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100万円が34年で3000万円に!? インフレ時代に100円からできる投資のススメ

集英社オンライン / 2022年8月15日 18時1分

【30代で知らなきゃアウトなお金の授業】欧米では9%の物価上昇。日本でも2%前後の物価上昇が起きている。アベノミクスが始まった2013年頃には「今後2%のインフレになると現金の価値が目減りするから投資をした方がいい」とよく言われていた。あれから10年が経ち、インフレ対策として投資が本当に必要になりつつある今、その基本をわかりやすく解説しよう。

100円で投資ができる時代

「投資をするには、たくさんのお金が必要」と思っている人も少なくないかもしれませんが、それは昔の話。今の時代はたった100円から投資信託という商品を利用することで世界中の株式に投資することが可能です。

投資信託とは、簡単に言うと「みんなでお金を出し合って投資をする」仕組みになっています。



例えば、トヨタを例に考えてみましょう。トヨタの株価は2,123円(2022年8月5日終値)です。意外と安いと思ったかもしれませんが、日本は株を1株ずつ買うのではなく単元(100株)単位で買うことが基本となっています。トヨタの場合、1単元(100株)購入するために約21万円(2,123円×100株)が必要となります。

たった1社でこれだけの資金が必要になるため、さらに他の会社にも投資しようとすると多くの資金が必要となります。しかし、仮にあなたの周りにトヨタの株を買いたい人が2,100人いたらどうでしょうか? 一人100円ほど出し合えば投資することができますね。そして運用してお金が増えたら山分け、損をしたら痛み分けをする。

これが「投資信託」の仕組みだと思ってください。

ネット証券などは100円という少額からでも投資信託を買うことができるようになっています。また何に投資しているかは投資信託によって異なりますが、実際の投資信託は何億円もの資金を集めており、その資金で1社だけではなく数百社、数千社に投資をしています。

つまり、僕たちは投資信託を利用することで毎月100円からでも世界中の株に投資することができるということですね。

手数料が低いインデックスファンドがオススメ

さきほど投資信託の仕組みをお話ししましたが、この投資信託には手数料がかかります。投資信託にかかる手数料は「購入手数料(買う時)」、「信託報酬(保有している間)」、「信託財産留保額(売る時)」の3つがあります。

しかし、ネット証券では購入手数料(買う時)がかからないことが一般的であり、信託財産留保額(売る時)が必要な投資信託も多くはないので、僕たちが気にするべきは信託報酬(保有している間)です。

最近では、この信託報酬が低い「インデックスファンド」という投資信託が人気です。反対に信託報酬が高い「アクティブファンド」という投資信託もあります。このアクティブファンドは「手数料は多くもらいますが、その分以上にいい成績を出しますよ」という投資信託です。

ですが、実際のところ多くのアクティブファンドはインデックスファンドよりも成績が悪いため、多くの著名投資家はインデックスファンドを推奨しています。

投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットも「インデックスファンドに定期的に投資すれば、“何もわかっていない”投資家でもプロの投資家以上の利益を上げることが実際に可能なのです」と言っています。

とはいえ、成績の良いアクティブファンドも存在しています。ただ、それをあなたが見つけられるかは別の問題ですので、その能力がないと思われるのであればインデックスファンドを選ぶ方が無難です。

アメリカの株式に投資すると34年で30倍!

では、実際にインデックスファンドに投資をするとどれくらいお金が増えたのかを見ていきましょう。インデックスファンドと一言に言っても、いろいろな種類があります。

「index」とは日本語で指標や指数という意味で、インデックスファンドは特定の指数に連動することを目的にした投資信託です。難しく考える必要はなく、例えば日経平均株価という指数と連動することを目的としたインデックスファンドがあれば、それを買えばほぼ日経平均株価と同じリターンが得られると思ってください。

同様にアメリカだとS&P500という指数があり、それと連動するインデックスファンドも販売されています。ちなみに日本で一番人気のあるインデックスファンドであるeMAXIS Slim米国株式もこのS&P500と連動することを目的にした投資信託です。

アメリカ株が人気な理由は圧倒的な過去のリターンにあります。S&P500の配当込みのデータを見ると1987年12月から2021年12月で約30倍になっており、1987年12月に100万円投資していれば、3000万円になっていることになります。(投資信託を利用すると手数料がかかるので、実際にはもう少しリターンは下がります)

このように過去の素晴らしいリターン、そして今後もそれが続くと思う人が多く、アメリカ株が人気です。一方、米国だけに投資せずに全世界に投資した方がいいという意見もあります。ちなみに僕も全世界派で、投資しているのは全世界の株式に投資する投資信託です。

リターンで見れば、過去30年で9〜10倍とアメリカにこそ見劣りはしますが、繁栄し続ける国が過去存在しなかったように、アメリカが特別であり続けるかどうかはわかりません。かつてはオランダ帝国のギルダーが基軸通貨でしたが、それはポンドとなり、今はドルです。

このように世界は変化し続けると思う人は全世界派に多いです。また全世界と言っても当然アメリカも含まれているので、全世界の投資信託を保有することでアメリカの成長も享受できます。

あなたがアメリカ一点主義か全世界派かはさておき、大切なことはたった100円からでもこのような投資ができる時代だということです。

株式はリーマンショックのような暴落が起きると1年で資産価値が半分になるような資産ですので、自分のリスク許容度に応じてどれくらい投資するかどうかは考える必要はありますが、少額からだと始めやすいと思います。

もし将来の老後資金に対して不安を持っているなら、まずは少額から投資信託を始めてみるのがいいのではないでしょうか。

文/井上ヨウスケ

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