やっと見つけた、穏やかに生きられる場所。しかしそこは、想像以上に濃い人間の情と業が渦巻く土地で――。
亡き父の故郷に移り住んだミステリ作家が地元消防団の一員となり、次々と起こる事件に巻き込まれていく『ハヤブサ消防団』。池井戸作品初の“田園”ミステリであるこの作品を読み解く上で鍵となるのが、主人公をはじめ主要登場人物が所属し活動する消防団の存在だ。
町を災害から守るため、住民自らが参加し運営する組織の実像とは? 知られざるその活動についてご教授願おうと、消防庁長官室を表敬訪問! 読めばあなたも消防団に入りたくなる、かも。
構成=大谷道子/撮影=大槻志穂