「ひろゆき」とは、1999年に開設された日本最大級の匿名掲示板の創設者であり、現在は英語圏で最大規模の匿名掲示板の管理人でもある西村博之氏の愛称です。「それってあなたの感想ですよね」などの発言で「論破王」としてYouTubeからテレビまで幅広いメディアで人気を集めています。
そんなひろゆきが今年、2ヵ月連続で対談本を刊行しました。1冊目は、元日本マイクロソフト社長の成毛眞との共著『考えて生きる 合理性と好奇心を併せもつ』(集英社)。
もう1冊が、実業家・経済学者であり、かつて小泉内閣の経済財政政策担当大臣などを歴任した竹中平蔵との『ひろゆきと考える 竹中平蔵はなぜ嫌われるのか』(集英社)です。
ひろゆきという存在は、人をくったような態度でメディアを賑わせ、賛否両論を巻き起こすことで知られています。しかし、このふたつの対談本を読むと、その飄々とした顔の裏側に「社会の仕組みを変えたい」と考えている側面があることがうかがえます。