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会員制秘密クラブを発見!? 地下開発でダンジョン化する東京駅の地下2階に存在する謎空間

集英社オンライン / 2022年9月30日 18時1分

企業系ルポ漫画家、見ル野栄司が行く東京駅地下ダンジョン散策リポートは最終章。今回は巨大な八重洲地下街に挑む。多様な店舗、どこまでも続くストリート、その混沌としたダンジョンの先に見たものとは……⁉

ヤエチカ、そのダンジョンの全貌とは…?

丸の内口からスタートした東京駅地下ダンジョンの冒険。前回(前編中編)の最後で、八重洲口側地下のグランルーフエリアまで攻略しました。今回は、ついにヤン・ヨーステンの残した秘宝が眠る(かもしれない)八重洲地下街、通称ヤエチカへと足を踏み入れます。

今回はヤエチカをめぐり、最後はグランスタ八重北でおいしいお酒を飲む!

ヤエチカの東京駅方面のエリアはメインアベニュー、北口通り、仲通り、南口通りといった縦通路と、外堀地下1、2、3番通りという横通路が碁盤目状に交差して構成されています。さらに、メインアベニューと仲通りのその奥、突き出したような、地上の中央通り方面に続くエリアは八重洲地下1、2番からなっています。


ヤエチカはその複雑さゆえ、写真のようなエリアマップがあちこちに置かれている

と、事前に入手したマップを見るとそこまで複雑ではないのですが、歩いてみると一瞬で自分がいまどこにいるのかわからなくなります。

ヤエチカのもっとも奥地で見つけたものとは……⁉

ややこしいのは東京駅一番街の「東京キャラクターストリート」からきた場合、いきなり現れる「東京ラーメン横丁」です。「あれ、ラーメン街ってさっきもあったよな……?」と困惑すること請け合い。しかし、東京一番街にあったのは「東京ラーメンストリート」。横丁とストリート、「もう少し違うネーミングにできなかったのか」というクレームと、「日本人ラーメン好きすぎだろ!」という感情が頭の中で交錯します。

左が東京駅一番街の「東京ラーメンストリート」、右がヤエチカの「東京ラーメン横丁」。日本人ラーメン好きすぎ問題

さらに進むと、「お菓子ドンキ」、「お酒ドンキ」という珍妙なお店を発見しました。どうやら昨年5月にスタートしたドンキ・ホーテの新業態のようで、約1000種のお菓子と、約1200種のお酒を取り扱っているそうです。「グランスタ八重北」に続き、またしてもお酒の誘惑です。ああ、飲みたい……。

そのほか、このエリアではファッションやレストランはもちろん、喫茶店、コンビニ、銀行、郵便局、メガネ屋、マッサージ、宝くじなどなど、あらゆるカテゴリーの店舗が軒を連ねており、もはや都市機能をすべて備えているといっても過言ではありません。正直、住めます。ひとつひとつのストリート(特に横通路)がとにかく長いので、移動がめんどうすぎますが。

で、気になるのは、八重洲地下1、2番通りの奥の奥、マップ上のイーストスポット、東京駅の最東端です。ダンジョンでもっとも奥に位置する場所ですからきっと秘宝が眠っているのでは。そんなトレジャーハンティング心にかられてラストスパート!

そして、そこにあったのは……⁉

……喫煙所でした。

ここまできて煙に巻かれた気分です。ということで、特に釣果もなく、今回のクエストは終了です。

残念ではありますが、「やっと酒が飲める!」という解放感がすぐその感情を消し去って、意気揚々とグランスタ八重北方面へと戻ります。が、その途中、筆者はさらに地下に続く、なにやらあやしげな階段を発見しました!

謎の階段を下りてみると、そこには秘密の“倶楽部”が

一般客でも立ち入り可能ということで、恐る恐る階段を下ります。まさか最後の最後で本物のダンジョン的展開になるとは思いもよりませんでした。

そして、先ほどまでの活気が嘘のように静まり返ったフロアには床屋やスポーツジム、歯医者などがひっそりと営業しているのみ。

さらに道は奥へと続きます。

ものすごいダンジョン感。そして、この道のつきあたりにあったものはというと……?

入り口には「八重洲倶楽部」という文字が。いよいよ秘密の場所に来てしまったようです。不審者と間違われて(間違ってない?)、捕まらないかビクビクしながら中へと侵入してみると、どうやらここは会員制会議室とのこと。こんな人目のつかないところにある会議室なんて、さぞVIPな方々が利用するのでしょう。

スタッフの方に話を聞いてみると、東京で学会があった医者などが会議をしてそのまま新幹線に乗って地元に帰るのに便利だからと、ここをよく利用するそうです。また、芸能人もここで打合せをしてそのまま地方へと新幹線で向かうこともあるらしいです。ちなみに入会費は個人で5万円、月会費が3000円。VIPな空間に間違いはありませんでした。

東京駅の秘密も知りえたことですし、今度こそグランスタ八重北に戻り、酒をかっくらいます。前編でも飲食店街が広がるエリアとして少し触れたグランスタ八重北は地下1階が少し高級感が漂うオシャレな「黒塀横丁」、1階はグルメ色の強い「八重北食堂」、2階は庶民派居酒屋の並ぶ「北町酒場」とフロアが分かれています。

庶民派の筆者は2階へGO。早く入店したいところですが、筆者的には飲食店の店前に飾られているサンプルが気になってしまったり。

かなり精巧な食品サンプル。これがそうかはわかりませんが、食品サンプルといったらいわさきです。いわさきさんには私も取材をしたことがあります。同社は本物の肉や魚をシリコンに沈めて型を取り、飲食店から依頼が来た写真のとおりにサンプルを盛り付けていくため、まるで本物のような食品サンプルを作ることができるのです。本当においしそうです。

まあ、御託はこのくらいでいいでしょう。東京駅散策は本当に疲れました。私にとってのダンジョンの奥に眠る秘宝は、これからのどに流しこむ黄金色の液体。すなわち、ビールだった、というオチです。

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