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「これ作った人、天才かよ!」 推し活を全力で応援する「推部屋plus(おへやぷらす)」にオタクが夢中!

集英社オンライン / 2022年10月4日 12時1分

アイドル、俳優、アニメのキャラクターなど自分のイチオシを応援する活動の「推し活」。その推し活をさらに楽しむためのアイテムブランド「推部屋plus」が今、注目を浴びている。こだわりの商品開発について、密かに推し活を続けて12年の記者が、「推部屋plus」のブランドチームを取材した。

オタク社員が欲しかったものを商品化

「推部屋plus」を展開するクロスプラス株式会社は創業70年の老舗のアパレルメーカーだ。
コロナ禍の影響で「パステルマスク」が非アパレル部門では好調だが、それがなぜ、推し活にフォーカスしたブランドを立ち上げたのだろうか?

「コロナ禍で人々のライフスタイルが変わったことを受け、事業方針を見直す中で会社として新しい分野へ挑戦しようという方針がありました。何か新しい視点はないかとデザイナーやMDチームと話していた時に『推し活』というマーケットがあると言われたんです。


私は当時、よくわからなかったのですが、推し活をしている女性社員から“こういうのが欲しい! 商品化したい!” という熱意を受けて、共に社内の会議で起案することに。
その時にプレゼンしたのが推しのアクリルスタンド(以下アクスタ)をスマホケースに収納できる『推部屋ケース』です。
これを見た経営陣は“これは面白い!”と大絶賛。ただちにGOサインが出て2021年11月にローンチしました」
とライフスタイル企画DIV長の菊池武行さん。

推しのアクスタを入れて持ち歩けるスマホケース

同社では、若手社員の起案が事業化されることは過去にあまりなかったが、開発チームの熱量がすごかったと菊池さんは振り返る。

「自分がコンサートやイベントに行っている時に漠然と思っていた、“こういうグッズがあったらいいのに”“もっとこうだったらいいのに”というのを解決したい!というのが出発点でした」
とデザイナーのゆうさん。

ブランド名は、推しの文字は入れたいと考え、アクスタがスマホケースに入るので推しのお部屋みたいだから、当て字でお部屋=推部屋にしたそう。
それに商品に付加価値をつけたい想いと社名のクロスプラスから取って『推部屋plus』いうネーミングに決定して、ECサイトでの販売をスタートさせた。

「これ作った人、天才かよ!」のコメントで手応えを感じる

発売してすぐ「推部屋ケース」は、SNSで大きな反響を呼んだ。
とくにTwitterで「こんなものが欲しかった!」というコメントや、公式SNSのアカウントのダイレクトメッセージに「他の機種では作らないのですか?」など多くの声が寄せられたそう。

「ブランドのSNSを立ち上げたり、各方面にリリースをしたりして宣伝はしましたが、とくに大きな仕掛けはしていなかったので、反響が思った以上に大きく驚きました。
Twitterで“これ作った人、天才かよ!”というコメントをいただいて本当に嬉しかったです。これはイケる!と手応えを感じた瞬間でした」
と菊池さん。

「常に推しのアクスタを持ち歩きたい!という人は多いと思うのです。そこで生活必需品であるスマホにアクスタを入れることを思いつきました! クリアタイプにしたのは、アクスタだけでなく推しの写真を入れたり、自分でデコったりして楽しんでいただくためです。そして何より、ケース上部のミゾにアクスタを差し込み、ライトをつけると推しのステージが完成です!」
とゆうさんが熱っぽく「推部屋ケース」の反響のポイントを教えてくれた。

輝くステージに立つ推しをいつでも再現できる!

今やアクスタは推し活には欠かせないグッズ。いつでも持ち歩くスマホに一緒に収納したいが、職場などで気がひける時は、二重になっているスライドで簡単にアクスタを取り出せたり、裏返しにしたりしておけばいい。
推し活をする人のために、細やかな心配りが随所に感じられる商品であることがわかる。

ジャンボうちわのためのバッグ

次に手がけたのは、現在は素材違いで発売されているトートバッグやポーチ類だ。
「コンサートには欠かせない推しのジャンボうちわがすっぽり入るバッグ、ペンライトや双眼鏡を収納できるポーチが欲しかったんです!」
とデザイナーのぎぃこさん。

ジャンボうちわとは、推しの写真が貼り付けられているもので、コンサートやイベント参戦の必需品だが、かなり大きい! そのため普通のエコバッグだとうちわの持ち手が見てしまう…。
記者も取材先から会場に向かう時に、持ち運びに気を使うし(推しの写真が傷ついたらショックだし…)、取材先にも気まずくいつも悩みどころだった。

「見てください! うちわの持ち手まですっぽり横向きに収納できて、スナップボタンがあるので他の荷物と分けることができ、大事な推しの写真を守ってくれます!
自立が可能なマチ付きタイプなので、座席や床に置きやすいですし、うちわの出し入れがしやすくコンサートにぴったり!」
とゆうさんが実際にジャンボうちわを入れて説明してくれた。

内側はコーティングしているので水や気になる汚れも拭ける

シンプルなデザインなので仕事用のバッグとしても使えるし、パソコンも収納できる大容量だ。ジャニーズファンの人にはお馴染みの推しのハンガーも入る!
でも持った時はそれほど大きさを感じないのもポイントだ。
背面にはキャリー通しが付いているので、遠征に行く時、両手が空いて楽々移動できるとオタクには助かる機能が満載。

さらに推しのキーホルダーを付けられるDカンもセットされていて、360度動く仕様に。
電車の中でキーホルダー隠したい時は内側に、会場に着いたら外側にできて、大人のオタクにはありがたい…。

「これ以降の商品はだいたい9色展開しています。グループ活動しているアイドルはメンバーカラーがあるので、自分の推しのカラーを選べるようにしました」とMDの田中さん。

推しのカラーのものがなかなか見つからないので、これを持つことで、さまざまなイベントで推しへのアピールになりそう!

色は刺しゅうされているので、さりげなく推しのカラーをアピール

そのほか、最近の発売した推し活のイベントには欠かせない双眼鏡が収納できるポーチやスマホに付けられるストラップも人気とのこと。

どこまでも推し活を楽しんでほしい!という開発チームの熱量を感じた。

参戦服も推しカラーで楽しめる

同社はアパレルが本業のため、もちろん洋服も徐々にラインナップを増やしていっている。
だが、コンセプトは決して推し活からブレない。
スカートはコンサート会場の照明に映えるサテン地を採用していたり、シアートップスはツアーTシャツの下に着ることができたりして、イベントなどで推しへのアピールにつながるように工夫されている。
アパレル分野でも9色展開できるのは、同社の長年のノウハウやMD力によるものだ。

推しのカラーの服が見つからないという悩みに答えた商品

「グッズはもちろん、今後は生誕祭やイベント参戦に着ていける服の開発にも、もっと力を入れていきたいです!」
とゆうさん。

「推し活は年代の幅が広く、ジャンルもさまざまです。そのうち推しがいるのが当たり前という時代になるではないかと考えています。そんな人たちに思い切り推し活を楽しんでいただけるように商品を充実させていきたいですね」
とぎぃこさん。

いつも推し活を楽しんでいる人たちが開発する商品だからこそ、デザインや機能に使う人への細やかな心配りが込められていると実感した。

取材からの帰り道に記者が「推部屋ケース」をポチったのは言うまでもない。

取材・文/百田なつき

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