小泉純一郎首相の“電撃訪朝”からこの9月で20年。訪朝翌月の2002年10月には5人の拉致被害者が北朝鮮から帰国を果たした。しかし、まだ帰国していない被害者がいるにもかかわらず、この20年間、北朝鮮との交渉はまったく進展していない。
その状況に抗すべく『北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実』(集英社新書)を6月に上梓したジャーナリストの有田芳生氏が、ドキュメンタリー映画『沖縄スパイ戦史』の監督で、『証言 沖縄スパイ戦史』(集英社新書)で城山三郎賞など4賞を受賞した三上智恵氏と対談。
現在、自衛隊基地が次々に増設され「ここが再び戦場になるのでは」とおびえる沖縄の人々の気持ちや、拉致問題の解決には何が必要かを語り合った。
*本対談は2022年6月18日にジュンク堂書店那覇店で開催されたトークイベントをもとに構成したものです。
構成=稲垣收 写真=有田芳生事務所