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転倒や心拍状態のチェックに、ストレス対策まで… 至れり尽くせりのApple Watchのヘルスケア機能

集英社オンライン / 2022年8月23日 13時1分

Apple Watchには数多くのヘルスケア機能が搭載されているが、詳しく知らないまま身につけている人も多いのではないだろうか。どのような機能があるのかを知っておくことで、命の危機から脱したり、健康状態の変化に素早く気づいたりできるかもしれない。すべてのヘルスケア機能をチェックするのは大変だとしても、重要なポイントだけでも押さえてみてはいかがだろうか。

Apple Watchが命の危機を救ってくれる

「Apple Watchが人々の命を救った」といった内容のニュースが、幾度となくメディアで取り上げられてきた。実際、Apple Watchには装着者の緊急事態を救うための機能がいくつも搭載されているが、確実な安心を得るには、それらの機能の使い方を正しく把握しておく必要があるだろう。



まず覚えておきたいのは、「緊急SOS」の機能だ。Apple Watchのサイドボタンを長押しすると「緊急SOS」という項目が表示され、それを選ぶと緊急通報ができるというものだ。日本では、「警察」「海上保安庁」「火事、救急車、救助」の3つの選択肢が表示される。急に体調が悪くなったときにこの機能を使って救急車を呼べば、ユーザの位置情報も同時に送られるため迅速な対応が期待できる。

サイドボタンを長押しすると「緊急SOS」が現れ、それを横にスライドすると3つの選択肢が表示される

さらに、Apple Watch SEや Apple Watch Series 4以降なら「転倒検出」機能も利用できる。ユーザが激しい転倒をした場合、画面に「ひどく転倒されたようです」というメッセージが表示され、そこから緊急SOSをかけられる(問題ないときはキャンセルが可能)。この時点で反応がない場合、Apple Watchは1分後に緊急通報を行う。つまり、意識を失うような緊急事態に陥っても、自動的に救急車を呼んでくれるのだ。

ただし、転倒検出を利用するには、「設定」で転倒検出をオンにしておく必要がある。自分のApple Watchの設定がどうなっているか、念のため確認しておこう。

「一般」の中にある「SOS」項目から「転倒検出」をオンにしておこう

事前準備という観点では、「メディカルID」の設定も重要だ。メディカルIDとは、自分の血液型や既往歴、アレルギーといった医療情報を記録したものだ。緊急時に本人の意識がなくても、救急隊がApple WatchでメディカルIDを表示させることで適切な処置が行えるようになる。

また、メディカルIDには「緊急連絡先」を登録しておける。Apple Watchのユーザが緊急SOSを発信すると、緊急連絡先にもメッセージが飛び、ユーザの位置情報が示される。メディカルIDの内容は、Apple Watchの「設定」→「ヘルスケア」→「メディカルID」から編集できるが、iPhoneの「ヘルスケア」アプリ上で編集したほうが操作しやすいだろう。万が一に備え、忘れずに登録しておこう。

サイドボタンの長押しで表示される「メディカルID」から情報を確認できる。あらかじめ設定しておくことが肝心だ

心拍の状態や血中酸素濃度を測定

Apple Watchは、日々の健康を見守る機能も充実している。

例えば標準搭載の「心電図」アプリを使えば、高い心拍数や不整脈がないかをチェックできる。特に不整脈の一種である「心房細動」を検知できることは重要なポイントだ。心房細動は、放置すると脳梗塞など深刻な健康リスクにもつながる症状。健康診断だけでは症状が見つからないこともあるが、日常的に装着しているデバイスでいつでも計測できるのは頼もしい(心電図アプリを利用できるのはApple Watch Series 4以降)。

また、Apple Watchは、ユーザが「心電図」アプリを使ったタイミング以外にも、都度ユーザの心拍を測定して異常があったときに通知することができる。通知を利用するにはあらかじめ設定が必要なので、忘れずに設定しておこう。

「心電図」アプリでは、不整脈の一種である心房細動を検出することが可能だ

さらに、Apple Watch Series 6以降では、血中酸素濃度の測定も可能。肺へのダメージによって血液内の酸素濃度が低下することから、血中酸素濃度は新型コロナウイルスの病状判断の目安に用いられることがある。それ以外にも、血中酸素濃度は睡眠時無呼吸症候群の重症度判定に使われることがあるなど、健康状態を知る上で見逃せない指標の一つになっている。

心拍と同様、Apple Watchは血中酸素濃度もバックグラウンドで測定し、異常があったときに通知することができる。Apple Watchだけで専門的な診断を下すことは不可能だが、これらの機能を使って気になる結果が出たときは、見過ごさずに医療機関へ相談しよう。

「血中酸素ウェルネス」アプリでは、15秒程度で血中酸素濃度の測定が可能

アクティビティとマインドフルネスで健康維持

健康を維持するには、適度な運動を続けることが効果的。そこで大いに役立つのが、Apple Watchの「アクティビティ」アプリだ。アクティビティでは、1日の運動量が3つのリングで示される。青色の「スタンド」リングは、1分以上立ち上がった回数。緑色の「エクササイズ」リングは、早歩き以上の運動をした時間。そして赤色の「ムーブ」は、運動による消費カロリーとなっている。

アクティビティでは、腕の動きと加速度センサーを頼りに運動量を計測する。Apple Watchには運動を記録するための「ワークアウト」アプリがあるが、「ワークアウト」アプリを起動しなくてもアクティビティの計測は行われる。ただし、ベビーカーを押しながら散歩するなど両手が塞がっているときは、ワークアウトを起動することで運動量をより正確に加算することができる。

アクティビティのゴール設定は、いつでも変更が可能だ。リングを閉じられない日が何日も続くようなら、ゴール設定を見直したほうがいいだろう。そもそもアクティビティは運動を意識する「きっかけづくり」であり、達成できない状況が当たり前になってしまっては意味がない。目標を下げても誰にも咎められることはないので、少し頑張れば達成できる程度のゴール設定を行うのがオススメだ。

達成するとにぎやかなアニメーションで祝福してくれるほか、継続的に目標を達成すると「バッジ」というご褒美ももらえる。毎日3つのリングを閉じられるように意識して生活してみよう。

「アクティビティ」を起動して下にスクロールをしていくと「ゴールを変更」ボタンがある。自分が達成できそうなゴールに調整しよう

もう一つ。心身の健康を維持する機能として「マインドフルネス」アプリにも注目したい。マインドフルネスは、主に「心」の健康維持に役立てられるアプリで、「リフレクト」と「呼吸」という2つのモードがある。

1つ目の「リフレクト」は、自分の考えや行動を顧みる機会を得るためのモードだ。例えば「感謝したことのある誰かを思い出して、ありがたく感じた理由を考えてください」といった内容の「問い」が投げかけられる。こうした問いをきっかけに、1分間自分の内面を見つめ直す機会を得る。問いの内容は起動するたびに変わる。

2つ目の「呼吸」は、深呼吸をすることで心を落ち着かせたり、集中力を高めたりすることができる。忙しさに追われているときでも、このモードで1分間の深呼吸をするだけで、意外なほど頭がスッキリすることがある。「考えることが山積みでモヤモヤする」というときなど、一度試してみてはいかがだろうか。

「マインドフルネス」アプリの中には、「リフレクト」(左)と「呼吸」(右)という2つのモードがある

Apple Watchは、ここで取り上げたもののほかにも数多くのヘルスケア関連機能を備えている。Apple Watchで測定した健康データはiPhoneの「ヘルスケア」アプリに結果が蓄積されていき、iPhoneと組み合わせることで自分の健康状態の変化を時系列で把握できるようになる。さらに、iPhoneのヘルスケアには、他者と情報を共有する機能も存在する。高齢の家族や配偶者、あるいは子供たちの健康の変化を察知できるというわけだ。

Appleが提供するヘルスケア機能を積極的に活用していくと、生命を左右するような万が一の事態にも備えられるうえ、日頃の健康に対する意識も無理なく高まっていく。せっかくApple WatchやiPhoneを使っているなら、Appleのヘルスケア機能について少しずつ関心を深めていってはいかがだろうか。


文・写真/小平淳一

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