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8泊9日みちのく、初めての車中泊の旅。行き当たりばったりの旅先で見てきたもの

集英社オンライン / 2022年9月24日 10時1分

中古のおんぼろエブリイを自力カスタムし、愛犬とともに念願の車中泊の旅へ。“行き当たりばったりの自由な旅”を求めて旅したのは東北・みちのくでの9日間。その道中を写真とともに振り返る。

車中泊は単なる手段。
目的は“行き当たりばったりで、地べたを這うように自由な旅”をすること

「車中泊の旅をしている」と言うと誤解されがちなのだが、僕にとって車中泊は単なる旅の手段であって、決してそれ自体が目的ではない。
ずっと暮らしてきたのに、実は何も知らないのかもしれない祖国日本を再発見するため、行き当たりばったりで、地べたを這うように自由な旅をしたいと思った僕にとって、最良の手段がたまたま車中泊だったのだ。

最初に決めた旅の原則は2つだった。


1、宿には泊まらない。
2、公共交通機関を使わない。

目的地がホテルや旅館になったり、公共交通機関の時刻表によって旅程や行き先が左右されてしまったりするのが嫌だった。
自力で自由に移動し、たまたま行き着いた先で、「今日はここまで」と眠りに就くのが理想だったのだ。

そんな僕の車中泊による最初の旅は、8月後半に実行した、名付けて“みちのく犬連れひとり車中泊の旅”。
8泊9日にわたる、僕にとってはそれなりの長旅だった。

では、行き当たりばったりで地べたを這うように旅してきた53歳の男が、行く先々でどんなものを見てきたのか。
時系列に沿い、シンプルな写真日記でお見せしていこう。

8月16日(火曜日)

PM1:00 日本橋 東京都中央区

出発地・日本橋。シンボルの獅子が東京都の紋章を持っているのに初めて気づいた。

8月17日(水曜日)

AM4:32 朝焼け 宮城県亘理郡

夜から朝に変わっていく刹那は、どこで見ても美しい。

AM4:57 水路 宮城県亘理郡

海へと流れ込む水路に、朝の空が映り込んでいた。

AM5:35 東日本大震災慰霊之塔 宮城県仙台市若林区荒浜

若林区荒浜にて。無言で合掌。

AM6:49 松島 宮城県宮城郡

朝日に照らされて光る松島の海を、雄島より眺める。

AM6:52 霊場 宮城県宮城郡

松島にある雄島は、島のいたるところに岩窟があり、仏像や石像が安置されていた。

AM8:51 東京屋洋服店 宮城県栗原市

東京が遥か遠くに感じられた時代からある店なのだろうか。

PM12:47 中尊寺参道 岩手県平泉町

杉の大木が立ち並ぶ、気分が晴れ晴れとするような参道。

PM5:14 赤とんぼ 岩手県花巻市

駐車中の車のアンテナにとんぼがとまった。

PM6:29 盛岡冷麺 岩手県盛岡市

人気店・ぴょんぴょん舎にて。「盛岡冷麺と前沢牛焼肉セット」2300円。

PM6:41 岩手山 岩手県盛岡市

岩手山は夕焼け雲に隠れていた。

8月18日(木曜日)

AM10:01 分水嶺公園 岩手県八幡平市

今とても興味を持っている“分水嶺”がある公園。貝梨峠の頂付近にて。

AM11:14 パトカー内 秋田県鹿角市

一時停止違反。親切なお巡りさんから掲載許可をもらった(一部画像処理を条件に)。

AM11:53 「おにぎり山」 秋田県鹿角郡

勝手に「おにぎり山」と名付けた、昔話に出てきそうな可愛い形の小さな山。

AM11:58 崖崩れ多発地帯① 秋田県鹿角郡

青森へと向かう峠道は、先日来の豪雨の影響で崖崩れが多発していた。

PM12:22 崖崩れ多発地帯② 青森県平川市碇ヶ関久吉

道路の端が崩れ落ち、ガードレールが宙ぶらりんになっていた。

PM12:23 崖崩れ多発地帯③ 青森県平川市

お巡りさんから崖崩れに注意するよう言われていたから、気をつけて走った。

PM3:59 虹とマムシ堂 青森県平川市

雨が上がり、綺麗な虹が出た。

PM5:47 リンゴ 青森県青森市

リンゴ農園の脇の道を犬と散歩。ほんのり色づきはじめていた。

8月19日(金曜日)

AM8:03 青森市街地遠望 青森県青森市

道の駅なみおかアップルヒルに隣接する西山公園から。

AM8:03 懐かしいジュース 青森県青森市

道の駅なみおかアップルヒルの自動販売機に、北東北限定復刻デザインのHI-Cを発見。

AM8:31 HI-Cとビンのコカコーラ 青森県青森市

どちらも懐かしき昭和レトロな飲み物。

AM9:48 三内丸山遺跡① 青森県青森市

再現された縄文の村。

AM10:00 三内丸山遺跡② 青森県青森市

展示されていた土偶とにらめっこ。

AM10:04 三内丸山遺跡③ 青森県青森市

意外とおしゃれな縄文服。セットアップじゃん。

AM10:11 三内丸山遺跡④ 青森県青森市

復元中の縄文土器。

PM1:55 国道279号の看板 青森県上北郡

どっちに行っても恐山。

PM2:14 風力発電のプロペラ 青森県北上郡

野辺地海浜公園から下北半島方面を見ると、無数の風力発電プロペラが立っていた。

PM3:15 わかれ道 青森県むつ市

むつ市街に向かうため右へ。

PM6:58 田名部まつり 青森県むつ市

偶然出合った地元の祭り。勇壮な山車巡行が見られた。

PM7:01 小嶋商店 青森県むつ市

地方都市には古くて素敵な作りの商店が多く残っている。

PM10:02 ニホンカモシカ 青森県下北郡

このあと、ツキノワグマにも遭遇した。

8月20日(土曜日)

AM6:01 本州最北端 青森県下北郡

大間崎に到達。写真の右奥に薄く見える陸地は北海道。

AM9:48 マグロ丼 青森県下北郡

漁師が営む食事処で、新鮮なマグロ丼を食べた。2500円。

AM10:34 お食事処さつちゃん 青森県大間

漁船・さつ丸の食事処。

AM10:34 マグロ一筋 青森県大間

さつ丸のお父さんが、「これ食べながら行きなー」とお菓子をくれた。

PM3:51 馬と犬① 青森県三沢市

道の駅みさわ内にある、斗南藩記念観光村にて。

PM4:02 馬と犬② 青森県三沢市

本物の馬もいた。

8月21日(日曜日)

AM8:07 青いドングリ 岩手県岩手郡

石神の丘美術館横の芝生の斜面に、まだ青いドングリの木があった。

AM9:01 GASTUNK 岩手県滝沢市

こういうの、好き。

PM12:38 武家屋敷の欄間 秋田県仙北市

角館の武家屋敷「石黒家」の欄間。とても美しい。

PM1:48 ドローン 秋田県某所

今どきの農家は、ドローンを使っている。

PM4:08 へのへのもへじ卓球道場 秋田県由利本荘市

きっと近所では有名なお店。

PM5:10 鳥海山 秋田県にかほ市

道の先に鳥海山の威容あり。

PM5:47 比内地鶏親子丼 秋田県にかほ市

道の駅きさかたのレストランにて。地元産の食材を使った食べ物は美味しい。

PM6:25 日没 秋田県にかほ市

道の駅きさかたの裏にある「ねむの丘」から。“日本の夕陽百選”に選ばれている。

8月22日(月曜日)

AM8:13 鳥海山へ 秋田県にかほ市

車で登れる一番高いところまで行くつもり。

AM8:36 鳥海山ブルーライン

快晴で、日本海が美しかった。

AM9:42 手なが足なが遊具 山形県飽海郡

秋田県や山形県の民話に登場する巨人妖怪“手長足長”をモチーフにした遊具。

AM10:37 土門拳記念館① 山形県酒田市飯盛山公園

飯盛山公園内にある土門拳記念館を訪れる。

AM10:55 土門拳記念館② 山形県酒田市

酒田市出身の土門拳は、生前、約7万点もの作品を地元に寄贈したそうだ。

AM11:04 土門拳記念館③ 山形県酒田市

池のほとりに建つ記念館は、夢のように美しい建物だった。

AM11:04 セミの抜け殻 山形県酒田市

飯盛山公園を散歩していたら、セミの抜け殻を見つけた。

AM11:43 海水浴場 山形県鶴岡市

湯野浜海水浴場というビーチを発見。車をとめてしばし休憩。

AM11:43 海と愛犬 山形県鶴岡市

車から降り、海を眺めながらなごむ愛犬クウ。

8月23日(火曜日)

AM8:34 ハスの花 山形県天童市

市街地の中心部にある天童公園の池には、見事なハスの花が咲いていた。

AM10:36 熊に注意 山形県上山市

蔵王山エコーライン沿いのキャンプ場入り口には、熊出没を知らせる看板があった。

PM2:03 牛肉自動販売機 山形県米沢市

米沢駅前の精肉店の店先には、米沢牛が買える自動販売機があった。

PM2:13 牛肉どまん中 山形県米沢市

米沢名物牛丼弁当「牛肉どまん中」。駅弁として大人気なのだそうだ。

PM3:04 ニホンザル 福島県耶麻郡

裏磐梯の山岳部を通る道沿いには、ニホンザルがたくさんいた。

PM4:05 檜原湖 福島県耶麻郡

雄大な山々に囲まれる静かな湖。

PM4:05 天使の梯子 福島県耶麻郡

檜原湖の少し先で、空から天使の梯子がかかっているのが見えた。

PM5:39 稲穂 福島県河沼郡

たわわに実った稲穂の広がる穀倉地帯を歩いていると、豊かな気持ちになる。

PM5:47 農家の倉庫 福島県河沼郡

かっこいい建物だなと、見とれてしまった。

8月24日(水曜日)

AM11:23 新潟の空 新潟県三条市

低い雲が遠くの方まで連なっていた。

PM1:51 アユ釣り 新潟県三条市

信濃川支流の五十嵐側には、アユを狙う釣り人が大勢いた。


今回の僕の旅は、ここで突然の終結を迎える。
その経緯と理由については別のコラムで詳しく書いたが、連れてきた愛犬がホームシックになり、元気がなくなってきたからだ。
しかしこうして改めて並べてみると、尻切れトンボで終わった旅とはいえ、実にいろいろなものを見てきたものだ。

お気づきのように、観光地や名所旧跡は比較的さらっと通過し、道端にあるどうでもいいようなものにいちいち気を取られながら進んだ旅だった。
そんなことができるのも、旅程や目的地を定めず、今夜の宿を心配する必要のない車中泊の旅ならではなのだろう。

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