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初心者〜上級者向けまで。BL好き声優・葉山翔太オススメの商業BLコミックス5選

集英社オンライン / 2022年9月4日 15時1分

『美男高校地球防衛部HAPPY KISS!』(道後一六役)や『ヒプノシスマイク』(波羅夷空却役)など数々の作品に出演する声優・葉山翔太。Twitterや配信番組『葉山翔太Official Channel 喫茶あまた』でBLへの愛を惜しみなく発信している葉山が、オススメの商業BLコミックス5作品を選りすぐり。BL初心者〜上級者まで楽しめる極上ラインナップをお届けする。

「声優の葉山翔太です! 今回は、僕が学生時代からずっと読んでいるお気に入りの作品や最近読んでハマった作品など、お気に入りの5作品をご紹介していきます。趣味趣向を包み隠さずお話しているので、ぜひ気になってもらえたら、そして読んでもらえたら嬉しいです」


青春のバイブル『僕らの三ツ巴戦争』

男子高校生の三角関係を描いた『僕らの三ツ巴戦争』(SHOOWA / 秋水社ORIGINAL)

はじめに紹介するのはSHOOWA先生の『僕らの三ツ巴戦争』です。当時、ドラマ化・映画化もされた小説『ぼくらの七日間戦争』で描かれた青春の輝きがとても好きで、「タイトルが似ている!」という理由から興味を持って読み始めたらまあおもしろかった!

高校生の主人公・(御膳)タカヒコの好きな男の子を狙っている同級生・相沢(泰司)と、タカヒコの親友・(遠藤)真義との“三つ巴”を描いた作品なのですが、タイプの違うイケメンが登場するんですよ。イケメンキャラクターとカワイイキャラクターの描き分けが素晴らしい! 僕は相沢の三白眼なのにイケメンな顔立ち、Sっ気のある悪魔のような表情がたまらなく好きでした。

『僕らの三ツ巴戦争』p.5 意地の悪い表情をする相沢

また、鉛筆のようなタッチの線画が、男子高校生のノープランな空気感をより漂わせていていいなと思っています。男子高校生ならではの「今を楽しんでいる姿」が描かれていて、そんな自由気ままな学校生活にちょっと憧れも抱いていました(笑)。

『僕らの三ツ巴戦争』p.11 同級生4人で温泉旅行に行くシーン

『僕らの三ツ巴戦争』がキッカケでSHOOWA先生の『イベリコ豚と恋と椿。』にもハマって読んでいました。こちらも男子高校生たちのお話だったのですが、楽しさの中に3年間という尊い時間のふとした寂しさが描かれているのが本当に魅力的で。だからこそ、学生BL作品はキラキラして見えるんですよね。学生生活のきらめきをSHOOWA先生から分けてもらっていた気がします。

たくさんのときめきを摂取できる『ショタおに』

小学生と高校生のほのぼのラブコメ『ショタおに』(中山幸 / スクウェア・エニックス)

続いて紹介するのは中山幸先生の『ショタおに』です。一般誌で連載されてきた中山先生が「まさかBLを描くとは!」と驚き、中山先生特有のかわいらしい絵柄に惹かれて、試し読みをしてみたところ、いつの間にか買っていた作品です(笑)。

小学生の(沢代)椿くんと幼なじみで高校生の悠兄(清水悠)の優しい日常が描かれていて、1話4~8ページくらいの短いお話がぎゅっと詰め込まれています。1話ごとにときめきポイントがあるので、読んでいておトク感があるんですよね。

小学生と高校生との体格差がかわいくて! 悠兄に抱っこされている時の椿くん視点のコマ、椿くんが見上げてきた時の悠兄視点のコマにとにかく癒されます。普段はイケメン彼氏面をしている椿くんだけど、年齢や身長、高校生と小学生との考え方の差など、子どもの瞬間が垣間見えると心がキュッと掴まれます。

『ショタおに』1巻 p.86 悠兄視点の椿(右)と椿視点の悠兄(左)©Miyuki Nakayama/SQUARE ENIX

中でも椿くんと悠兄が夏祭りに行くお話が大好き。2人で夏祭りを楽しんでいる時に悠兄の同級生・安西さんに遭遇して、椿くんは少しモヤっとしてしまう。でも安西さんは悠兄が椿くんを大切にしていると察して、ふたりの関係を進めてくれる、物語には欠かせない存在なんですよ。そういうキャラクターは好きになっちゃいますよね(笑)。登場人物がみんないい人なので安心して読める。ハッピーな気持ちを味わいたい人、BL初心者の方にはぜひ推したい1冊です。

『ショタおに』1巻 p.51 夏祭りで悠兄の同級生・安西さんに遭遇して不安になる椿 ©Miyuki Nakayama/SQUARE ENIX

そこはかとない色気を感じる『たゆたう琥珀』

デザイン事務所に勤める先輩後輩のオフィスBL『たゆたう琥珀』(カジス / 海王社)

3作目は、Twitterのプロモーションで出会ったカジス先生の商業デビューコミックス『たゆたう琥珀』です。絵柄と手や首筋の描き方から醸し出される色気に惹かれて買ったのですが、本当に表現が素晴らしかった……!

デザイン事務所に入社したゲイの主人公・的井(晋太郎)くんとノンケの先輩・中野(桔平)さんが両想いになるまでのオフィスラブストーリーです。最近は社会現象になっているオフィスBLドラマが多いですが、『たゆたう琥珀』も多くの人がハマりやすい内容だと思っています。

カジス先生はシンプルな絵柄の中に色気を閉じ込めるのがとにかくお上手なんですよ。キャラクターの目線、手の置き方、後姿……口元や目元だけしか描いていないコマなど、すべてに意味を感じてしまう。

中でも先輩が電話を受けているシーンが印象に残っています。表情が描かれているコマのあと、後姿のコマが描かれているのですが、「今こういう感じで口元が動いているんだろうな」と表情が想像できる。そんな表現が詰め込まれているので、深く考えずとも思考が誘導されていく作品です。

『たゆたう琥珀』p.100-101 的井が倒れて電話をかけてきた際に心配する先輩・中野

ストーリー重視なため、BL作品には珍しく性描写がないのも良くて。直接的な描写がなくても、首筋の表現や相手の耳を触る動作だけで、そこはかとない色気を感じる。そこで十分キュンを味わえるんですよ。お話も素敵で登場人物も魅力的。「性描写が苦手だけどBLは好き」という方にもオススメです。

『たゆたう琥珀』p.152 的井の耳を触る中野

アホエロの宝庫『ポジ』

アホエロ短編集『ポジ』(左)とダウナー系短編集『ネガ』(右、はらだ / 竹書房)

最後に僕が大好きな作家さんの1人・はらだ先生の作品から2作品『ポジ』と『ネガ』をご紹介します。『ポジ』はコミカルなお話、『ネガ』はシリアスなお話が詰まった短編集です。まずは『ポジ』の好きなポイントからお話ししていきます!

表題作「メシアシリーズ」は、はらだ先生のデビューコミックス『偏愛』に掲載されている「メシアの厄日」の続きのお話なのですが、主人公で元タチ専(攻め専門)の自称メシアが攻めに騙されてネコ(受け)になるというとにかくアホエロなお話です(笑)。メシアの出で立ちだけで十分アホさが伝わってくるのが素晴らしい! はらだ先生の描く攻めのゲス顔も大好きです。

『ポジ』p.5 「メシアシリーズ」メシアの登場シーン

『ポジ』の中で特にお気に入りなのが、表紙に描かれているキャラクターが登場する「宇宙のもずくシリーズ」。近未来が舞台の触手アホエロストーリーで、「はらだ先生って何でも描けるんだな!」と驚かされた作品です(笑)。

ただエロいだけの触手モノではなく、物語もしっかりあって登場人物の博士と助手のキャラクター性や2人の関係性もしっかり描かれている。はらだ先生の世界観をじっくり感じられる贅沢な触手モノなので、触手が大丈夫な方にはぜひ読んでいただきたい作品です!

『ポジ』p.72 「宇宙のもずくシリーズ」主人公の博士と助手

1冊でお腹いっぱいになれる『ネガ』

そして、『ネガ』はこれまたはらだ先生節が「これでもか!」と詰め込まれています。人間の仄暗い部分を拡散せず、登場人物たちを取り巻く狭い世界の中で完結させていく流れ。先生の描く感情の波に「なんだこれ〜! つらいけど楽しい~!」と身を委ねて楽しんでいます(笑)

表題作の「後悔の海」「スイメンカ」は幼馴染同士の三角関係を描いたお話なのですが、とにかくショッキングな終わり方で……。「こういう話が続くのかな……?」と若干不安になる、良い意味でスタートにふさわしくないようなお話です(笑)。

『ネガ』p.11「後悔の海」中学時代に男の友人を振ったところから物語が始まる

そんな衝撃のスタートの次に来るのは表紙のキャラクターが登場する「ピアスホール」。一見清楚で大人しそうなのに体中にピアスを付けている主人公(受け)と、モブっぽい地味だけどガタイのいいマッサージ店勤務の攻めが共依存という闇に堕ちていくお話で、いい感じに狂っている……。攻めと受けの体格差、攻めの男らしい腕の太さや血管、清楚な受けのうなじピアスにキュンとしてしまいます。ある意味ハッピーエンドでもあるこのお話は、『ネガ』の中で一番好きです(笑)。

『ネガ』p.57「ピアスホール」マッサージ店に通う清楚でミステリアスな男性とマッサージ店店員の歪んだ愛

また、コミックス最後に掲載されているBLなのに女の子が主人公のお話『わたしたちはバイプレイヤー』もおもしろい! 主人公の姫海さん(女)が同級生の脇川くん(攻め)と頭ごっつんこで人格が入れ替わったことがキッカケで、脇川くんの恋愛事情を知ってしまうというクレイジーなお話です(笑)。「最後にこのお話を持ってくるんですね!」と思わされるようなオチなのもまた良い。BL初心者にオススメはしづらいけど、1冊でお腹いっぱいになるくらい満足感がハンパないので、僕と同じような「BLなら何でも来い!」という方にはとてもオススメです!

取材・文/阿部裕華
撮影/小川遼

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