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まさに“旬”を迎えた投資信託。迷っているなら参考にするべきオススメ銘柄3選

集英社オンライン / 2022年10月3日 12時1分

いまや「投資を始める=投資信託を利用する」と言っていいほど身近になった投資信託。しかし、その選択肢は非常に多く、どれを選べばいいのかわからないという意見があるのも事実。今回は、迷ったときに参考にしてほしい投資信託を3種類、紹介する。

この数年で投資信託の環境は格段に良くなった

筆者が投資を始めたのは2015年頃です。その頃といえば、海外に投資できる投資信託といえば先進国株式に投資をする商品が一般的であり、今のように低コストで全世界や全米に投資できる投資信託はありませんでした。そう考えると、ここ数年で資産形成をするための環境は格段に良くなりました。

今回は資産形成をしていく上で非常に役立つ、低コストのインデックスファンドを紹介します。



インデックスファンドとは指数に連動する投資信託のことです。指数がピンとこない人もいると思いますが、代表的なものでいえば日経平均株価やTOPIX、海外だとS&P500といったものが指数です。

アメリカの株価指数であるS&P500が年間で10%上昇したなら、それに連動するインデックスファンドは同じように10%上昇することを目的にします。しかし、投資信託には手数料がかかるため、その分だけリターンが下がります。ですので、手数料が低いことが大切です。

投資信託に必要な手数料は「買う時」と「保有している時」と「売る時」の3つがありますが、近年ではネット証券では買う時の手数料はかからないことが一般的で、売る時の手数料のかかる商品も多くないので基本的にインデックスファンドの手数料は保有時にかかる手数料である信託報酬と覚えておきましょう。

この信託報酬は日々発生しますが、低コストのインデックスファンドだと年間の手数料0.1%台が中心になってきているので、そのあたりを選んでおけば間違いはありません。

インデックスファンドの2大派閥

現在、インデックスファンドといえば「全米株式」か「全世界株式」のどちらかを選ぶ人が多いです。筆者の認識として全世界株式はインデックスファンドの歴史の中で一つのゴール、全米株式はブームの色が強いと感じています。

まずは全世界株式が支持される理由を説明します。その理由はインデックス投資を推奨する著名人が国際分散投資しているのが大きいと思います。

例えば、インデックス投資家たちのバイブルである名著『ウォール街のランダム・ウォーカー』(日本経済新聞出版社)でも、基準指数は広範で包括的なものが良く、新興国なども含めた方が良いと言っています。

実は、この全世界株式に投資できる低コストの投資信託が登場したのはここ最近です。それまでは世界に分散投資したい投資家は国内株式、先進国株式、新興国株式の投資信託をそれぞれ購入して全世界株式ポートフォリオを自作していました。

それが一つの商品となって出たわけです。つまり、全世界株式の投資信託は一部の投資家からすると待ちに待った商品でもあるわけですね。ですので、僕はインデックスファンドの一つのゴールという表現をしています。

一方、全米株式ですが、こちらはブームというのが正直な感想です。過去アメリカ株は圧倒的なリターンを生み出しています。事実、全世界株式と全米株式のリターンを比較すると一目瞭然で全米株式の方が良いリターンとなっています。

過去リターンが良かったから今後のリターンが良いというわけではないのですが、人はどうしてもリターンが良かった銘柄や指数を好みます。

また全世界株式のうち、60%近くをアメリカが占めているので、それだったらアメリカだけで良いという意見もありますが、残り40%をどう見るかで見え方は変わります。残り40%しかないと見るか、残り40%もあると見るかですね。

どちらが良い選択になるかは未来になってみないとわかりませんので、自身の価値観で判断するしかありません。

ちなみに筆者は全世界株式派です。東大名誉教授で古代ローマ史を専門とする歴史学者の本村凌二さんも「人間社会は繁栄すると必ず退廃していく」とおっしゃっており、寛容の喪失は国家衰退の大きな指標とも言われています。

筆者自身、成長する国家は寛容であり、成長した国は不寛容になっていくと考えています。アメリカも例外ではないと思っているため、全世界株式を選んでいます。

手数料が抑えられた純資産の多い投資信託をピックアップ

前置きが長くなりましたが、タイトルにもあるとおり迷った時に参考となる投資信託を紹介したいと思います。

① eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー)

まず一つ目は全世界株式派の人向けの投資信託です。こちらは通称オルカンと呼ばれており、0.1144%という非常に低コストで全世界株式に投資できる投資信託です。

eMAXISSlimシリーズはどれもコストが低いため、非常に人気があります。人気があるというのは投資信託で重要な要素です。なぜなら、人気がないというのはお金が集まっていないと言うことであり、お金の集まらない投資信託は償還(運用終了)の可能性があるからです。

あなたが長期で投資したいと思っていても、償還されてしまえばその商品で運用を継続できないため、お金が集まっているというのは非常に重要な要素と覚えておきましょう。

② eMAXISSlim米国株式(S&P500)

こちらは全米株式にだけ投資したい人向けです。こちらも手数料が0.0968%と非常に抑えられています。アメリカの500社に投資することができますが、より広範な指数に連動したい場合は、楽天・全米株式インデックス・ファンドを選ぶと良いと思います。

手数料は0.162%とほぼ差はなく、米国株式約4000社に投資することができます。

③ 楽天・インデックス・バランス・ファンドシリーズ

最後はバランスファンドです。バランスファンドとは一つの投資信託で株式と債券といったローリスクな資産などの複数の資産に投資できる投資信託です。株式はリーマンショック級の暴落が発生すれば1年間で50%ほど下落する可能性があるハイリスクな資産となっています。

よほどのリスク許容度の高い人以外は株式のみで投資することはハードルが高いため、株式の投資信託と債券ファンドや現金などを組み合わせて投資をします。それが面倒な人はバランスファンドを使うと良いでしょう。

リバランスなどといった面倒なこともなくなりますし、シンプルです。このシリーズは全世界株式と全世界債券をミックスしており、「株式重視型」「均等型」「債券重視型」の3種類があります。

株式重視型は株式が70%債券30%となっており、均等型は半々、債券重視型は債券70%、株式30%となっています。手数料も0.2%台と低コストです。

投資が好きで投資をする方は多くないと筆者は思っているので、そのような人にはバランスファンドは良い選択肢になると考えています。

どの資産を選ぶのか、どの投資信託を利用するかを考え出すとキリがなくなります。

しかし、大切なことは行動することです。

個人的には、しっかり勉強して行動するより、少し勉強したらまず行動して、行動しながら勉強するのがベストだと思っています。この記事を行動する参考にしていただければ幸いです。

※本稿に記載されている情報は2022年9月末の執筆時点のものです。投資信託の具体的な銘柄を紹介していますが、買い煽りをするものではありません。株価は必ず上下します。投資の大原則を忘れずに皆さまが投資をする際は必ず自己責任でお願いします。

取材・文/井上ヨウスケ

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