原発行政を冷徹に見つめ続けてきたジャーナリストの日野行介氏と、ロシア研究者の尾松亮氏は奇しくもこの8月、それぞれ『原発再稼働 葬られた過酷事故の教訓』(集英社新書)と『廃炉とは何か ―もう一つの核廃絶に向けて』(岩波ブックレット)という新著を発刊した。国民を欺いて一方的に進められる原発行政の本質と、それがもたらす被害についてこの二人が語り合った。
日野 尾松さんの本を読んで、私は自分の本を読んでいるかのような感覚になりました。長いコロナ禍の中で、月1回とか、多いときは週1回も一緒に走っていましたので、その間ずっと話しているというのもあって、何か書き方が似てきたかのように感じました。