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櫻坂46 田村保乃が愛するハートフル小説5冊「ページをめくりながら何度も泣いてしまいました」

集英社オンライン / 2022年9月17日 12時1分

学生時代から読書好きだったという櫻坂46の田村保乃さん。前編ではミステリー小説5作品を選んでもらったが、後編では、ほっこり優しい気持ちになれるハートフル小説5作品を選んでもらった。「読書の秋」の本選びのご参考に。

櫻坂46・田村保乃さん「読書の秋」インタビュー後編

櫻坂46の田村保乃さん

小説の中の素敵な言葉がいい方向に導いてくれた

――子どもの頃からたくさんの本を読まれてきた田村さん。読書から得たものはありますか?

田村保乃(以下、同) いっぱいあります。本を通じてさまざまな言葉や考え方に出会い、「こういう考え方をしたら人生が楽しいよな」とか「こういうふうに人に接することができたらいいよな」と考えたり。現在の「田村保乃」ができたと言ったら大袈裟かもしれませんが、それまでの自分に足りなかったものをたくさん補ってもらったと思います。



特に学生時代は、まだ自分というものの基礎が固まってなくて、どういう人間になりたいか迷うことも多かったのですが、小説の中の素敵な言葉がいい方向に導いてくれたように感じています。

――ハートフル小説の魅力は?

忙しいときや、何かを頑張らなくてはならないときに読むと、心が安らぐところです。ただ単にほっこりするだけでなく、人生が楽しくなるような考え方など、何かしらの「気づき」があるのも魅力。学生時代は、重いテーマの作品や、ちょっと刺激のある作品ばかり読んでいましたが、大人になるにつれてハートフル小説を手に取ることが増えました。

読むだけでなく、書くことも大好き

――小説を書いてみたいと思ったことはありますか?

書いてみたいとは思いますが、とても書けないだろうな(笑)。実は子どもの頃に、物語を書こうとしてみたことがあったのですが、話をうまくつなげていくことができず。ミステリー小説とハートフル小説の両方好きなので、どちらが書きたいのかわからなくなってしまったんです。でも読むだけでなく、書くことも大好きです。毎日ではありませんが日記をつけていましたときもありましたし、現在は櫻坂46のブログや、アプリを通じてファンの方に配信するメッセージなどを楽しみながら書いています。

――文章を書くときに工夫していることはありますか?

特別、上手というわけではないですが、やはり書き出しはよく考えて書くようにしています。小説でも、最初の1文目、2文目が魅力的だと、作品世界に引き込まれてしまいますよね。昔は、いい書き出しを思いつくと、メモしていたこともありました。書き出しの他にも、文章の繋がりや改行、句読点の位置など、すごく考えて書いています。

――ちなみにミステリーやハートフル以外の好きなジャンルはありますか?

実は哲学系の本は小中学生の頃から好きでした。昔から「こんな人になりたい」「ああいう風になりたい」というのがあって、小学生のときにマザー・テレサさんが大好きで憧れていました。

――それでは、田村さんおすすめの「ハートフル小説5冊」を教えてください!

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(東野圭吾/角川文庫)

前編のミステリー5選でも2冊が挙がった東野圭吾作品から『ナミヤ雑貨店の奇蹟』。手紙を出すと、店主が人生相談に乗ってくれる「ナミヤ雑貨店」。さまざまな悩みを抱えた人からの手紙が届く店で、時空を超えた奇蹟が起こる。

田村 素敵な言葉がたくさん詰まった、大好きな作品です。おすすめのハートフル小説を聞かれたら、まずこの作品を挙げます。心温まるだけでなく、人生について考えさせられるような場面もあって、読み終えたときに本当にいい本だな、と感じました。ストーリー展開も絶妙で、ちょっと意外な結末に驚かされるはずです。

『木曜日にはココアを』(青山美智子/宝島社文庫)

青山美智子のデビュー作『木曜日にはココアを』。喫茶店で頼んだ一杯のココアに始まり、人々の何気ない日々の出来事がゆるやかに繋がっていく。東京とシドニーを舞台に描く12編の連作短編集だ。

田村 これは最近読んだ本です。人と人とが思いがけず繋がっていき、最後には一つの大きな円ができるような物語です。人っていいなって。描かれた全てが優しく温かくて、読んでいると自然と頬が緩みます。ちょっと落ち込んでいるとき、ほっこりした気持ちになりたいときに、ぜひ読んでほしいです。

『西の魔女が死んだ』(梨木香歩/新潮文庫)

『西の魔女が死んだ』は梨木香歩のデビュー作で、日本児童文学者協会新人賞、新美南吉児童文学賞などを受賞。中学校進学後、学校に行くのが苦痛になってしまった少女・まいが、「西の魔女」と呼ばれる田舎の祖母のもとで「魔女修行」を行うことになる。

田村 西の魔女こと、おばあちゃんの教えは、主人公のまいだけでなく私たちにとってもためになるものばかりだと思いました。わりと波がなくずっと温かく展開していく作品で、田舎へ行きたくなりました(笑)。忙しい日々を過ごす中で忘れかけていたことを思い出させてくれるような一冊です。映画化もされましたが、映像がとてもきれいで何度も観ています。

『ライオンのおやつ』(小川糸/ポプラ社)

大ベストセラー『食堂かたつむり』でデビューした小川糸の『ライオンのおやつ』。若くして余命宣告された雫は、瀬戸内海の島にあるホスピスで最後の日々を過ごすことを選ぶ。ホスピスには、毎週日曜日、入居者が思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があった。

田村 ページをめくりながら何度も泣いてしまいました。切ないストーリーではありますが、生きていることのありがたさや喜びも感じる作品。温かくもあり、切なくもあり……泣きました。いつ人生が終わってしまうかわからない中で、自分はどう生きていくべきなのか、考え直すきっかけになるかもしれません。

『凍りのくじら』(辻村深月/講談社ノベルス)

2012年、『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞を受賞した辻村深月の『凍りのくじら』。藤子・F・不二雄の作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子の前に、「写真を撮らせてほしい」という青年が現れて……。

田村 書店のポップを見て面白そうだなと思って手に取った作品です。辻村深月さんの『ドラえもん』愛が溢れています。ドラえもんの名言やエピソードがたくさん盛り込まれて、ドラえもんを読み返したくなってしまうかもしれません(笑)。ハートフル小説の括りに入れていいのかわからないですが、作品ににじみ出るドラえもんへの思いが、不思議と読む人を優しい気持ちにしてくれます。

文/渡辺鍋子 サムネイルデザイン/鈴木沙季

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