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ドクターグリップ、まとまるくん、ゲーム缶ペンケース…30代が「懐かしー!」と叫ぶ、平成のレジェンド文房具5選

集英社オンライン / 2022年10月9日 10時1分

勉強道具でもある文房具は、子どもの頃の記憶に直結しがち。「あのシャーペン、親にねだって買ってもらったな」など、見ただけで思い出すことも多いのではないか。今回は30代が懐かしさのあまり絶叫しそうな、あの頃の文房具たちを紹介しよう。

筆記具に“握りやすさ”を加えるなど、文房具進化の過渡期とも言える時代だった!?

少なくとも現代の日本において、今まで文房具を使ったことがない、という人はいないだろう。

特に小・中・高……と勉強の相棒として活躍していた文房具は、大人になった今でもハッキリと記憶に残っているのではないだろうか。

また、文房具には世代的な共通ブームもあるため、同世代が集まっての飲み会で出す話題として、実はテッパンだったりもするのだ。



特に昭和末〜平成初期は、ただ書けるだけの筆記具に“握りやすさ”を加えるなど、文房具進化の過渡期とも言える時代。つまり、印象に強く残る製品も多いのである。

例えばその平成初期に小学校時代を過ごした30代の皆さんなら、これらを見た瞬間に「うっわ、懐かしー!」と思わず声が出るのでは?

独特の触り心地で勉強が捗った、31年目の現役選手

「ドクターグリップ」(パイロット)
ひと目でそれと分かる特徴的な太軸と鼓型のシリコングリップの「ドクターグリップ」(パイロット)は、昨年に発売30周年を迎えたロングセラー筆記具だ。

初代は1991年に登場したボールペンだが、その翌年にはシャープペンシルも発売開始。「ドクグリ」の愛称と共に一気に中高生の大定番シャープとして定着した。

タイミング的にも、いまの30代勢には愛用していたという人が多いはずだ。

握りやすさに着目した最初期の筆記具「ドクターグリップ」(写真は30周年復刻モデル)

人間工学に基づいた握りやすい軸径と、独特な柔らかさを持つグリップによって、筆記時の肩・腕への負担を大幅に軽減。

もともとは仕事中の筆記量が多い事務職や銀行員をターゲットとしたペンだったが、同じく筆記時間の長い中高生が飛びつくのも当然だったというわけ。

「ドクターグリップ エース」は最新機能全部入りのフラグシップシャープだ。

登場から30年の間には、アロマスティックを内蔵して香りが楽しめるものなどの変わり種ドクグリもあった。

ちなみに現役中高生の間では、芯が折れにくいアクティブサスペンション機構や、内蔵の芯が残り1本になると教えてくれるラスイチサインなどを搭載したフラグシップモデル「ドクターグリップ エース」が人気となっている。

カルチャーギャップ発生させた、消しカスのまとめ役

「まとまるくん」(ヒノデワシ)
今の30代と40代以上の世代間に厳然として存在するのが、“消しゴムの壁”と言われるカルチャーギャップである。

例えばアラフォー、アラフィフの人間に「小学校の時、どんな消しゴムを使ってました?」と聞いても、「MONO」や「レーダー」など、統一感はあまり無い。

しかし、20~30代の人間の場合、答えは「まとまるくん」が圧倒的多勢となるのだ。

今の20〜30代に絶大な人気を誇る「まとまるくん」。

「まとまるくん」の登場は1986年。消しカスが散らばらずに柔らかくまとまる機能で人気を博し、以降は学童消しゴムにおけるトップブランドのひとつとして定番化したという次第。

もっちりした柔らかな消し味は2Bなど濃いめの鉛筆も消しやすく、90年代には、勉強しやすい消しゴムとして「まとまるくん」を推奨する塾もあった、という証言があるほど。

「え、そんな香りあるの?」と驚かされる「はらぺこフレーバー」シリーズ

現在は、香り付きの「まとまるくん」も定番化。たこ焼きやベーコンといったリアルな香りに思わずお腹が減る「まとまるくん はらぺこフレーバー」は、2022年現在で第19弾までラインアップされた大人気シリーズに。
ドリアンの香りやきんぴらごぼうの香りなんて珍品も存在するので、機会があればぜひ嗅いでいただきたい。

学校への持ち込みが禁止になるほどの大人気

「バトルえんぴつ」(スクウェア・エニックス)
90~00年代の小学生にとって忘れられない学校ホビーといえば、スクウェア・エニックス(当時エニックス)から発売されていた「バトルえんぴつ」、通称バトエンだろう。

ゲーム「ドラゴンクエスト」に登場するモンスターのイラスト+ワザ名などが印刷された六角軸の鉛筆を転がして対戦する、というシンプルながら奥深いゲーム性に、みんな休み時間を費やして熱狂したものだ。

一時期は「エニックスのボーナスはバトエンが稼いでいた」と言われるほど大ヒットしていた「バトルえんぴつ」。

ちなみにどれぐらい人気だったかというと、ブーム最盛期の94~95年に至っては、日本で生産された鉛筆の約10%がバトエンだったというデータがあるぐらい。

あまりに大きなブームとなりすぎたため、バトエン持ち込み禁止!を打ち出す小学校もいくつかあったようだ。

最新版の「異種最強王図鑑」シリーズは、遊びながら動物や昆虫に詳しくなれるのもポイント。

もちろんバトエンは今でも小学生の人気コンテンツである。最近はドラクエではなく、昆虫や動物・恐竜が最強の座を競う「異種最強王図鑑」(学研)とのコラボバトエンが人気に。

バトエン初代世代の親 vs リアルタイム小学生で、親子バトエン対決なんてのも楽しいのではないだろうか。

遊び方が無限大だった、休み時間の強い味方!

「ゲーム缶ペンケース」(メーカー不詳)
学校に持ち込める「ギリギリ文房具、ほとんど玩具」のグレーゾーンアイテムといえば、バトルえんぴつと並んでメジャーだった、ゲーム機能を備えた缶ペンケースだ。

当時は、サンエックスの「エスパークス」「ゼロシーダ」などのオリジナルシリーズに加えて、「ドラゴンボールZ」や「クレヨンしんちゃん」などアニメモチーフのものが定番だった。

さまざまなメーカーで「いかに派手なゲームギミックを積むか」が競われていたゲーム缶ペンケース

ちなみにゲーム缶ペン自体は80年代頃から存在したが、90年代以降のものは、野球盤やピンボール、砲撃戦が楽しめるなど、かなり派手なギミックを搭載していたのが特徴と言える。

ゲーム用の紙コマやパチンコ玉、射出台などを缶ペンケースにぎっしり収納せねばならず、そのためシャーペンや消しゴムといった肝心の筆記具を入れるスペースがあまりなかった、というのはちょっとした笑い話だ。

ちなみに2000年頃からは、「机から落とすと音がうるさい」といった理由で缶ペンケースそのものを持ち込み禁止とする学校が増え、現在はほぼ絶滅状態となっている

爆売れでメーカーが「お詫び広告」を出した、平成女子の必需品

「ハイブリッドミルキー」(ぺんてる)
96年に発売されたぺんてるの「ハイブリッドミルキー」は、ミルキーペンの愛称と共に、年間販売数1億本以上の爆発的ヒットとなったボールペンである。

ペン型修正液の技術を転用したクリーミーなインクを搭載し、黒い紙の上に描いてもパステルカラーがくっきりと発色するのが最大の特徴だ。

黒の紙や写真に描き込みができる「ハイブリッドミルキー」

なにより、ほぼ同時代に登場した「プリクラ」やポラロイド「チェキ」に直接描き込みができるということから、コギャルの間で必須アイテム化。

あまりの売れ行きに生産が追いつかず、ぺんてるが異例の「お詫び広告」を出すという騒ぎにまで発展したことも。ブームが落ち着くと廃番となったが、2019年には数量限定で復刻版も発売された。

ミルキーインクが筆ペンになった「ミルキーブラッシュ」。いま筆ペンは画材として世界的に注目されているため、こちらも人気が出るのは間違いなさそう

最近では、ミルキーインクを筆ペンに搭載したカラーブラッシュ「ミルキーブラッシュ」も登場。筆塗りであのくっきりしたパステルカラーが楽しめると言うことで、また新たに注目を集めているようだ。

今回ご覧いただいたレジェンド文房具、本当に「懐かしー!」と声が出てしまった人も多かったのではないだろうか。

これらは現在も一線級の製品だったり、または新たに進化した製品もあって、さすがはレジェンド!といったところ。改めて使ってみて、どれだけすごい文房具だったかを再確認してみるのも楽しいかもしれない。


文/きだて たく

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