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『スター・ウォーズ』で書いた原稿は百万字!? 公開初日のハリウッドで遭遇したスターとは…

集英社オンライン / 2022年9月13日 12時1分

SFや偏愛監督を語らせたら業界イチ。熱のこもった大容量原稿が得意な渡辺さん。特に『スター・ウォーズ』エピソード1~3の新3部作については取材もコレクションもハンパなく熱くなった。そんな彼女が、公開初日に駆けつけたハリウッドの映画館には、あのスターも!

ティム・バートン監督について1万字!?

先日、ブラッド・ピットについての原稿を依頼され、書かせてもらった映画ライターの渡辺麻紀です。

こういう海外スターの魅力について書いたのはとても久しぶりで、考えてみれば、そういうネタで2000字以上もの原稿を書く機会はあまりないのでは? もしかしたら邦画の人気者やアイドルではあることなのかもしれないが、洋画のスターはどうなんだろうか。



世間がどうなっているのかはわからないが、少なくともわたしは、その原稿を書きながら「ああ、本当に『ロードショー』が復活したんだなあ」ということを改めて実感してしまった。
映画ファン的にも映画ライター的にも大変喜ばしいことだ。

さて、かつての「ロードショー」の思い出である。最初に書いた原稿は? 残念ながら憶えていないのだが、何度も書かせたもらったものは憶えている。“A to Z”。人物や作品の全容を、AからZまでの27項目に分類して書くという、大変おたく心をくすぐるフォーマットだ。
このフォーマットで最初に書いたのは(おそらく)『X-ファイル』(1993~2002)シリーズだったと思う。声をかけてもらった当初は「そんなTVシリーズがあるんだ」程度の軽いノリだったのだが、数話見るうちに夢中になり、この仕事をわたしに振ってくれた当時の担当編集Iさんには感謝しぱなっし。毎号、さまざまな切り口でエピソードを紹介していたように記憶しているが、シリーズもかなり進んだときにわたしのほうから提案したのが“A to Z”だったと思う。

UFOなど超常現象がらみの事件に立ち向かう捜査官を描いて、世界中で大ヒット、映画にもなった『X-ファイル』。モルダー(デヴィッド・ドゥカヴニー/左)とスカリー(ジリアン・アンダーソン)も人気に
SNAP Photo/amanaimages

当時はまだインターネットの黎明期(だったと思う)。今のようにお手軽にGoogleサーチしてネタを手に入れることは不可能で、それまでに購入していた雑誌や単行本を駆使してネタを探したのを憶えている。わたしが敬愛するモデルアニメーター、レイ・ハリーハウゼンも“R”か“H”に入れたんじゃないだろうか。実のところ、そういうマニアックなネタについても書きたかったので提案したとも言えるのだが。

この仕事は大変だった。なぜなら資料を調べつつビデオを何度も見なおし、1万字くらい書かなきゃいけないから。が、それでもめちゃくちゃ楽しくて、その後もさまざまな監督やクリエーターに関してのAto Zを書かせてもらった。スティーヴン・キング、リドリー・スコット、そしてティム・バートン。バートンは文字数が少なくて不完全燃焼に終わったようと思うが、それでも大いに楽しんだ。
わたしは、映画を見るときも、そういうディテールに目を向けること、ディテールを楽しむ傾向が強く、その性格を活かす仕事をやらせてもらえたという印象だった。

A to Zの一例。ティム・バートン監督に関するディテールが渡辺さんの愛とこだわりたっぷりにびっしりと書き込まれている
©ロードショー2004年7月号/集英社

見た買った愛した『スター・ウォーズ』

その流れで、1999年に『スター・ウォーズ』新3部作が始まってからは、新作が公開されるたびに大特集をやることになった。映画のオープニングからエンディングまで、ディテールにこだわっての解説をときには数十ぺージにわたって書く。たとえば「いやな予感がする」という『スター・ウォーズ』シリーズではお馴染みのセリフを誰が、どんなシチュエーションで口にするのかをすべてのエピソードからピックアップする。そんなことをずっと、3部作続けてやらせてもらったのだ。いうまでもなく、これもとても楽しい作業だった。

ちなみに、新シリーズの1作目『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』公開のときは、誰よりも早く見るべく、数人の友人たちとロサンゼルスに行き、SWファンにとっては聖地でもあるあのグローマンズ・チャイニーズ・シアターの列に並んで公開のカウントダウンを味わった。面白かったのは、映画業界の知人や各雑誌の映画担当がたくさん来ていたこと。彼らとの遭遇率は東京にいるときより明らかに高かった。そのなかには「ロードショー」編集部のS女史もいて、初期のアカデミー賞会場になっていたルーズベルトホテルでお茶したことも楽しい思い出だ。
また、初日の列に並ぶ『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの“フロド”ことイライジャ・ウッドと、“サム”ことショーン・アスティンに遭遇したことも。普通に並んでいたので、一緒に写真を撮らせてもらったのだが、その写真、どこにいっちゃったんだろう。

『エピソード2』公開時には「ロードショー」もイライジャに遭遇! 誌面に登場していただいた
©ロードショー2002年8月号/集英社

そういうときに購入した『SW』の関連書籍や雑誌をもとに、映画のディテールのお楽しみを書いていたわけだが、一緒に手に入れていたのは大量の映画グッズ。トイザらスや、マーク・ハミルの息子が勤めていたサンタモニカのおたくショップ、PUZZLE ZOOで、フィギュアやモデル等を買い込んでいたのが懐かしい。調べてみたら、このショップ、今でも健在のようだ。素晴らしい!

コロナ禍で思い切って断捨離を決行したとき、オビ=ワン・ケノービやクワイ=ガン・ジンの顔が印刷された紙コップや紙ナプキン、人前では絶対に着られないダサすぎるTシャツ等、何でこんなの買っちゃったんだろうというグッズが大量に発掘されて苦笑い。しばし当時の思い出に浸っていた。

『SW』新3部作は、新作公開のたびに、数号にわたって計数十ページの特集が組まれた
©ロードショー1999年8月号・2002年8月号・2005年7月号/集英社

考えてみれば、そうやってグッズを集めたいという気持ちにさせてくれる映画も少なくなったように思う。一番最近、購入したのは……『マンダロリアン』(Disney+で配信中のスピンオフ)のベビーヨーダのフィギュアかなあ。まあ、相も変わらず『SW』LOVEなんですけどね(笑)。

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