––近年日本でもイングランド・プレミアリーグ(以下、プレミア)の人気が高まっている印象ですが、同リーグが持つ魅力とは一体何なのでしょう?
第一にプレミアに資金力があり、サッカー界の一流選手や監督・スタッフといった優秀な人材が集まってきている、ということが挙げられると思います。あとはイタリアも、スペインも、ドイツも、それぞれに深い歴史があり、応援の仕方などもさまざまですが、イングランドは『サッカーの母国』と言われていて。ライブ映像からも伝わる、その古き良き雰囲気と、現代サッカーとしての新しさ・スタイルが多くのファンに届いているのではないでしょうか。
––たしかに、スタジアムの雰囲気の良さはテレビの中継越しにも伝わります。
現地のスタジアムは、基本的に毎試合どこも満員なんですよ。昨シーズンのプレミアは、1試合平均で約4万人来場していて。スタジアムの雰囲気や周辺の環境も含めて、イングランドの人々の生活にすごく浸透しています。皆、週末の試合を楽しみに生きているというか。今だといわゆる「フーリガン」的な存在もまったくなく、すごくエキサイティングな空気を味わえる場所になっています。
––テレビのスポーツニュースにおける試合結果の伝え方なども、日本とは異なるそうですね。
テレビをつければいつでもサッカーのニュースが放映されていますし、新聞を開けば至るところに関連記事が載っています。特に試合後は、イギリスの公共放送・BBCで元イングランド代表のギャリー・リネカー氏がたっぷり90分かけて、お笑いやタレント要素もなく、試合を細かく解説してくれます。「きちんと試合内容を伝える」ということにフォーカスしてサッカーを取り上げる…そのあたりの文化は、日本と はちょっと違うかもしれませんね。