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1匹でも多く不幸な猫をなくしたい。サンシャイン池崎のジャスティスな保護猫との暮らし

集英社オンライン / 2022年9月23日 16時1分

毎年9月20日〜26日は、動物愛護週間。動物を愛し、適切な飼育について理解・関心を深めようという7日間だが、1年365日、猫を愛しまくっている芸人がいる。ハイテンションな芸風だけでなく、ここ数年は愛猫家として全国の猫好きから絶大な支持を得ているサンシャイン池崎さんだ。2匹の保護猫「風神」「雷神」と、ジャスティスなキャットライフを送っている池崎さんに、猫について聞いてみた。

風ちゃん雷ちゃんと、運命の出会い

ご自宅に一歩足を踏み入れると、白い身体にミルクティー色の柄が入った猫がトコトコと出迎えてくれた。〝雷(らい)ちゃん〟こと「雷神」くん。4歳の男のコである。部屋の隅からじっと見つめているのは、〝風(ふう)ちゃん〟こと「風神」ちゃん。雷ちゃんより20日早く生まれた女のコだ。


2匹は保護猫団体から、池崎さんの家にやってきた。

池崎風神 2018年3月21日生まれ ♀ 性格:ツンデレ

池崎雷神 2018年4月10日生まれ ♂ 性格:甘えん坊でかまってちゃん

――池崎さんは、お子さんの頃から猫に親しんできたとのことですが?

というか、子どもの頃、家の屋根裏に野良猫が住みついていたんですよ。ドタドタと足音がしたりするのがおもしろくて、いつか自分の猫を飼ってみたいな、とずっと思ってました。

――猫のどこに魅力を感じますか?

見た目がまず、かわいいですよね。しぐさも、かわいい。自由で、こっちの都合なんてお構いなしのところも最高ですね。

――そして4年前、ついにご自分の猫を迎える決心をされたわけですが、ペットショップやブリーダーから迎えようとは思われなかったんですか?

その選択肢はなかったです。仕事で知り合ったサイエンスアクターの市岡元気さんが保護猫を飼っていると聞いて、保護猫団体の「猫の森」を紹介していただいたのですが、ちょうど子猫が生まれる季節で、すぐにかわいい子猫たちの写真が送られてきました。まだやっと目が開いたくらいだったけど、雷ちゃんに一目惚れ(笑)。少し大きくなった頃に、会いに行きました。

――実際に会ってみると…

そりゃあもう、かわいかったですよ! で、ふと見ると、雷ちゃんより少しだけ育っている子猫から目が離せなくなったんです。あまりにもかわいすぎて、どっちかなんて選べない! こうなったら2匹の里親になっちゃえと。

――いきなり2匹はチャレンジだったのでは?

結果的に2匹一緒で良かったと思ってます。風ちゃん雷ちゃんは、うちに来る前から仲が良かったから、知らない家に来ても不安が少なかったと思うし、なによりも2匹がじゃれ合っている姿には、癒やされっぱなしですよ。仕事で家を空けるときも、安心感があるし。

――帰宅されるとお出迎え、とか?

いやいや、日によりますね。めちゃくちゃハラが減ってるときは来るけど、そうじゃなかったら寝てます(笑)。でも、僕はそれくらいの関係のほうがいいんです。お互いに気を使ってない感じが。

すべての保護猫に幸せになってほしい

池崎さんが、風ちゃん雷ちゃんを迎えた「猫の森」は、飼い主がいない猫を救助、保護、里親探しをするNPO法人。飼育崩壊の現場から助け出されたり、野良猫だったところを保護されたりと、人慣れしていない猫も多いという。池崎さんは、忙しい仕事の合間を縫って、ボランティアに通っている。

――風ちゃんと雷ちゃんは保護猫施設で産まれたので、つらい経験はしていないんですよね。

そうですね。どっちもお母さん猫は野良猫なんですけど、雷ちゃんは、お母さん猫が妊娠中に保護されて施設で出産したそうですし、風ちゃんのお母さん猫は出産直後に保護。生後すぐから保護猫団体のスタッフさんに愛情をかけて育ててもらったので、うちの2匹は最初から人間大好きでした。

写真提供:サンシャイン池崎

――でも、人間の愛情を知らない猫もいるわけで、そういう猫たちと初めて接したときの印象はどうでしたか?

それまでは保護猫団体の存在すらよく知らなかったので、けっこう衝撃でした。2、30匹の猫がケージにいて、見知らぬ人が入って来たら「シャーッ」って威嚇してくるんです。そして、人間をまったく信用していない目をしてますよね。
特に飼育崩壊のところから救出したコはその傾向が強い。僕もまだ映像でしか現場を見たことがないんですが、本当にひどいですから。人も猫も、暮らせるような状態じゃないんです。

――でも、時間と手間と愛情を注げば変わってくる?

そうなんですよ! 僕は多くても月に数回しか行けないけど、だからこそ、行く度に顔が穏やかになっていくのがわかるんです。手を出すと「シャーッ」って言いながら本気で猫パンチしてきていたコが、次に行ったら手加減した猫パンチになってたり(笑)。ある程度慣れてきたら「預かりボランティア」のお宅で更に人慣れさせてから里親さんのところへ、というのがひとつのプロセスですね。

――池崎さんは、具体的にどういった形のボランティアを?

主に保護猫部屋の掃除やフードの用意です。僕は月に何度かお手伝いさせてもらうだけですけど、毎日やっている方々には頭が下がります。
預かりボランティアやミルクボランティア(生まれてすぐに保護された子猫にミルクを与え離乳まで育てるボランティア)も経験させてもらいましたけど、どのコも幸せになってくれればいいな、と心から思っていますね。だってみんな本当にかわいいコたちだから。

まず、命を預かる覚悟を持って

保護猫の里親になるのは、ペットショップで購入するのとかなりの違いがある。実際に、風ちゃん雷ちゃんの里親になった池崎さんにレクチャーしてもらおう。

――いま現在、猫を飼いたいと思っていて、その選択肢に保護猫がある人はどうしたらいいですか?

まず、保護猫にしてもペットショップにしても、猫との暮らしがどういったものなのか、知識を得てほしいです。その上で自分が小さな命を預かるという覚悟を持ってほしい。
というのも、保護猫という存在がいるのは、飼えなくなって手放す人がいるからなんですね。または、かわいいからかわいそうだからと、どんどん増やして手に負えなくなってしまうか。

――衝動的に迎えるのはよくない。

そういう意味でも、保護猫はオススメです。里親になるには、いくつものハードルがありますから。「猫の森」の場合は「家族全員が猫の飼育に同意していること」「猫を飼育できる環境にあること」「当団体の家庭訪問を拒否しないこと」「不妊手術を行っていただけること」などなど、たくさんの応募条件があります。気に入ったコの性格や状態をしっかり説明してくれるし、飼い方のアドバイスもしてくれる。トライアルという制度があるのもいいですよね。

――トライアル?

実際にそのコと暮らしてみて、ずっと一緒にやっていけるかを確かめる期間のことです。「猫の森」は1ヶ月間で、その間に「自分には無理」と感じたら里親になるのを辞退することができるんです。逆に、こちらに飼い主としての資格がないと判断されることもあるそうです。
僕の場合は初めての猫でしたけど、先住猫がいるお宅だったら、猫同士の相性もあるし、非常にいい制度だと思います。だって、無理したってみんなハッピーに暮らせないから。あと、保護猫だからタダだと思わないでほしいです。保護猫だからこそ寄生虫や病気のチェック、治療にけっこうな費用がかかっていますし、ゴハン代だってかかっています。里親になったら、その一部を負担することになります。

――そういうプロセスを経て、池崎さんのジャスティスなキャットライフがあるわけですね。

雷ちゃんがしょっちゅう吐くとか(健康な猫でもさまざな理由で吐くことが多い)、トイレの猫砂を散らかすとか、服が毛だらけとかいろいろありますけど(笑)、いてくれるだけで空前絶後の幸せを感じます!
猫のことをSNSとかで発信するようになって、芸人以外の部分からファンになってくださる方がいたり、「池崎さんを見て、私もボランティアを始めました」とか「保護猫の里親になりました」とかのリアクションがあったり、僕がこういうことをやって、1匹でも不幸な猫が減ったら、これほど嬉しいことはないですね。

撮影/田中智久 取材・文/工藤菊香

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