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【画像あり】Netflix初の18禁映画『ブロンド』でマリリン・モンローを演じる、アナ・デ・アルマスのど根性人生

集英社オンライン / 2022年9月18日 17時1分

マリリン・モンローの波乱に満ちた人生を描いた映画『ブロンド』が、9月28日からNetflixで配信される。主演を務めるアナ・デ・アルマスは、今もっとも注目を集める俳優のひとり。キューバ出身の少女がいかにしてハリウッドの人気俳優になったのか。彼女のドラマティックな半生に、ハリウッド外国人記者クラブの中島由紀子さんが迫った。

かつてベン・アフレックとの交際が話題に

©HFPA

『ブロンド』(2022)でマリリン・モンローを演じ、期待値が急上昇しているアナ・デ・アルマス。彼女の名前が世間に広く知られるようになったのは、『底知れぬ愛の闇』(2022)で共演したベン・アフレックとの交際をスタートさせたときでした。



2020年の初めにツーショットがタブロイドの紙面を飾り、“ロックダウン・カップル”とニックネームを付けられたほど。常にマスクで顔の半分は隠れている状態でしたが、オーダーした食べ物をピックアップしたり、犬の散歩をしたり、ベンの子供たちと一緒にいたり。コロナ禍のロックダウンの中で幸せそうに過ごすカップルの姿を見るのは、ファンにとってもちょっとした元気のもとになっていました。

ベン・アフレックと交際していたころ
X17/アフロ

ところが2021年の初めに、アナが「(パパラッチに付きまとわれて)こんなところにはいられない」と、ロサンゼルスからニューヨークに引っ越してしまい、約1年で交際は終了。ベンは3人の子供たちが住むロサンゼルスを離れられなかっただろうし、一方のアナも、まだ33歳。『ブレードランナー2049』(2017)や『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(2019)に出演し、さらにキャリアの可能性を追求したかったはずです。

静かに別離したアナとベンですが、ベンはジェニファー・ロペスとの恋を再燃させ、「愛はビューティフル、愛は優しい、そして愛は我慢強いのです」というJ.Loの名言とともに、2022年4月にめでたく結婚。記事を読んでいるだけでも疲れてしまうほど派手な、3日間にわたるウエディングが盛大に報道されていました。

一方、アナは9月28日から配信されるNetflix映画『ブロンド』(ジョイス・キャロル・オーツ原作)の撮影に没頭していました。この作品はNetflixで初めて「NC-17(18歳未満鑑賞禁止)」に指定されたことでも話題に。原作にはマリリン・モンローがまだノーマ・ジーン(マリリンの本名)だった頃に、映画スタジオの重役にレイプされた描写があるので、(まだ完成した映画を見た人の報告がないので本当かどうかわかりませんが)レイプシーンの過激さから「NC17」になったのでは?と言われています。

映画『ブロンド』

そもそも、アナ・デ・アルマスはキューバ出身。彼女がマリリン・モンローを演じることに、一部批判が巻き起こり、「マリリン・モンローがスペイン系とは知らなかった」とか「アメリカの神話マリリン・モンローをキューバ人がやるの?」といった意地悪なコメントがSNSに上がりました。

当のアナは、出演することになった決め手を「フェミニズムが滲み出るストーリーに惹かれた」と語っていて、アンドリュー・ドミニク監督は「歴史に残る名作」と豪語しています。普段のアナはスペイン語のアクセントがあることから、コーチについてもらって徹底的に準備。マリリン・モンロー風の喋り方を完璧に自分のものにして、撮影に臨んだそうです。

外の世界に思いを馳せた祖国キューバでの暮らし

キューバの首都ハバナで1988年に生まれたアナは、14歳のときにキューバ・ナショナル・シアターで演劇の勉強をスタートしました。授業に参加するため、ときにはヒッチハイクして学校まで行ったそう。初めてインタビューしたのは『ブレードランナー2049』(2017)のとき。彼女がアメリカに住み始めて3年半が経ったころでした。

金色に見える目を輝かせて、キューバでの生活を教えてくれました。

©HFPA

「厳しい社会主義の国だから、普通の人たちには贅沢は許されません。私の家庭はお金持ちではなかったので、もちろん車はありませんでした。キューバではないものねだりをする人はあまりいないし、みんながそれぞれハッピーに生活をしていました。今でもそうです。贅沢なものがなくても幸せな子供時代だったと思っています。

とはいえ、一般家庭にWi-Fiはなかったので、世界で起こっている出来事を知る手段が限られていました。テレビはあってもDVDやプレイヤーはなく、映画を見るために隣人の家にお邪魔して見ていたほど。映画を通じて違う世界のことを垣間見るたびに、“キューバの外の世界を見てみたい”と思っていました」

幼い頃に抱いていた外の世界への憧れをストレートに語りながらも、「キューバが大好きだし、今でもできる限りキューバに帰っています」と、故郷への愛もしっかりと口にする。ハリウッド俳優になった今も、彼女の心の中心にしっかりと故郷があることがわかります。2年後に『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(2019)の取材で会ったときは、こうも語っていました。

©HFPA

「この映画で私が演じるのは、スペイン語のアクセントがあるナースのマルタ役。移民家庭の女性です。アメリカに不法入国した彼女の状況は、私の場合と違うけれど、とてもよく理解できます。映画の中でマルタを雇っているファミリーのように、何をしても許されると思っている自分勝手な富裕層の人たちを、私も知っていますから。この映画に救われるのは、資産家ファミリーのいやらしさを、ユーモアと共に暴露していることです」

貧富の差と移民問題を巧妙に盛り込んだ映画への参加は、アメリカでキャリアを築く外国人のアナにとって、大きな意味を持つものだったのでしょう。彼女の人間的な魅力と、思慮深さを感じました。

美しき努力家が切り拓いてきたキャリア

キューバの演劇学校を卒業する寸前の18歳で、アナは俳優としての可能性を広げるためにスペインに移り住みます。移民祖父母の祖国の国籍を取得できるキューバのシステムを利用し、その故郷であるスペイン国籍を手にしたといいます(キューバと二重国籍)。無我夢中で8年間仕事をする中で、ティーン向けドラマに出演して人気を博し、『灼熱の肌』(2009)など映画にも出演。スペインでは主役級の俳優として地位を確立しました。ところが次なるチャレンジを求めてアメリカに移住。キャリアをゼロにして再スタートを切ったのです。

ロサンゼルスに移ったのが2014年。最初は英語が片言しか話せず、役をもらうと英語のセリフを丸暗記して撮影に臨んだそうです。その後も、「スペイン語のアクセントがある限られた役では終わりたくない」との思いから、努力に努力を重ねたそう。その結果が、『ブロンド』でマリリン・モンロー役に抜擢される、今の彼女のキャリアに反映されています。

7月に公開された『グレイマン』(2022)では、『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』で共演したクリス・エヴァンス、『ブレードランナー2049』(2017)で共演したライアン・ゴスリングと再共演。もちろん、『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』のダニエル・クレイグとは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)でも再会しています。

ダニエル・クレイグと。おどけるアナがキュート!
©HFPA

アナに魅了されたファンの中には、ダニエル・クレイグの後をアナが継ぐべきだという声さえ上がっているほど。でもこれに関してはダニエルもアナも「ジェームズ・ボンドは男の役」とはっきり言っています。

『ブロンド』の後は、またまたクリス・エヴァンスと共演の『Ghosted』(2023年公開予定)。『ロケットマン』(2019)のデクスター・フレッチャーが監督する、ロマンチック・アクション・アドベンチャーだそうです。

一流の仲間に囲まれて自分を磨くアナ・デ・アルマス。キューバで生まれ育ったことに誇りを持ち、周りの雑音を跳ねのけるほどの努力によって、着実にハリウッドでのキャリアを築いています。自分の選んだ道を迷わず進む美しき努力家の可能性は、これからも無限に広がっていくはずです。

『ブロンド』Blonde 上映時間:2時間47分/アメリカ
マリリン・モンローの波乱に満ちた私生活と、名声がもたらした思わぬ代償。ハリウッドの伝説的存在であるモンローの人生を、あらたな視点から大胆に描き出したフィクション。
Netflix映画『ブロンド』9月28日(水)より独占配信開始

文/中島由紀子 構成/松山梢

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