUSURU TV.の立ち上げの軌跡

――早速ですが、SUSURU TV.はどのようにして始まったのですか?

チャル蔵(以下同)もともと僕とSUSURU(動画に出演しラーメンを食べている方)が大学の同じサークルに所属していて、僕が先輩で彼が1個下の後輩なんです。僕は大学を中退してすぐに、ベンチャー企業のWeb広告代理店に勤め始めたのですが、その時にちょうどYouTuberが注目されていたんですね。



「自社ブランドとしてYouTuberを持てないか?」という話が会社で出て、それまでの仕事で動画編集は覚えていたので、「じゃあ僕がやります」と。

「どんなYouTuberを作ろう」と考えた時に、「ペット・ラーメン・焼肉がお茶の間にウケる3大コンテンツ」というテレビをちょうど見かけて。調べると、ペット系のYouTuberはその時点でそもそもいて、ラーメン系のYouTuberはまだいなかったんです。そこで「毎日ラーメンを食べるやつがいれば面白いな」と、まず僕の中で企画自体が出来上がりました。

自分は動画に出たくなかったので、誰か近くにいないかなって考えたら、SUSURUが当時パチスロで生計を立てながら、めちゃくちゃプラプラしていたんですね。

――SUSURUさんであれば成功する、という勝算はチャル蔵さんの頭の中にあったのですか?

いや、正直なところ、誰でもよかった(笑)。でも一般で募集をするよりは、親交がある人との方がやりやすい。友達の中でSUSURUが一番時間も確保できて、なおかつラーメンも好きで、愛らしい顔立ちだったので、声をかけました。

そこから3年ほどは会社の中の事業として進めたんですが、会社自体が“ベンチャー過ぎ”て、それぞれのプロジェクトがかなりバラバラになってきたんですね。そこでYouTubeの事業を分社として僕がもらい独立した、というのがこれまでのざっくりとした流れです。

――SUSURUさんの話し方や立ち振る舞いなどのプロデュースはされましたか?

チャンネルを立ち上げる時に、どういうフォーマットが良いのかを色々勉強しました。最初は普通の食レポだったんですけど、「ラーメン屋では喋らない方が良いだろう」という話になり、後から音入れする今の形になったんですね。僕が好きな『ガキ使』のナレーションのテンションを参考にしてくれと指示しました(笑)。

あとは「ずるずる!どうも!SUSURUです!」っていう最初の挨拶や、最後のキャッチフレーズのフォーマットも考えたり、初期はかなりプロデュースしましたね。

チャンネル登録者数の推移と、制作側のリアル

――チャンネル登録者数が一気に伸びた具体的なきっかけはありますか?

数字で見ると、『おしゃれイズム』で吉沢亮さんがSUSURU TV.を観ているという発言をされた時が、一番伸びました。その他はテレビでの露出よりも、YouTube内で色々な方にSUSURU TV.の名前を出してもらうことの方が登録者数の伸びに影響しています。

ラーメンYouTuberというジャンルの覇権を最初に取れて、他のYouTuberさんが「ラーメンの企画をやる」っていう時にコラボを呼びかけやすい立ち位置になれたので、そこは大きかったかな、と思いますね。

――チャンネル登録者数が100万人を超えたのはいつ頃ですか?

去年です。YouTubeってチャンネル登録者数の増加が止まったり、登録者が離れたりすることが割と多いんですが、SUSURU TV.は減ることは一度もなくて、ずっと緩やかに伸びているんですね。

ただ個人的には、10万人に到達した時も、100万を超えた今も、「これ以上伸びないだろう、これで頭打ちだな」と思いながら続けている部分はあります。

――毎日1本の動画を投稿されていますが、どんな撮影・編集のペースなのですか?

撮り溜めることもありますけど、基本的には1週間前から2日前にSUSURUが撮影したものを編集して投稿する、という感じです。納期的にやばい時は、1日で編集を終わらせることもありますね。

――そのルーティーンを数年間、毎日ずっと繰り返しているということですよね。忙しすぎて精神状態がおかしくなったりはしませんか(笑)?

僕よりも毎日食べるSUSURUの方がおかしくなると思います(笑)。最近は割と楽になってきたんですが、動画投稿を始めてから100日目くらいまでは、僕とSUSURUの2人だけの体制で、土日関係なく100連勤しました(笑)。

それで「流石にそれはやばい、人を入れる」と会社が言ってくれて。現在メインチャンネルの編集を主にやっているノビーさんは、その時に雇った人なんです。今は演者1人・編集3人、という体制のチームになったので、初めの頃と比べると余裕が出てきましたね。

――日々のタイムスケジュールはどんな感じですか?

僕はここが事務所兼自宅なので、決まったスケジュールはないんです。ただ、最近営業部を立ち上げたので、そちらに仕事の割合を取られている感じですね。朝に営業部のミーティングがあり、昼寝して、動画編集して、またミーティングがあって。

寝る時間も特に決まっていないです。SUSURUが一番忙しいスケジュールなので、彼が事務所に来ている時に撮ろう、という感じですね。SUSURU TV.とは別に、『おませちゃんブラザーズ』というサブカルに焦点を当てたYouTubeチャンネルも運営しているんですが、その撮影もこの事務所内で、その場のノリで進めていますね。

自宅件事務所の作業スペース。右からSUSURUさん、ノビーさん、チャル蔵さん、ビックベイビー池田(おませちゃんブラザーズ)

――動画を作る上でのモットーはありますか?

撮影では「ラーメン屋さんを第一優先に考える」と決めています。動画素材があまり上手く撮れていなくても、「編集でどうにかします」というスタンスです。それこそ初期の頃はSUSURUもまだ撮り慣れていなくて、動画も酷くて。

でもあえてそれを編集でネタにして、「こういう撮り方はやめてね」と動画の中で伝えていましたね。僕はあんまり口に出して言えないので(笑)。

YouTube収益は大体◯◯くらい

――先ほどお話に出た『おませちゃんブラザーズ』も含めて、株式会社SUSURU LAB.の方々はチャル蔵さんの元々のご友人と伺いました。ご友人を雇って会社を経営されることをどう捉えていますか?

個人的には、友達が1番大切なので、その関係性を壊したくない。だからこそ逆に、それが仕事のいいプレッシャーになる面はあります。あとは、普通の仕事の関係性だとアレコレと考えてしまって出てこないような話も、友達であれば気にせずできますよね。

絶対ボツになる企画を思いついたとしても、恥ずかしがらずに言える、というか(笑)。実際にそこから広がる話も多くありますしね。それこそ飲み会の席でのくだらない話から生まれるものは、特にYouTubeというコンテンツにはマッチしていると思います。

リラックスした状態の方がクリエイティブな発想が湧きやすいですし、友達と一緒に会社をやれているのは、全ての面で僕にとってはめちゃくちゃプラスですね。

もう一つのチャンネル『おませちゃんブラザーズ』の、「2週間ぶっ続け生配信」企画に関する張り紙

――もし可能であれば、これまでのYouTubeの収益の推移や、現在の収益額などをお聞きしたいのですが…

YouTubeの規約的に正確な収益を口外するのはNGらしいので、オブラートに包んでお伝えします(笑)。チャンネル登録者数が10万人に届いてからは、例えばロケで地方に行っても、3人分(初期メンバーであるSUSURUさん、チャル蔵さん、ノビーさんの3人)の色々な費用をペイできる、という感じにはなりました。

現在のSUSURU TV.のYouTubeの動画の収益としては、月間で考えて大体国産車くらい、という感じですね。

――貴重な情報をありがとうございます。YouTuberという職業に憧れる人も多いと思いますが、そういった人向けに何かアドバイスを頂いてもよろしいですか?

それこそYouTubeのキャッチコピー「好きなことで、生きていく」はマジで大事だと思います。好きなことじゃなければ絶対に続かないし、YouTuberを仕事として捉えると、あんまり長く続かないかな、という気はします。あとはやっぱり、継続しないとお金も発生しないな、とも思います。

最近の傾向として、過去の人気YouTuberがちょっと投稿をサボった結果、そのまま(閲覧数が)落ちていることが多くて、本当に移り変わりの激しい業界だなと。SUSURU TV.は少し特殊で、ラーメンということでテレビともリンクしやすかったり、YouTubeだけではない部分で色々な仕事が取れたりするんですね。

それを考えると、YouTubeの収益だけで生きていくのは、難しい時代ではあると思います。YouTubeをポートフォリオとして、「自分を宣伝する場所」くらいに考えた方が良いかもしれないですね。

100万人いるから、続けられる

――チャル蔵さんにとって、SUSURU TV.を続けるやりがいとは何ですか?

めちゃくちゃキザに聞こえるかもしれないんですけど、“視聴者の為”なんですよね(笑)。100万人登録者がついている、というのは正直プレッシャーではあります。けれども「100万人が待ってくれているんだ」と思うことで続けられる、という感じです。ファンという存在がいなかったら、すぐにやめているかもしれません。

――今後YouTube以外でやりたいことや展望はありますか?

うーん、何だろう。物書きとかですかね。構成作家の高須さんやオークラさんとか、ああいう有名人の隣にいる人がすごく好きなんです。なので、SUSURUをもっと有名にすることとか、もう1つの『おませちゃんブラザーズ』のビックベイビー池田を有名にすることで、「めっちゃ面白い友達を持っている人」という風になりたいっていう願望はありますね。プラス、高須さんやオークラさんのように物を書けたらいいな、というのはあります。

――矢崎さんのお人柄的に「物書き」はとても似合いますね。ちなみに、トリプルファイヤーの吉田さんも大学の同じサークル出身だそうですね。

彼はうちのサークルの中でも飛び抜けて天才でしたね。僕はビックベイビー池田に、吉田さんみたいになって欲しいと思っているんです。現状は吉田さんの下位互換だから(笑)。

――最後に、告知情報があればお願いします。

『SUSURU TV.』と『おませちゃんブラザーズ』をよろしくお願いします、ということだけですね。

撮影/松木宏祐 編集協力/株式会社ロト(佐藤麻水)

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