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神社に「行く」ではなく「あがる」。神社ソムリエが伝授する最速で開運する参拝のお作法

集英社オンライン / 2022年9月14日 14時1分

鳥居の前で一礼する、参道の真ん中は歩かないなど、神社参拝にはさまざまな作法があると言われているが、「守らないとご利益がない」ものなのだろうか。全国10,000社以上を参拝し、神社のご利益から雑学まで豊富な知識をもつ神社ソムリエの佐々木優太さんに、開運につながる神社での作法を伺った。

神社で「これをしなければいけない」という決まりはない

神社で参拝するときに、「作法を守ればご利益がある」「守らないとバチが当たる」と思っている方も多いのではないでしょうか。

世界の多くの宗教では、神様と契約を結び、その約束を守らなければならないとされています。いわゆる神様と聞くと、そのイメージで決まりを守るか守らないかが大事だと考えがちですが、日本の神社は、神様と契約を結ぶ必要はなく、「これをしなければいけない」という決まりはありません。



日本の神社にいる神様にとって大事なのは、「きれいか、そうではないか」。決まりを守るからいい、守らないから悪いというように「いい悪い」では判断せず、「やらないからご利益をあげない」なんてことはないのです。

ちなみに、神職の方が境内を清掃している光景をよく見かけると思いますが、境内をきれいに保つことこそ、神職の方にとって最も大事なおつとめと言えるほど。参拝前に手水舎で手と口を洗うのも、心身を清めてきれいにするという行いです。

神社には、いかにも信心深そうな方も訪れますし、スリッパ履きでふらっと寄ってみたなんて感じの方もいらっしゃいます。けっこう不思議な光景だとも思うのですが、神社は、地域のコミュニティセンターとしての役割を果たしてきたパブリックスペースでもあります。誰でも自由に入れる場所で、どう参拝するかは、それぞれのモラルに任されているのです。

神社参拝の作法は、そうしたなかで人々が自発的に行い、マナーとして広まったもの。「神様に礼を尽くしたい」という気持ちのあらわれなのです。

神社参拝は「心のジム」。普段の生活にも活かしてさらに運気アップ

さきほど、神社の神様は作法を守らなくてもご利益をくれないわけではないと言いましたが、ご利益にあやかれるか否かは、鳥居の前で一礼するかどうかひとつで変わると言っても過言ではありません。というのも、基本的に神様というのは、「拝めば拝むほどその力を強くしていく」ものだからです。

手水舎で手や口をきれいにして心身を清める、鳥居の前で一礼する、参道の真ん中を歩かないなどの作法は、神様として認めていますと示す行い。人が敬うことによって神様は力を得て、格が上がると考えられています。そして人は、そうして力を強くした神様の恩恵を受けることで、元気に過ごせます。

神様は、盛り上げてなんぼ。どんどん盛り上げて気分を良くしていただければ、それだけ、こちらの運も上がっていくのです。

目に見えない神様にどう接すればいいか。それはなにか難しいことのように感じるかもしれませんが、実は簡単です。
例えば、誰かにお金を借りたいというときに、いきなりその人の家にずかずかと入っていって「お金貸して〜」と言うより、まず玄関で一礼をして、「○○からやってきた○○と申しますが、実はこういうわけでお金に困っていまして、どうか……」などと言うほうが、うまく借りられますよね。

神様といっても、礼の尽くし方は同じです。神社での作法に迷うという方もよくいるのですが、迷ったときは、いちばん尊敬する方や大事な人に接するときにどうするかと考えて行動するといいと思います。そうすれば間違いないでしょうし、もしそこで間違ったふるまいがあったとしても、心がこもっていれば、その尊敬している方も、神様も、気分を悪くすることはないでしょう。

またひとつ、運を良くするための大事なポイントがあります。それは、神社での作法というものは、神社以外のところでもやることでようやく発揮されるということです。

大事な商談がある朝、神社に行き、丁寧な作法で参拝してきた。でもその後、営業先に「おぃ〜っす」なんて入っていくようでは、まったく意味はありません。

周りの人は、なんとなく無意識にではありますが、誰がどんなことをしているか、きちんと見ているものです。鳥居の前で一礼したのと同じように、会議室に通されたときなどに、入り口で軽く頭を下げる。すると、その場の空気が変わることでしょう。氣が変わり、それで仕事がうまくいったら、それこそがご利益です。

神社は、「心のジム」。心の伴った行動は、必ず良い運となって返ってきます。それを習慣づけるためにも、神社をどんどん訪れてほしいと思います。

神社ソムリエおすすめの開運アクション

参道の真ん中は「正中」と言い、その正中を避けて通ったほうがいいというのを聞いたことがあると思いますが、僕は、正中を横切るときにも一礼をするよう心がけています。

例えば、仕事中にトイレに行きたくなって先輩の前を横切らなければいけないというときに、黙って横切らず、軽く一礼したり、「失礼します」などと言ったりしますよね。先輩を前にしたときと同じように、神社では、目の前に神様がいらっしゃると考えて行動するというのも、開運のためのひとつのアクションです。

また、実際に神社で参拝しているときに気づくのは、みなさん、参拝するまではとても丁寧だけど、手を合わせて拝んだ後にすぐ、ラフになっているということです。参拝が終わった途端、「うぃ〜っす。じゃ、何か食べに行こ」なんて去っていく、みたいな。さっきまではなんだったのっていう(笑)。

もちろん、ラフになるのがいけないというわけではありませんが、参拝を終えた後も、ただの帰り道ではなく、そこから次へとはじまっていく「行き道」=「幸道」である。そう考えながら神社をあとにすることで、さらに運が開けていくと思います。

手を合わせた後に、いちど振り返って、神社からの景色を自分も楽しむこともおすすめです。神社は、往々にしていい場所、いい景色のところに建っています。そこで神様がいつも見ていらっしゃる景色にもあやかりがあり、それを眺めたり、写真に収めたりすることも、僕は開運につながるのではないかと思っています。

「行く」を「あがる」、「買う」を「受ける」と言い換える

神社に参拝するとき、みなさん「神社に行く」と言っていると思いますが、これをぜひ、「神社にあがる」と言い換えてほしいと思っています。

神社がたとえ自分と同じ目線の高さにあったとしても、神様のほうが上。「行く」と言うのがダメなわけではありませんが、先ほどもお伝えしたように、神社の神様は盛り上げてなんぼ。言葉を「あがる」と言い換えることは、運を最速、最短で一気に上げる開運テクニックのひとつです。

また、御朱印やお守りなどは、「買う」ではなく「受ける」と言うようにするといいでしょう。実は僕も、神社参拝をはじめた頃、御朱印やお守りは販売物だと思っていて、「買う」と言っていました。300円の御朱印に500円を出しておつりをもらおうとして神主さんに「おつりを出さないように」と言われ、何を言われているかわからず驚いたこともあるくらいです。

ですが、御朱印やお守りは売っているものではなく、「頒布」しているものだと知ったとき、次のことに気づきました。

御朱印やお守りなどは、神様からお分かちいただいているもので、それを、神様との仲を取り持ってくれる神主さんや巫女さんが代わりに渡してくれているもの。

イメージするなら、赤い羽根募金です。赤い羽根は、買うものではありません。募金をすることと赤い羽根をもらうことは直線ではつながっておらず、違うルートのやりとり。募金でおつりをくださいというのが変なように、神様におつりをくださいというのも、ちょっと違います。

ちなみに、神社でお渡しするお金はすべて「初穂料」と記されています。
お米作りは神様から教わったことであり、その年の最初に収穫したお米はまず神様に捧げていたそうです。これを「初穂」と言い、現在、神社に納めるお金のことを「初穂料」と呼んでいます。

お金は対価ではない。神社に支払っているのではなく、神様におさめているものなんだ。

それに気づき、御朱印を授かることを「買う」ではなく「受ける」と言うようになってから、僕自身、お金に対する考え方ががらりと変わり、運が上がって幸せになったと実感しています。
僕は幼少期の頃からずっとお金に苦労してきたせいもあり、お金にとても執着があったのですが、その執着がなくなりました。今では、誰かとご飯を食べに行ったときも、「払う」のではなく「おさめる」と思うようになり、この機会を受けられたことをありがたいと思うようになりました。

ひとこと言葉を変えるだけですが、それが開運へとつながります。みなさまもぜひ、「あがる」と「受ける」、この2つの開運ワードを使ってみてください。


構成/長谷川英子 写真/shutterstock

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