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睡眠は秋を制する者が1年を制す。睡眠のプロが教える5つの快眠アドバイス

集英社オンライン / 2022年9月10日 18時1分

秋は夏に溜まった疲れが出やすく、1年で最も気温・気圧が変動する季節。秋の夜長に快眠を手に入れる5つのポイントをスリープコーチの角谷リョウ氏が解説する。

秋の夜長を制する者は1年を制す!

おそらく多くの方が秋は最も日中過ごしやすく、夜も普通に快眠にできると思われていることでしょう。ところが実際には、1年で最も気温や気圧が変動する季節ですので、工夫しないとなかなか快眠できないのです。また夏は最も睡眠時間が少なく、クーラーをうまく使っても快眠できにくいので秋の間に夏の睡眠負債を完済しておかないといけません。

冬から年度末にかけて一般的なビジネスパーソンは、仕事もプライベートも忙しくなるので秋に快眠が得られるかどうかは非常に重要なことなのです。



今回は実際の睡眠指導で改善率の高い、秋に快眠できる5つのポイントを解説していきます。

① 布団を2種類使う

秋の夜は夏ほどではないですが暑くて寝苦しい日もあれば、少し寒いくらいの日もあったり、寝るときは暖かくても夜中や早朝はかなり寒いなど、寒暖差の対策が難しい日が多くあります。

夏と違ってほとんどの方は秋にエアコンで室温調整せず、布団をかけたりかけなかったりして調整するので十分な温度調整ができず、快眠できないことが多いようです。この場合、夏用の薄い掛け布団やタオルケットと冬用の羽毛布団の2種類を用意して寝るのが最も有効な対策法となります。

よくあるパターンが、寝る時には夏用布団をかけ、夜中に寒くなったら冬用の布団に変えるパターンです。布団をすぐ横に置いておけば、ほぼ無意識で起きた感覚もなく布団が入れ替わっていることが多いです。

さすがに足元に置いた別の布団を取ると、少し起きた感覚がありますが、布団をわざわざ出してくることを思えば、ほとんど睡眠に支障のないレベルです。秋も後半になればさすがに夏用の布団を使うことはありませんが、秋の前半・中盤には非常に有効な快眠対策です。

② 低気圧時の耳マッサージ

秋の平均気圧は高くもなく低くもなく快眠しやすい季節なのですが、日本では秋になると台風(熱帯低気圧)が何度かやってきます。

梅雨時期と違ってずっと低気圧というわけではありませんので、自分が住んでいる地域が低気圧地域になる時、または少し前に低気圧対策をすれば十分快眠を取ることが可能です。

自分の住んでいる地域が低気圧になるタイミングは一般的な天気予報でも分かるのですが、「頭痛―る」というアプリを使えば簡単にいつ・どれくらいの低気圧になるのか教えてくれます。ですからまず秋は低気圧情報に少し注意してみてください。そして低気圧が来る少し前に「くるくる耳マッサージ」を行なってください。

この「くるくる耳マッサージ」は耳を上下に5秒ずつ引っ張ったら、横に5秒引っ張り、その後5回耳を回すというとても簡単なマッサージです。(ネットで検索すればすぐに出てきます)

最近は5人に1人が「低気圧不調」を患っているといわれる中、効果があるとされるのがこの「くるくる耳マッサージ」です。実際に快眠指導の現場でも、低気圧だと睡眠不調になりがちな人にしていただくと効果を感じて寝やすくなる方が大半です。

このくるくる耳マッサージは天気痛ドクターの佐藤純先生が考案したものです。低気圧で不調になりやすい人は気圧のセンサーである耳の奥にある内耳周りの血流が悪いことが原因のことが多いので、耳周りのマッサージで血流を改善させようというのが狙いだそうです。

私はそこまで低気圧で不調を感じる方ではありませんが、やはり梅雨や台風時にはこのマッサージを行うと気分が改善される感じがします。

③ シャワーから入浴に早めに切り替える

夏は多くの人がシャワーだけで済ましたり、入浴しても短時間という方が多いでしょう。

そして、だんだん肌寒くなってくるとシャワーから入浴に切り替える方が多いのですが、夏は睡眠時間が1年で最も短く、活動的に過ごすシーズンだったので、秋になったら一気にリラックスモードで快眠していただきたい。そのためには入浴することで心身ともに疲労がシャワーより取れることが分かっていますし、また入浴の方が睡眠の質も上がりますので、入浴→快眠で早めに睡眠負債を返済することをお勧めします。

④ 秋の夜長は「読書」がベスト

ここまでは秋は体調を万全にして夏の睡眠負債を早く解消する話ばかりしてきました。とはいえせっかくの秋の夜長ですので、この時期にしかできないおすすめの過ごし方を紹介します。

私は今まで5万人以上の睡眠改善をサポートしてきているのですが、夜にどんな習慣を行うと睡眠の質やスコアが上がるのかをアンケートやヒアリングしています。もちろん答えは人それぞれですが、その中でもビジネスパーソンで最も多い答えの1つが「読書」です。

読書にリラックス効果があることは有名ですが、実際に海外(特にイギリス)ではうつの治療法として読書療法(ビブリオセラピー)といわれるほどの効果があります。興奮してしまうサスペンス小説や、仕事モードになってしまうビジネス書はリラックス効果が低いので、出来るだけリラックスして読める漫画や恋愛系、日常系フィクションが最も快眠効果が高いようです。

⑤ パジャマで寝る

実は夏はパジャマにこだわらず、どんな服装で寝ても布団さえ掛けていれば睡眠スコアにあまり差は出ません。しかし秋からはパジャマかそれ以外かで睡眠の質にかなり差が出ます。

スウェットやジャージというものはどうしても素材が寝る用に作られていないので、睡眠時の発汗ケアに最適ではありません。また手首、足首が少し締まっていることもありリラックス度合いもパジャマと比べるとかなり落ちます。睡眠時の心拍数もパジャマの時と比べてパジャマ以外だと5〜10回くらい1分間心拍数が増える方が多いです。

ぜひ秋からはパジャマで寝ることをお勧めいたします。



基本的に秋は気候が良いので上記の5つのポイントさえおさえれば、快眠ができて夏の睡眠負債を返済し、秋の夜長も満喫することが可能です。皆さんが秋を快眠で過ごし、冬に万全の体調で挑めることを心から願っております。

文/角谷リョウ

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